
ソニー生命保険株式会社が、2026年2月10日から2月12日にかけて「子どもの教育資金に関する調査」を実施しました。この調査は今年で13回目を迎え、大学生以下の子どもを持つ20歳以上の男女1,000名から有効回答を得ています。調査協力はネットエイジア株式会社が行いました。
この記事の目次
教育費の負担感と不安感について
調査の結果によると、子どもの教育費の負担を重いと感じている親は60.9%に上ることが明らかになりました。「非常にあてはまる」と回答した人が19.1%、「ややあてはまる」と回答した人が41.8%となっています。
子どもの就学段階別に見ると、就学段階が上がるほど負担を重く感じる傾向が見られ、大学生等の親では67.1%が負担を感じていると回答しています。これは未就学児の親の52.4%と比較して10ポイント以上高い数値です。

過去の調査結果と比較すると、子どもの教育費の負担を重いと感じる親の割合は2025年の64.5%から2026年は60.9%へとわずかに下降しています。
教育資金への不安と理由
子どもの将来について教育資金に不安を感じるかという質問に対し、「不安を感じる」と回答した人は78.0%に達しました。一方、「不安を感じない」は22.0%にとどまっており、多くの親が不安を抱えている実態が明らかになっています。
就学段階別では、未就学児の親と小学生の親がともに82.3%と、8割を超える高い割合で不安を感じていることがわかりました。

不安を感じる理由として最も多かったのは「物価の上昇」で62.9%となり、2024年の調査から3年連続で1位となっています。物価高騰による生活費の増加で教育資金が不足することを心配している親が多いと考えられます。次いで「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」が34.4%、「社会保険料の負担増」が34.1%、「収入の維持や増加に自信がない」が32.1%、「病気やケガで収入が途絶えるリスク」が24.2%と続きました。

教育費捻出のための家計の工夫
子どもの教育費を捻出するために、自分のお小遣いを減らしたことがあると回答した親は40.2%でした。また、家族のレジャー費を減らしたことがある親は44.6%、家族の外食費を減らしたことがある親は51.7%に上りました。

配偶者がいる人に対して、配偶者のお小遣いを減らしたことがあるかを聞いたところ、「ある」と回答した人は28.6%となりました。家族にかかる費用や自身のための支出を抑えて、子どもの教育費に充てようと考えている人が少なくないようです。

必要な教育資金の予想額
未就学児の親に対して、子どもが小学生から社会人になるまでに必要な教育資金の予想額を聞いたところ、平均は1,458万円となりました。「1,000万円~1,400万円位」が29.8%、「2,000万円~2,400万円位」が26.6%に回答が集まっています。
昨年の調査結果と比較すると、「3,000万円以上」と回答した人は2025年の11.3%から2026年は10.1%へとわずかに下降しました。

平均予想金額を過去の調査と比較すると、2025年の1,489万円から2026年は1,458万円となり、31万円減少しています。2022年からの上昇傾向から下降に転じましたが、調査開始以来の最高額となった2025年に次ぐ金額となっており、高い水準を維持している状況です。

学校外教育費の支出状況
スポーツや芸術などの習い事、家庭学習、教室学習にそれぞれ1ヶ月あたりいくら支出しているかを聞き、平均支出金額を合計したところ、12,022円/月となりました。
昨年の調査結果と比較すると、平均支出金額の合計は2025年の16,172円から2026年は12,022円となり、4,150円の大幅な減少となっています。

子どもの就学段階別に平均支出金額の合計を見ると、未就学児の親では5,286円/月、小学生の親では16,420円/月、中高生の親では19,348円/月、大学生等の親では6,996円/月となりました。
昨年の調査結果と比較すると、すべての就学段階において減少しています。特に中高生の親では2025年の25,282円から2026年は19,348円/月となり、5,934円減少して、減少幅が最も大きくなりました。

学校外教育の実施状況
学校外教育をいくつ行っているかを聞いたところ、「0個(行っていない)」が50.2%と半数を占め、「1個」が22.5%、「2個」が14.0%となり、平均個数は1.0個となりました。就学段階別では、小学生が1.7個で最も多くなっています。

スポーツや芸術などの習い事を子どもが行っているかについては、「行っている」が34.3%、「行っていない」が65.7%でした。就学段階別では、小学生の親で「行っている」が62.1%と多数派となっています。習い事を行っている子どもの平均個数は1.3個でした。

家庭学習(通信教育など)については、「行っている」が19.8%、「行っていない」が80.2%となりました。就学段階別では、小学生が35.5%で最も高くなっています。家庭学習を行っている子どもの平均個数は1.1個でした。

教室学習(学習塾、英会話、そろばん教室、プログラミング教室など)については、「行っている」が27.6%、「行っていない」が72.4%でした。就学段階別では、小学生が43.1%、中学生が40.5%といずれも4割以上となっています。教室学習を行っている子どもの平均個数は1.1個でした。

進学費用のための備え
高校生以下の子どもの親、または予備校生・浪人生の親に、子どもの進学費用のための備えとして月々いくら支出しているかを聞いたところ、平均は15,684円/月となりました。「0円」が36.4%と最も多く、次いで「10,000円~14,999円」が15.2%、「20,000円~29,999円」が15.6%、「30,000円以上」が16.9%となっています。
世帯年収別では、世帯年収が1,000万円以上の人では平均20,007円/月でした。


