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Weibo(微博)とは?
Weibo(微博:ウェイボー)とは、新浪(SINA)社が2009年にスタートしたミニブログサービスです。テキストや写真、動画などの投稿が可能で、ユーザー同士のコミュニケーションや、いいね、フォロー、シェア、コメントなどの機能が搭載されており、X(旧:Twitter)やFacebookなどと近い機能を有しています。
日常の内容から芸能、時事情報、政治的なニュースなど、幅広いジャンルの投稿がされており、現在多数存在する中国SNSの中でも中国インターネットユーザーの増加とともに成長してきた古参のSNSです。月間利用者は約5億9,000万人、ユーザーの年齢層は10代後半~30代と比較的若い世代に利用されており、現在も年々ユーザーが増加しています。
2020年頃からWeiboは「動画配信」に注力し始め、SNSのトレンドと同じく動画配信・ライブ配信のコンテンツが増加しています。また、アリババ社で運営しているECと連動が取りやすいことから、Weiboとタオバオ・天猫などを連動してライブコマースを行うなど、ライブコマース市場の成長に合わせてWeibo上でのライブ機能の充実を図っています。
注目すべきは拡散性の高さと盛り上げ!認知獲得や購買への後押しに
Weiboの強みの1つは「拡散性の高さ」です。日本でも、「Weiboで話題になっています」というネットニュースを見かけたことがある方は多いのではないでしょうか?Weiboでは今話題のニュースを「ホットトピック」として1ページにまとめて掲載しています。ユーザーはホットトピックのページを閲覧することで今話題のニュースを認知し、またそのユーザーがそのニュースについていいね、コメント、リツイートなどを行えるような導線が作られています。
ホットトピックには日本の芸能ニュースが取り上げられることも多く、今年は羽生結弦さんの結婚や、中国のオーディション番組に出演した日本の音楽ユニット「GARNiDELiA」のメイリアさんの動画が紹介されたことからWeibo上で話題になり、中国国内で大きく認知を獲得することができました。
もう1つのWeiboの強みは「盛り上がりを生み出すこと」です。Weiboには、「芸能人ファンクラブ」のアカウントが多く存在し、情報の発信・共有を続けることでファンコミュニティが生成されています。例えば、2023年9月現在、Weibo上に羽生結弦さんご本人のアカウントは存在しないものの、羽生結弦さんのファンが作った「ファンクラブアカウント」があり、既に278万人以上ものファンがフォローしているなど、ファンが自発的にWeibo上で自分の推しを応援し話題化させようとしています。
このような特徴から、芸能人・有名人が特定ブランドのアンバサダーになった際に、ご本人のアカウントでの紹介、ファンクラブアカウントによるコミュニティ内での拡散がなされることで、短期間で爆発的に商品購入が増加するケースが多くあります。
さらに、以前オーディション番組で投票権付きの乳製品を販売したところ、ファンの大量購入や大量投棄に繋がったため、オーディション番組の中止や同様の取り組みが禁止される事態になりました。
このようなケースからもわかるように、結果的な良し悪しはあるものの、Weiboの拡散性やファンコミュニティにおける盛り上がりは購買に与える影響が大きいと言えるでしょう。
Weiboを活用したマーケティング施策はどんな企業におすすめ?
Weibo上での取り組みが有効な企業の条件を3つ挙げます。いずれかに当てはまる企業であれば、Weiboを活用したマーケティング施策が効果的と考えられるので、活用を強くお勧めします。
- Weibo上で非常に人気のあるタレントやインフルエンサーを起用している
- Weibo上で人気になると予測されるイベント(スポーツなど)のスポンサー
- ゲーム/エンタメなど、特定のファンがついている商品やIP(キャラクターなどの知的財産)などを展開している
Weibo活用でマーケティング効果を発揮するためのポイントは、「大きな話題づくり」と「ファンコミュニティとの連動」です。そのため、これから大きな話題になると予測される仕掛けを行うことが前提としてある場合や、既に特定のファンがいるという場合に、拡散されることを目的としてWeiboを利用するという取り組みが有効です。
中国に進出している日本企業の中には、中国のタレントや有名人とのアンバサダー契約を結んだり、人気のあるライバーを宣伝に起用したりする上で、そのニュースと連動してWeibo上での拡散施策を行っているケースもあります。ただし、中国国内で人気のあるタレントや有名人を起用するとなると高額な費用がかかることがあるため、予算に応じて”中国で人気のある日本人”を起用することも一つの選択肢としてお勧めします。
例えば前述した日本の音楽ユニット「GARNiDELiA」のメイリアさんをさきほど紹介しましたが、過去にはテンセントビデオの人気アイドルオーディション番組「創造営2021」より、デビューが決まった賛多さん、力丸さんなども多くの日本企業とタイアップやアンバサダー契約を結んでいました。
また、弊社の連結子会社で動画クリエイターやタレントの中国進出を支援する株式会社オセロが支援している日本人YouTuber/Artistのあさぎーにょさんも、ショート映画形式の動画が中国国内で話題になりWeibo全体のデイリーランキングで1位を獲得するなど、毎年さまざまなきっかけから中国国内で人気になる日本タレント・アーティストが出てきています。そのような方達の情報をいち早くキャッチして連携を図り、中国国内で取り組みを行うことも良い手段です。
Weiboを活用したマーケティングの3ステップとは?
Weiboの企業活用の基本を3ステップでご紹介します。Weiboは日本国内の数社を「Weibo指定の代理店」として認定しており、その代理店との取引によってさまざまなWeibo上の施策を行うことが可能です。
ステップ1:公式Weiboアカウントの開設
まずは、Weiboの公式アカウントを開設しましょう。公式認証されるとアカウント名の横に「V」のマークが付きます。このマークが表示されていれば、ユーザーから高い信頼を得ることができます。アカウントの開設と認証はセットで行うようにしてください。
ステップ2:KOLを起用したプロモーション施策
KOLを起用して、プロモーション施策を実施しましょう。KOLを選定する際に注意していただきたいのが、フォロワー数だけで判断しないということです。どのKOLにもKOL自身が興味関心を持っている、説明することが得意な分野が存在します。また、KOLのファンが興味のある物でないと購買には繋がりません。そのため、過去のKOLのプロモーション実績などから自社商品やサービスとKOL、KOLのファンの親和性を必ず確認して判断するようにしましょう。
ステップ3:Weibo広告の出稿
Weiboのユーザー属性からターゲットを絞って出稿することができるため、効果的な広告配信が可能です。フィード形式、アプリ起動型、ホットトピックへのキーワード露出など、さまざまな手法で広告出稿が可能ですが、特にこれからインバウンド向けにプロモーションを行う際には、アプリを起動した際に表示されるアプリ起動型広告がおすすめです。訪日中にタイムリーに広告を表示することで、そのまま来店や購買に繋がりやすいためです。
コロナ前と比べて中国SNSは多様化しており、利用目的に応じてSNSの使い分けが行われています。Weiboの特性を活かして効果的な活用を行うことで、認知向上や盛り上がり、購買を狙うことが可能です。弊社もWeibo指定代理店の一社ですので、Weiboを活用したマーケティング施策にご興味のある方はぜひご相談ください。
中国SNSを活用した中国最大級のKOLマーケティングツール「WEIQ」
https://www.cnmlab.jp/weiq/
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