女性のアパレルEC利用実態調査、ユニクロ・ZOZOTOWN・SHEINなど目的別に使い分け

合同会社ANDEVER(東京都港区)は、AIインタビュープラットフォーム「Fast Interview」を使用して、最近3か月以内にアパレルECサイト(衣料品のオンラインショップ)で購入した経験のある女性50名(10代から40代)を対象に、「日常的に使っているアパレルECサイト」に関する独自調査を実施しました(調査期間:2026年5月4日から5月14日、1人平均8分間)。

この調査により、ユーザーは特定の1つのサイトに限定するのではなく、「コストパフォーマンス」「失敗リスクの低さ(信頼性)」「商品の探しやすさ」を判断基準として、用途に合わせて複数のECサイトを使い分けている実態が明らかになりました。ユニクロやGU、ZOZOTOWN、楽天やYahoo!、SHEIN、Amazon、セレクトショップ系の各ECサイトは、それぞれ異なる機能で選択されていることが分かったとのことです。本記事では、その機能の違いを中心にお伝えします。

調査の背景と実施方法:ECサイトで衣料品を購入する女性50名に「選択理由」をヒアリング

アパレル業界でEC化が進展する中、利用者が多数のECサイトから「どのサイトで・どのような理由で購入するのか」については、選択肢型のアンケートだけでは十分に把握できない部分があります。今回の調査では、その裏側にある理由を個々の回答者の言葉から収集するため、AIインタビュー手法が採用されました。

  • 調査対象:最近3か月以内にアパレルECサイトで衣料品を買った女性50名(10代から20代が20名、30代が18名、40代が12名)
  • 調査手法:「Fast Interview」を活用したAIインタビュー(1人平均8分間)。年代や購入チャネルなどの選択式質問は対象者の絞り込み用のスクリーニングとして使用し、購入動機の詳細はAIとの対話を通じて収集されました。
  • 調査期間:2026年5月4日から5月14日

全体的な傾向:1つのECサイトに絞らず、用途に応じて複数サイトを使い分ける傾向

最近3か月間の利用ECサイトについて質問したところ(事前調査・複数回答可)、複数のECサイト名が同程度の割合で挙がりました。

利用しているECサイト・アプリ(事前調査・複数回答/n=50) 利用率
ZOZOTOWN 60.0%(30名)
Amazon 52.0%(26名)
ユニクロ公式オンラインストア 42.0%(21名)
SHEIN 38.0%(19名)
楽天ファッション 36.0%(18名)
GUオンラインストア 28.0%(14名)

1人の回答者が複数のECサイトを挙げており、「1つのECサイトですべて完結させる」というよりも、シーンに応じて購入先を選択する利用者が多く見られたとのことです。インタビューでも、各ECサイトの特徴を理解した上で使い分けている様子が具体的に語られています。

「GUはコーディネートしやすいアイテムが豊富で、ユニクロは日々の生活で使いやすく品質が一定していると感じるので、目的によって使い分けています。」(40代・女性)

「最もよく使うのはGUで、サイズ展開が広くて着心地が良く価格も手頃だから。次にクーポンがあるのでZOZOTOWN、ユニクロは使い勝手が良いと、シーンによって使い分けています。」(20代・女性)

「日常的にはSHEINとZOZOTOWNを併用しています。SHEINは価格が安くサイズ展開が充実している点、ZOZOTOWNは取り扱いブランド数の豊富さが魅力です。」(30代・女性)

同一商品でも「どこで購入するか」に意義を見出す人もおり、ECサイトごとの機能の違いが、使い分けの要因になっていると考えられます。

ECサイト選択の基準は「価格メリット × 失敗リスクの低さ(信頼性)× 探しやすさ」の組み合わせ

どのECサイトを選択するかの理由として挙げられたのは、ブランドイメージそのものよりも、価格面でのメリット(低価格・クーポン・ポイント)失敗リスクの低さ(信頼性)、そして探しやすさ(見やすさ・検索の容易さ)でした。

