LinkedInが「AI時代の労働状況調査」を実施、Z世代の70%が2026年に転職予定と回答

世界最大のプロフェッショナルネットワークであるLinkedIn(リンクトイン、日本法人所在地:東京都港区、日本代表:田中若菜氏)が、世界の就労者および求職者19,113名と、世界の人事・人材領域担当者6,554名を対象とした「AI時代の労働状況調査」を実施したことを発表しました。AI技術の急速な発展が労働市場に大きな変革をもたらしている現在、求職活動における競争の激化や差別化への不安を感じる声が多い一方で、Z世代を中心にスキルアップへ積極的に取り組む動きが明らかになっています。日本国内のメンバー数が500万人を超えた同社では、2026年も日本で働くすべての方々が前向きにキャリアを成長させられるよう支援を続けていくとのことです。

世界の求職活動動向について

半数以上が「新しい仕事を探す」と回答、多様なキャリア選択も拡大

世界の就労者および求職者に対して2026年の求職意向を尋ねたところ、「2026年に新しい仕事を探す予定がある」と答えた人の割合は52%に達しました。その一方で、新しい仕事を見つけることの難易度については、「過去1年でさらに困難になった」と答えた人の割合が65%に上っており、その主な理由として以下の3点が挙げられています。

  • 過去1年で新しい仕事を見つけることがさらに困難になったと感じる理由について
    • 「応募者間の競争が激しすぎる」(49%)
    • 「採用環境そのものが以前より厳しくなっている」(49%)
    • 「今日の仕事に必要なスキルが、自身に足りない」(19%)

また、求職活動がうまくいかない場合の対応について質問したところ、5人に1人(21%)が「新しい職種や役割への転換も検討する」と回答しており、特にZ世代では24%に達しています。LinkedIn上では「Founder(創業者)」という肩書が急増しており、起業へ踏み出す動きも拡大しています。従来のキャリアパスにとらわれることなく、多様なキャリアを選択する人々が増加している傾向が見られます。

AI時代でも「仕事を探すための準備不足」を感じる人が78%、企業側も「職務に適した人材不足」を66%が実感し、双方間でのスキルギャップが明確に

職務に適した候補者を見つけたり、面接スケジュールを調整したりするなど、企業側はAIを活用した採用活動を推進しています。企業が採用プロセスにおいてAI導入を加速化させている中で、就労者および求職者では「2026年に新しい仕事を探すための準備ができていないと感じる」と答えた人の割合が78%に達し、「どのように他の応募者と差別化すればよいのかわからない」と回答した割合は46%となりました。

採用プロセスにおけるAI活用の拡大に加えて、求められるスキルの更新など、労働市場は日々大きく変化しています。こうした状況下で、求職者の間では競争の激化を実感するとともに、「どのように自分の強みを示すべきか」「AI時代の採用にどのように対応すべきか」など模索している現状がうかがえます。

さらに、世界の人事・人材領域担当者に採用活動の状況について尋ねたところ、「過去1年間で適任人材を見つけることが困難になった」と回答した割合は66%でした。その理由として、企業が求めるスキルを持った応募者の不足を挙げる割合は半数に上っています。

  • 過去1年間で適任人材を見つけることがさらに困難になったと感じる理由について
    • 「必要なスキルを持つ応募者が不足している」(52%)
    • 「市場で求められているスキルを持つ人材の供給が限られている」(43%)

AI導入の加速化と求められるスキルの高度化により、個人は競争の激化や自己PRの難しさに不安を感じており、企業側はスキルギャップの課題に直面しています。個人は自身のスキルや経験を適切に明示すること、企業側は必要なスキルを明確に定義することや、個人が十分にスキルアップできるような環境を整えることが、今後ますます重要になると推察されます。

Z世代の求職活動動向について

Z世代の職探しに対する不安はより強い一方、スキルアップによる競争力獲得への積極性も高い傾向

上記の傾向は、特にZ世代において顕著となっています。本調査に回答したZ世代の就労者および求職者3,997名のうち、「2026年に新しい仕事を探す予定がある」と回答した割合は70%、「過去1年で新しい仕事を見つけることがさらに困難になった」と回答した割合は71%にも達しました。また、企業が採用プロセスにAI導入を進めている中で、「新しい仕事を見つけるための準備ができていないと感じる」と回答した割合は85%に達しています。Z世代は、新しい仕事探しをキャリアの選択肢として捉える傾向が高い一方で、自身のスキルや市場での評価に対する不透明感や、競争の激化に対する不安の強さも大きいことが示されています。

  • 「2026年に新しい仕事を探す予定はありますか」に対して、「はい」と回答した割合
    • 全世代平均:52%
    • Z世代(18-28歳):70%
    • ミレニアル世代(29-44歳):56%
    • X世代(45-60歳):41%
    • ベビーブーマー世代(61-79歳):28%
  • 「過去1年で新しい仕事を見つけることがさらに困難になったと思いますか」に対して、「はい」と回答した割合
    • 全世代平均:65%
    • Z世代(18-28歳):71%
    • ミレニアル世代(29-44歳):66%
    • X世代(45-60歳):62%
    • ベビーブーマー世代(61-79歳):58%
  • 企業が採用プロセスにAI導入を進めている中、「2026年に新しい仕事を探すための準備ができていないと感じる」と回答した割合
    • 全世代平均:78%
    • Z世代(18-28歳):85%
    • ミレニアル世代(29-44歳):77%
    • X世代(45-60歳):75%
    • ベビーブーマー世代(61-79歳):75%
  • テクノロジーが急速に発展する中、「必要なスキルが不足している」と回答した割合
    • 全世代平均:29%
    • Z世代(18-28歳):33%
    • ミレニアル世代(29-44歳):30%
    • X世代(45-60歳):26%
    • ベビーブーマー世代(61-79歳):30%

