Visaの調査でAI活用と決済委譲への受容性が明らかに 自動購入は1%どまり

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:アルトゥーロ・プラネル、以下Visa)は、株式会社マクロミルへの委託により、オンライン購買におけるAI技術やAIエージェントへの受容性に関する調査を実施しました。今回の調査結果から、AIを活用した購買体験に対する関心は高まっているものの、購入の判断や決済プロセスをAIに委ねることへの受け入れは非常に限られていることが判明しました。さらに、AIエージェントを普及させるためには、利便性の提供だけではなく、「信頼と安心」の確保、そして利用者自身が管理・選択可能な仕組みの構築が必要であることが明らかになりました。
購入判断や決済をAIに任せることへの抵抗感
Visaが2026年2月に公表した調査によると、日本国内の消費者の51%がすでにショッピングの場面でAIを活用していることが分かっています。しかしながら、AIの活用が進展することと、購入の判断や決済までをAIに一任することは異なる問題です。本調査では、オンライン購買の体験において、消費者がどの段階までAIに委ねることができると考えているのかを検証しました。
調査結果によると、商品の提案や絞り込みから決済に至るまでの購買プロセスにおいて対話型AIを利用しない理由として、「表示される商品情報や店舗情報の正確性に対する不安がある」「検索・商品提案・絞り込み・カートへの追加・購入/決済などが正確に実行されているか信頼できない」といった回答が見られたほか、「重要な商品については自分自身で確認してから購入したい」という意見が多数挙げられました。
加えて、AI非利用者に対して、正確性などの懸念が解消された場合にどこまでAIに任せることができるかを質問したところ、回答は多岐にわたりましたが、「AIに任せることはできない」と答えた人が27%に達しました。また、AIを活用する意向がある場合でも、「AIに依頼して商品をカートに入れてもらう(購入前に自分で確認する)」と回答した人は約5%にとどまり、さらに「AIに依頼して商品を自動で購入してもらう(購入前の確認も行わない)」と答えた人はわずか1%でした。これにより、AIによる購入判断から決済までを完全に委ねることへの受容性は極めて限定的であることが示されました。

AIエージェントを安心して利用するための仕組みが必須
今回の調査では、数年後にAIエージェントが商品を自動的に購入するサービスについて、信頼できる品質レベルではあるが、不必要な購入や損失が生じる可能性があることを前提として、安心して利用するために必要となる仕組みについて最も近いものを尋ねました。
その結果、「自身で内容を確認しながら利用することで、トラブルを防ぐこと」(50%)が最も多い回答となりました。また、23%の回答者が「不要な購入や損失が発生した原因を確認でき、その原因となったAIエージェントや事業者から適切な補償やサポートが受けられる仕組みがあること」、16%が「不要な購入や損失が発生した原因は確認できないが、商品を購入した店舗で返品や対応が受けられる仕組みがあること」、11%が「AIエージェントのサービスの利用料に一定の補償や対応費用が含まれている」ことと回答しています。これらの結果から、AIエージェントによる購買体験の普及には、利用者が安心して活用できる環境の整備が重要であることが示唆されました。
利便性とプライバシーのバランスに関する考え方は多様
AIエージェント同士が連携することで提案の精度が向上する可能性がある一方で、情報が多く共有されるほどプライバシーへの懸念が高まる中で、「提案の精度」と「プライバシー」のバランスについても確認が行われました。
「どのAIにどの情報を共有するかは、その都度自分で判断したい」と答えた人が41%と4割を超えましたが、約2割の回答者が「信頼できるAIエージェント同士であれば、必要な範囲で情報を共有してもよい」(22%)、「直接利用しているAIエージェントだけに情報をとどめ、仲介となるAIには情報を渡したくない」(19%)、「仲介となるAIには情報を共有してもよいが、それ以外には情報を共有したくない」(18%)と回答しています。利用者が許容する情報共有の範囲には幅が見られ、プライバシーと利便性のバランスに対する考え方が分かれていることが明らかになりました。

これらの調査結果から、AIエージェントによる購買体験を普及させるためには、利便性だけではなく、利用者自身が確認できる仕組みや補償・サポート体制、そして情報共有を管理・選択できる「信頼と安心」を支える仕組みが重要であることが浮き彫りになりました。
調査概要
調査方法は、インターネット調査によって実施されました。調査対象は、キャッシュレス決済を利用しており、生成AIの利用に抵抗感がなく、日常生活において月1回以上生成AIを利用している20代から60代の男女、合計4120人です。調査時期は2026年6月で、調査会社は株式会社マクロミルが担当しました。
出典元:ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社