重要なのは、これらが個別ではなく組み合わせで語られていた点です。価格についても「安ければ良い」という単純な話ではなく、「もう少し手頃だと嬉しい」という感覚や、クーポンやポイントを含めた"納得できる価格か"という視点が混在していました。一方で、サイズ選択や配送に関する不安、商品の見つけにくさといった「失敗する可能性がある」要素は、価格以前に購買意欲を低下させる要因として挙げられています。

「特定ブランドへのこだわりは弱く、ECサイトを選ぶ際は低価格・着回しの良さ・配送スピードといった実用的な価値を重視しています。」(40代・女性)

「好きなブランドはGUで、理由は明確に価格が安いから。日常的にはシンプルで失敗しにくい定番アイテムを選んでいます。」(30代・女性)

「ユニクロ。分かりやすい。欲しい商品を見つけやすい。」(10代・女性)

見つけやすさや分かりやすさは、価格メリットを活用するための前提条件として機能している様子が見て取れます。

ユニクロとGU:低価格と品質の安定性で支持される"信頼の定番"

ユニクロとGUは、「価格の安さ」だけでなく「品質が安定している」「着やすく日常使いしやすい」といった実用面と合わせて挙げられ、いわば"信頼の定番"として位置付けられていました。好きなブランドを尋ねた質問でも「ユニクロ支持」が最多(26%・13名)、「GU支持」も10%(5名)が挙げています。

「ユニクロ。楽なスタイルがわりときれいに見える。」(30代・女性)

「好きなブランドはユニクロで、理由は品質の高さです。トレンドよりも信頼感のあるベーシックな品質を評価しています。」(10代・女性)

「日常的にはユニクロが中心で、素材の良さと手頃な価格を高く評価しています。」(20代・女性)

失敗しにくい見た目が、価格を検討する前の安心材料になっている様子が分かります。GUは、価格と手に取りやすさ(利便性)でユニクロを補完する役割として挙げられました。

ZOZOTOWN:ブランドを横断して"比較検討する"ためのプラットフォーム

ZOZOTOWNは利用率(60%)でも最上位でした。評価されていたのは「取り扱いブランド数の豊富さ」と「一覧で比較しやすいこと」で、複数ブランドを横断して候補を絞り込む"探す・比較する"入口として使われていました。

一方で、目的の商品にピンポイントでたどり着くまでの検索のしにくさや、送料やクーポン期限の分かりにくさ、配送の遅さには改善を望む声もありました。「ブランドをまたいで比較する」のは得意でも、「探し当てる」場面では不十分さを感じる——その両面が共存しているのが特徴です。

「日常的にはZOZOTOWNを使っていて、アプリで簡単に購入できること、ブランド数が豊富なこと、価格帯の幅広さが気に入っています。」(30代・女性)

「次にZOZOTOWNを使い、クーポンやブランド数の豊富さは評価していますが、クーポン期限や保有特典の把握のしづらさ、配送の遅さが気になります。」(30代・女性)

「2番目に使うZOZOTOWNは見やすさやクーポン配布が魅力ですが、商品が探しにくいと感じます。」(10代・女性)

楽天とYahoo!:ポイントやクーポンで"お得に購入する"場所

楽天やYahoo!は、ポイントやクーポンによるお得感を理由に挙げる人が多く、"購入する場所"としての役割を担っていました。「他で見て、ポイントが貯まる楽天系やYahoo!で購入する」という、探す場所と購入する場所を分ける使い分けも見て取れます。

「ZOZOTOWNの服をヤフーショッピングで購入するとたくさんポイントがもらえるから。」(20代・女性)

「日常的には楽天市場を最も使っていて、楽天マラソンのポイント還元やクーポンが主な理由です。ただ商品検索のしにくさや売り切れ状況の分かりにくさに不満があります。」(30代・女性)

「日常的には楽天市場を最もよく使っていて、理由はクーポンや割引、ポイント付与といったお得感です。」(40代・女性)

