応援消費(推し活)調査2026|EC利用者45%が「推し」あり、月3,000円未満の支出が中心も譲れないのはグッズとライブ

株式会社スポルアップ(東京都調布市、代表取締役:山本慎二郎)が、ECアクティブユーザー500名を対象に実施した「『応援消費(推し活)』に関する調査2026」の結果を発表しました。同調査は、同社が実施している消費者購買行動シリーズの第4弾として実施されたものです。

今回の調査では、予備調査(6,000名)、「ECレビュー信頼性」「自分へのご褒美EC」に続く形で、「誰か・何かのための消費=応援消費」の実態を、定量データと自由記述による生の声を組み合わせて明らかにしています。

調査結果のハイライト

本調査から明らかになった主な結果は以下の通りです。

  • EC利用者のうち「応援したい対象・推し」を持つ人は45.0%となっています。その内訳は"推し活"層が31.4%、地域・スポーツなどの"応援"層が25.4%となっています。
  • 応援対象を持つ人の80.0%が実際に支出しており、月額では「1,000〜3,000円未満」が最多の28.0%を占めています。
  • 応援・推しに対する使い道の第1位は「グッズ・関連商品」で60.6%となっています。次いでCD・DVD等が45.0%、ライブが37.8%という結果になりました。
  • 応援消費において大切にする気持ちの第1位は「自分自身が元気・幸せになれる」で56.9%となっています。「貢献したい」の37.8%を上回っています。
  • 自由記述からは、"よかった"体験の源泉として「一生の思い出・現地体験」がモノよりも重視されていることが浮き彫りになりました。
  • "譲れない"支出としてグッズとライブが挙げられる一方、"我慢"する項目として遠征・交通費と日常費が挙げられ、メリハリ消費の実態が明確になっています。

調査結果から、応援という行為は利他的に見えながら、実際の動機としては「自分が幸せになれる」が最上位に位置しており、応援消費は"誰かのため"であると同時に"自分の心を満たす"行為でもあることが判明しました。前回実施された「自分へのご褒美EC」調査と同様に、現代消費において「自分の心の充足」が共通軸となっている可能性が示唆されています。

調査実施概要

本調査の実施概要は次の通りです。

  • 調査名称:「応援消費(推し活)」に関する調査2026
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査対象:全国のECアクティブユーザー 男女
  • 有効回答数:500名(男性250名、女性250名)
  • 調査実施期間:2026年7月6日
  • 調査実施主体:株式会社スポルアップ Research Division
  • 補助参照データ:EC利用実態調査2026(予備調査・6,000名・2026年3月実施)

なお、応援対象の月額・使い道・気持ち・自由記述に関する設問は、「応援したい対象・推しがいる」と回答した225名を集計ベースとしており、使い道については実際に支出している180名をベースとしています。また、自由記述で挙がった固有名詞(アーティスト名・チーム名等)については、すべて一般化して掲載されています。

調査結果の詳細分析

EC利用者の45%に「応援したい対象・推し」が存在

「応援消費(推し活)」に関する調査2026

「お金を使って応援したいと思う対象や『推し』はいますか」という質問に対し、何らかの対象を挙げた人は45.0%という結果になりました。内訳を見ると、アイドル・アニメキャラ・VTuber・俳優などの「推し活層」が31.4%、スポーツ・ブランド・地元地域・企業などの「広義の応援層」が25.4%となっています(両者は一部重複しています)。

対象別に見ると、アイドル・アーティストが18.8%、アニメ・漫画・ゲームのキャラクターが16.2%、スポーツ選手・チームが14.8%、地元・地域が11.6%が上位を占めました。

年代によって「対象の質」に違いが見られる

応援対象の保有率を年代別に見ると、20代が63.2%、30代が60.0%、40代が39.6%、50代が38.3%、60代以上が31.0%と、若い世代ほど高い傾向が見られました。特に30代から40代にかけて大きく低下する点が特徴的です。

さらに興味深いのは、年代によって応援する対象の種類にも違いがあることです。若年層ではアイドル・アニメキャラといった「推し」が中心となっている一方で、シニア層ではスポーツ・地元地域・企業といった「応援」が中心となっています(60代以上の応援対象トップは「地元・地域」でした)。「推し活」と「地域・スポーツ応援」は、世代によって明確に棲み分けられている実態が明らかになりました。

応援対象を持つ人の8割が支出、月額の中心は3,000円未満

「応援消費(推し活)」に関する調査2026

応援対象を持つ人のうち、80.0%が実際にお金を使っていることが分かりました(0円は20.0%)。1ヶ月あたりの支出金額帯を見ると、「1,000〜3,000円未満」が最多の28.0%となっています。5,000円以上の支出は22.2%、1万円以上は11.1%という結果でした。

