楽天グループのICT事業会社で、クラウドコンタクトセンターシステム「楽天コネクト」を提供する楽天コミュニケーションズ株式会社は、「コンタクトセンターにおけるAI活用に関する意識調査」をインターネットで実施しました。今回の調査は、2023年6月12日(月)と13日(火)の2日間、全国のコンタクトセンターの責任者またはスーパーバイザー(以下「SV」)220人を対象に、コンタクトセンターにおけるAI活用の実態や、AI活用に対してどのような認識を持っているのかを調査しました。
調査結果サマリー
■コンタクトセンターにおけるAIの活用状況について、5割以上が「活用している」と回答
■501席以上のコンタクトセンターは、100席以下のコンタクトセンターと比べてAIの活用率が24.3ポイント高い
■コンタクトセンター責任者・SVの 9割が、コンタクトセンターで「生成AIを活用したい」と回答
■AI活用の懸念点は「顧客に間違った回答をするリスクの管理」が62.6%で最多
調査結果概要
■コンタクトセンターにおけるAIの活用状況について、5割以上が「活用している」と回答
自社のコンタクトセンターにおけるAIの活用状況を聞いたところ、52.7%が「活用している」、40.5%が「活用に向けて準備中」、5.5%が「活用も準備もしていない」と回答しました。

■501席以上のコンタクトセンターは、100席以下のコンタクトセンターと比べてAIの活用率が24.3ポイント高い
AIの活用状況をコンタクトセンターの席数規模別に見てみると、501席以上のコンタクトセンターでは64.9%が「活用している」と回答した一方、100席以下のコンタクトセンターでは「活用している」と回答した割合が40.6%となり、501席以上のコンタクトセンターの方が同項目で24.3ポイント高い結果となりました。

■具体的なAIの活用状況または活用を予定していることは「AIチャットボットによる応対の自動化・省力化」が66.8%でトップ
自社のコンタクトセンターで現在AIを活用している、または今後活用予定と回答したコンタクトセンター責任者・SVに、どのようなことにAIを活用しているか、または活用予定かを聞いたところ、「AIチャットボットによる応対の自動化・省力化」(66.8%)が最も多く、次いで「AI-IVR(自動音声応答システム)による応対の自動化・省力化」(50.7%)、「顧客の感情分析による応対品質向上」(47.8%)と続きました。

■85.5%が、生成AIに注目が集まったことで「AI活用への関心度が高まった」と回答
2022年11月にOpenAI社から「ChatGPT」が公開され生成AIが注目されるようになったことで、生成AIへの興味がどのように変化したかをコンタクトセンター責任者・SVに聞いたところ、「関心度がとても高まった」が22.7%、「関心度が高まった」が42.3%、「関心度がやや高まった」が20.5%となり、合わせて85.5%が関心度が高まったと回答する結果となりました。

■コンタクトセンター責任者・SVの9割が、コンタクトセンターで「生成AIを活用したい」と回答
コンタクトセンターにおいて生成AIを活用したいかをコンタクトセンター責任者・SVに聞いたところ、「とても活用したい」が27.3%、「活用したい」が47.7%、「やや活用したい」が15.0%となり、合わせて90.0%が活用したいと回答する結果になりました。

■AI活用の懸念点は「顧客に間違った回答をするリスクの管理」が62.6%で最多
生成AIを活用したい(「とても活用したい」、「活用したい」、「やや活用したい」のいずれか)と回答したコンタクトセンター責任者・SVに、AI活用の懸念点を聞いたところ、「顧客に間違った回答をするリスクの管理」(62.6%)が最も多く、次いで「AIに対するトレーニングデータの収集・整理」(54.0%)、「顧客情報に関するセキュリティの担保」(42.9%)と続きました。

【調査概要】
・調査エリア: 全国
・調査対象者: コンタクトセンターの責任者またはスーパーバイザー(SV)
・回収サンプルサイズ: 220サンプルサイズ
・調査時期: 2023年6月12日(月)から2023年6月13日(火)
・調査方法: インターネット調査
・調査実施機関: 株式会社ジャストシステム
(注)本レポートでは小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100%とならない場合があります。
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