「お得感」という強みがある一方、検索のしやすさや売り切れ表示の分かりにくさには課題を挙げる声もありました。

SHEINなどの低価格海外系ECサイト:品質のばらつきを想定して使う"割り切り型"

SHEINをはじめとする低価格海外系ECサイトは、「価格が安くてかわいい」「品揃えが豊富」という点で評価される一方、品質のばらつき(生地の薄さや匂い、当たり外れ)や、写真と実物の差異、サイズの不安をあらかじめ想定した上で使う、いわば"割り切り型"の役割で挙げられました。利用率はSHEINで38%(19名)に達しています。

「次に使うのはSHEINで、かわいいデザイン、低価格、子ども服の豊富さが魅力。ただ生地の薄さや配送の遅さ、匂いには品質の課題を感じています。」(40代・女性)

「日常的に最も使うのはSHEINで、価格の安さとデザインのかわいさが理由です。ただ商品の当たり外れが大きいのは気になっています。」(30代・女性)

「SHEINやTemuはサイズ選びが難しく、商品写真と実物の差や海外発送の手数料の高さが不満です。」(30代・女性)

価格や選択肢の多さという価値と、品質面のリスクを比較し、用途を選んで使う様子が分かります。

Amazon:配送の速さとまとめ買いで選ばれる"効率性"の役割

Amazonは利用率52%(26名)と高く、語られ方はアパレル選びというより、「配送が速い」「服以外ともまとめて購入できる」「使いやすい」といった購買全体の効率性でした。服の"目的地"というより、日常の買い物の延長で衣料品も購入するという位置付けです。一方で、置き配への不安や、商品名で検索しても無関係な商品が出てくる点には不満も挙がりました。

「日常的にはAmazonを最も使っていて、翌日配送の速さと価格の安さが気に入っています。ただ置き配への不安や、たまに配送が遅れる点には不満があります。」(40代・女性)

「最もよく使うのはAmazonで、服以外の商品もまとめて購入できる利便性が主な理由です。アパレルECサイト自体への強いこだわりは薄いです。」(40代・女性)

「日常的に最も使うのはAmazonで、プライム会員向けの翌日配送や扱うブランドの多さ、口コミを見られる点が便利です。ただ商品名で検索すると無関係な商品が出てくるのが不満です。」(20代・女性)

セレクトショップや公式サイト:デザインや世界観で選ばれる少数派

利用は少数派ながら、トゥモローランドやユナイテッドアローズ、RE.、ワールド系といったセレクトショップやブランド公式サイトを、デザインや世界観を理由に選ぶ人もいました。価格や安心を軸に選ぶ層と、デザインや世界観を軸に選ぶ層は対立するものではなく、同じ人の中でも用途によって共存しています。

「好きなブランドはトゥモローランドで、きれいめで仕事にも私服にも使え、流行に左右されにくい点を支持しています。」(40代・女性)

「2番目に使うRE.は個性的で他にないデザイン性が魅力です。」(30代・女性)

購入時の不安は「サイズ感」、情報はSNSが入口、最終判断は身近な他者

購入をためらう要素として繰り返し挙がったのは「サイズ感」でした。実物を試せないことへの不安に対し、詳細な実寸表示やモデルの着用情報、サイズでの絞り込み機能、返品のしやすさといった、"サイズの確実性"を高める仕組みが求められていることが分かります。

「服選びではサイズ感を特に重視していて、購入時にはレビューを必ず確認します。」(20代・女性)

「サイズ選びではモデルの身長と実寸を確認して判断しています。低身長なので丈感やサイズを重視します。」(40代・女性)

情報収集の入口はInstagramやTikTokなどの視覚的なSNSが中心ですが、購入の最終判断は、レビューや、友人、家族、配偶者といった身近な他者の評価で確かめる、という声が多く見られました。特定のインフルエンサーに強く依存しないという声もあります。