前回実施された「自分へのご褒美EC」調査(5千円以下が61%)と比較しても、応援消費はより小口で堅実な支出が中心となっている傾向が見られます。

使い道はグッズが中心も、"よかった"の源泉は「体験」

「応援消費(推し活)」に関する調査2026

応援・推しのための使い道を複数回答で尋ねたところ、「グッズ・関連商品」が60.6%でトップ、「CD・DVD・Blu-ray・書籍・写真集」が45.0%、「ライブ・イベント・試合の参加」が37.8%という順位になりました。支出額としては「モノ」(グッズ・円盤)が中心となっています。

一方で、自由記述で「応援・推しにお金を使ってよかった経験」を尋ねると、最も多く挙がったのはライブ・現地観戦などの体験にまつわる声でした。支出は「モノ」に向かうものの、記憶に残る満足感は「体験・思い出」に集中している実態が浮き彫りになりました。

実際の声としては、「初めてライブに参戦し、一生ついていきたいと改めて感じた」「共通の"推し"を持つ人ととても仲良くなり、一体感を感じられた」「"お金を使って良かった"というより、"良かったからお金を使う"感覚」といったコメントが寄せられています。

「推しのため」でも、動機トップは「自分が幸せになれる」

「応援消費(推し活)」に関する調査2026

応援消費において大切にしている気持ちを複数回答で尋ねたところ、「自分自身が元気・幸せになれる」が56.9%で最多となりました。「応援対象に貢献したい・力になりたい」(37.8%)を大きく上回る結果となっています。

「応援」という行為は一見すると利他的に見えますが、その動機の中心にあるのは「自分の幸福」であることが明らかになりました。これは前回調査「自分へのご褒美EC」で見られた自己充足の消費心理と共通しており、"誰かのため"の消費も、根底では"自分の心を満たす"行為であることが示されています。

"譲れない"はグッズとライブ、"我慢"は遠征と日常費におけるメリハリ消費

「応援消費(推し活)」に関する調査2026

自由記述で「これだけは譲れない支出/逆に我慢していること」を尋ねたところ、応援消費におけるメリハリが鮮明に浮かび上がりました。

  • 譲れない支出としては、グッズ・円盤(CD・DVD)、ライブ・チケット、音楽サブスクが挙げられています。
  • 我慢している支出としては、遠征・交通費・宿泊(現地は近場に限定)のほか、食費・外食など日常の支出を切り詰めて応援に回すという声が多く寄せられました。

実際の声としては、「ライブに行くことは譲れない。交通費は節約しています」「日々の飲食代は安くなるよう努力している」「毎月の上限額を決めて、それ以上は我慢している」「チケットだけでは(推しの)売上にならないと分かっているので、グッズは必ず買う」といったコメントが寄せられています。

前回調査で見られた「節約と自分への支出の両立」は、応援消費においても一貫して確認される結果となりました。

分析結果のまとめ

応援消費は「自己充足 × 体験 × メリハリ」

本調査の結果から、応援消費は以下の3つのポイントで整理できます。

自己充足の側面としては、動機のトップが「自分が幸せ」であり、応援は利他的行為であると同時に、自分の心を満たす行為でもあることが明らかになりました。

体験価値の重視については、支出はモノ中心であるものの、満足の源泉は「一生の思い出・現地体験」にあることが示されています。

メリハリ消費の実践としては、譲れないもの(グッズ・ライブ)は守り、遠征や日常費は削るという堅実な家計運営が行われていることが分かりました。

「推しがいるから散財する」というイメージとは異なり、実態は月数千円の範囲で、優先順位を明確につけた堅実な消費であることが浮き彫りになりました。

今後への示唆

本調査結果は、EC事業者・ブランドにとって以下の観点を示唆しています。

"応援したくなる"文脈づくりについては、応援消費の動機は「自分が幸せになれる」ことであり、応援が自己肯定・自己表現につながる体験設計が有効であることが示されています。

モノと体験の接続については、満足はライブ等の体験に宿るため、グッズ(モノ)を体験の記憶と結びつける売り方(限定・現地連動)が効果的であることが示唆されています。

小口・継続を前提とした設計については、主戦場は月3,000円未満であり、高額単発よりも、無理なく続く応援導線(サブスク・小口グッズ)を設計することが重要であることが分かりました。

出典元:株式会社スポルアップ プレスリリース

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