平均支出金額を過去の調査結果と比較すると、2025年の20,039円から2026年は15,684円となり、4,355円減少しました。学校外教育費だけでなく、進学費用の準備としての月々の支出金額も減少しており、物価上昇に伴う生活費の増加などにより、子どもの教育に関する出費にまわす余裕がないケースがあると考えられます。

教育資金の準備方法
高校生以下の子どもの親に、大学等への進学のための教育資金をどのような方法で準備しているかを聞いたところ、「銀行預金」が53.3%で最も高く、「学資保険」が38.5%、「資産運用(株式投資、投資信託、NISAつみたて投資枠等)」が25.3%と続きました。
世帯年収別では、世帯年収が800万円以上の人で「資産運用」が他の層と比べて高くなっており、800万円~1,000万円未満で31.0%、1,000万円以上で39.0%となっています。


一方、大学生等の親に実際にどのような方法で準備してきたかを聞いたところ、「銀行預金」が61.8%で最も高く、次いで「学資保険」が39.4%となりました。また、「財形貯蓄」「資産運用」「奨学金」がいずれも9.6%で同率となっています。
高校生以下の子どもの親の結果と比較すると、「奨学金」は高校生以下の子どもの親では3.2%であったのに対し、大学生等の親では9.6%と3倍になりました。また、「子どもの祖父母からの資金援助」は高校生以下の子どもの親では6.8%、大学生等の親では9.2%となっています。

こどもNISAの活用意向
子どもの教育資金作りのために親のNISA口座を活用しているかを聞いたところ、「活用している」が24.7%、「活用していない・今後活用したい」が34.5%、「活用していない・今後も活用したいと思わない」が40.8%となりました。

子どもが18歳未満の人に、子どもの教育資金作りのために「こどもNISA」を活用したいと思うかを聞いたところ、「非常にそう思う」が18.7%、「ややそう思う」が35.7%で、合計した「そう思う(計)」が54.4%となり、活用したいと考えている人が多数派となっています。
親のNISA口座の教育資金作りへの活用状況別では、親のNISA口座を教育資金作りに活用している人で「そう思う(計)」が86.3%と、大多数が「こどもNISA」の活用に前向きであることがわかりました。

大学等の学費に関する意識
高校生以下の子どもの親、または予備校生・浪人生の親に、大学等の学費は高すぎると思うかを聞いたところ、「非常にそう思う」が41.1%、「ややそう思う」が40.2%で、合計した「そう思う(計)」は81.4%となりました。
また、大学等の学費を無償化してほしいかについては、「そう思う(計)」が74.8%となっています。
子どもが貸与型奨学金を利用した場合、返済時に支援したいと思うかについては、「そう思う(計)」が73.9%となりました。

児童手当の拡充による家計への影響
高校生以下の子どもの親で世帯年収が1,000万円以上の人に、2024年10月から行われている児童手当の所得制限撤廃によって家計がどのくらい助かっているかを聞いたところ、「非常に助かっている」が29.5%、「やや助かっている」が43.2%で、合計した「助かっている(計)」は72.6%となりました。

高校生の親に、児童手当の高校生年代までの延長によって家計がどのくらい助かっているかを聞いたところ、「助かっている(計)」は80.8%となっており、大多数が家計の負担軽減を実感しているようです。

子どもに目指してほしい理想の大人
自分の子どもに目指してほしい「理想の大人」のイメージに合う有名人について聞いたところ、1位が「大谷翔平さん」、2位が「芦田愛菜さん」、3位が「天海祐希さん」となりました。「大谷翔平さん」「芦田愛菜さん」は2023年調査以降、4年連続でTOP2を独占する結果となっています。
選んだ理由として、1位の「大谷翔平さん」については「子どものころから努力して夢をかなえたうえに、品行方正だから」や「人に対して気遣いもでき、仕事に対してもストイックだから」、2位の「芦田愛菜さん」については「知的なだけでなく、おごることなく学ぼうとする姿が素敵だから」、3位の「天海祐希さん」については「人に媚びることなく、凜としている姿がかっこいい」といった回答が挙げられました。

子どもに就いてほしい職業
男子の親では、1位が「公務員・官僚」、2位が「会社員」、3位が「研究者・科学者」、4位が「エンジニア」、5位が「医師」となりました。選んだ理由として、1位の「公務員・官僚」については「自活できて、長く安定的にそれなりに稼いでいける」、2位の「会社員」については「あまり冒険せず得意なことを仕事にいかしてほしい」、3位の「研究者・科学者」については「生活や社会に還元できると良いと思うから」といった回答が挙げられました。

女子の親では、1位が「公務員・官僚」、2位が「会社員」、3位が「看護師」、4位が「医師」、5位が「薬剤師」となり、TOP2は男女ともに「公務員・官僚」と「会社員」となりました。選んだ理由として、1位の「公務員・官僚」については「労働条件が安定しているから」、2位「会社員」については「長く続けられる職場を見つけてほしい」、3位の「看護師」については「やりがいのある仕事だと考えるから」といった回答が挙げられました。

教育に関する意識
子どもの教育や教育費に関する意識について調査したところ、「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる」については、「非常にあてはまる」が15.6%、「ややあてはまる」が46.1%で、合計した「あてはまる(計)」は61.7%となりました。
「老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい」については「あてはまる(計)」が60.5%、「早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ」については「あてはまる(計)」が64.7%、「スポーツや芸術の習い事よりも学習塾に教育費をかけたい」については「あてはまる(計)」が36.4%となりました。
出典元:ソニー生命保険株式会社