「情報収集はInstagramやTikTok、インフルエンサー投稿が中心ですが、自分に似合うかは最終的に鏡で確かめます。」(20代・女性)

なお、好きなファッションスタイルは「きれいめ」62%、「ナチュラル」56%、「カジュアル」44%が上位で、日常で無理なく着られ、きちんと見える服が支持される傾向が見て取れました。

「ひとつで決まるデザイン、だらしなくないデザイン。」(40代・女性)

実務への示唆:自社ECサイトが担う"役割"を起点に体験を磨く

今回の調査からは、利用者がECサイトを「優劣」ではなく「役割」で捉え、使い分けている様子が見えてきました。だとすれば、各ECサイトにとっての打ち手は、他社との単純な価格競争ではなく、自社が利用者にとって何の役割を担っているのかを見極め、その体験を磨くことにあると考えられます。

  • "信頼の定番"として選ばれるなら、品質の安定と着用イメージの分かりやすさを。
  • "比較する場"として選ばれるなら、検索、比較、在庫やクーポンの分かりやすさを。
  • "お得に購入する場"として選ばれるなら、お得感の分かりやすさと、探しやすさの底上げを。
  • "効率性"で選ばれるなら、配送やまとめ買いの快適さと、検索精度の向上を。

そしてすべてのECサイトに共通する論点が、サイズの不安をどう減らすかです。実寸表示、着用情報、返品のしやすさは、価格訴求と同じくらい購入の後押しになり得ます。

AIインタビューだからこそ拾えた、選択式アンケートでは見えにくい声

「価格」「サイズ」といった選択肢は、アンケートでも把握できます。一方で今回の調査で見えてきたのは、「他で見て楽天系やYahoo!で購入する」「品質のばらつきを想定してSHEINを使う」「インフルエンサーより身近な人やレビューで確かめてから決める」といった、選択肢の裏側にある"理由"や"使い分け方"でした。

Fast InterviewのAIインタビューは、一人ひとりの話を引き出しながら、その背景までを一定の人数からスピーディに収集し、構造化します。数値の「何が多いか」だけでなく、「なぜそうするのか」を合わせて捉えられる点が特徴です。

調査概要

項目 内容
調査名 日常的に利用しているアパレルECサイトのインタビュー調査
調査方法 AIインタビュープラットフォーム「Fast Interview」による音声インタビュー(選択式質問は事前スクリーニング)
対象者 最近3か月以内にアパレルECサイトで衣料品を購入した女性50名(10代から40代)
有効回答数 50名(AIインタビュー完了者)
主な回答者属性 全員女性/10代から20代40%・30代36%・40代24%
インタビュー実施期間 2026年5月4日から5月14日(1人平均8分間)
主な調査項目 日常的に利用しているアパレルECサイト、選定理由、好きなブランド、ファッションスタイル、情報収集、購入時の不安や不満点など

※今回の調査は、Fast Interviewによる独自調査です。

Fast Interviewについて

Fast Interviewは、AIがユーザーに音声でインタビューを行うリサーチプラットフォームです。

アンケートでは拾いきれない「なぜそう思うのか」「どのような体験が背景にあるのか」といった定性的な情報を、短時間で収集し、分析することができます。

商品やサービスの利用者理解、顧客インサイトの把握、従業員や組織に関するヒアリングなど、幅広い目的で活用できます。

今後の展開

Fast Interviewでは、今後もさまざまなテーマで独自調査を実施し、AIインタビューによって見えてきた生活者の本音や行動背景を発信していく予定です。

従来のアンケートだけでは把握しきれない「なぜそう感じるのか」「どのような体験が行動につながっているのか」を可視化することで、企業のマーケティング、商品開発、サービス改善に役立つインサイト提供を目指すとのことです。

会社概要

項目 内容
会社名 合同会社ANDEVER
事業内容 AIインタビュープラットフォーム「Fast Interview」の開発・運営

出典元:合同会社ANDEVER プレスリリース

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