こうした状況の中、Z世代は求職活動がうまくいかない場合の対応として、「AIスキルなど需要の高いスキルの習得に、より多くの時間を割く」を選んだ割合が2番目に多く(24%)、他世代と比べても相対的に選択されやすい傾向が見られました。Z世代は、新しい仕事を探す際に感じる準備不足や、将来への不透明感という課題に対して、自らスキルアップに取り組むことで、自分の価値や競争力を高めていることが示されています。

  • 求職活動がうまくいかない場合の対応について、「AIスキルなど需要の高いスキルの習得により多くの時間を割く」と回答した割合
    • 全世代平均:19%
    • Z世代(18-28歳):24%
    • ミレニアル世代(29-44歳):20%
    • X世代(45-60歳):14%
    • ベビーブーマー世代(61-79歳):15%

この背景には、Z世代の「キャリアオーナーシップ」に対する意識の高まりがうかがえます。日本では、2025年12月にLinkedInのメンバー数が500万人を突破した中、特にZ世代ではメンバー数が20%増加するなど活用の幅が急速に進んでいます。将来を見据えて、自分のスキルを可視化し、主体的にキャリアを構築するために、LinkedInを活用する動きが、Z世代を中心に広がっています。

LinkedIn日本代表 田中若菜氏のコメント

同氏は、日本においてLinkedInのメンバー基盤が成長していることは大変喜ばしく思っており、これは日本の皆さまがネットワークの力、そしてそのネットワークから生まれる知見を重視している証であるとコメントしています。

世界経済が不確実な状況にある現在、AIが採用プロセスに大きな変化をもたらしており、労働市場の未来を担うZ世代を中心に、日本はこうした変化に対応していかなければならないとしています。ネットワーク内から生まれる幅広い知見を活用し、個人がスキルを磨くことがその重要な一歩であるとしています。

また、競争が激しい採用環境の中で、他者との差別化を図るために、LinkedIn上のプロフィールを常に最新の状態へと保っておくことも大変重要であるとしています。多くの採用担当者は、まずプロフィールを確認しているため、自身のスキルや経験が最新かつ分かりやすく記載されているか、勤務先や本人確認などの情報が正確に登録されているかを確認し、信頼性を高めることが採用へとつながっていくとしています。

企業にとっても、スキルとキャリアの道筋を明確に示すことは、優秀な人材の採用と定着、そして人的資本経営による競争力強化を支える重要な基盤となるとしています。そのために、まずはLinkedIn上で自社の魅力やビジョン、求める人材像などを積極的に発信し、採用ブランディングを高めることがますます重要となっていくとしています。

今後も同社は、世界最大級のデータから得られる質の高いインサイトや、AIを活用したサービスの提供などを通じて、急速に変革する時代において、ビジネスパーソンや企業の持続的な成長を後押しし、日本の労働市場の競争力向上を支援していくとしています。

参考:日本で最も需要の高いスキル(トップ10)

  1. コミュニケーション力
  2. プロジェクトマネジメント
  3. 営業
  4. 分析力
  5. チームワーク
  6. リーダーシップ
  7. Python(プログラミング言語)
  8. マーケティング
  9. 戦略
  10. マネジメント

本調査背景・結果について

【調査概要(Consumer and Global HR Professionals Research)】

本調査は、調査会社Censuswideにより、2025年11月に実施されました。

2025年11月13日から11月28日にかけて、フルタイムまたはパートタイムで就業している人、もしくは現在求職中の無職者(18~79歳)19,113名を対象に調査を行ったほか、2025年11月10日から11月27日にかけて、世界各国の人事・人材領域の専門家6,554名を対象に調査を実施しています。

調査対象国・地域は、英国、米国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ブラジル、スウェーデン、オランダ、インド、シンガポール、オーストラリア、および中東・北アフリカ地域(サウジアラビア、アラブ首長国連邦)です。

Censuswideは、ESOMAR(欧州世論・マーケティング調査協会)の原則に基づくMarket Research Society(英国市場調査協会)の基準を遵守しており、同協会の会員を擁しています。また、British Polling Council(英国世論調査協議会)のメンバーでもあります。

【調査概要(Most In-Demand Skills)】

「Most In-Demand Skills(最も需要の高いスキル)」とは、過去12か月間(2024年12月~2025年11月)において、対象国・業界で企業から最も求められていたスキルを指します。

需要度は、以下の3つの指標を同等に加味して算出しています。

  1. 直近で社外から採用されたメンバーが保有しているスキル
  2. リクルーターからInMailを受信したメンバーが保有しているスキル(※InMail本文中に記載されたスキルは除外)
  3. 直近の有料求人情報に記載されているスキル

なお、語学スキルおよび一般的なデジタルリテラシー(例:Microsoft Wordなど)は分析対象から除外しています。

※小数点第一位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

LinkedInについて

LinkedInは、世界200以上の国と地域に13億人以上のメンバーを有し、毎秒7人が新たに登録する世界最大のプロフェッショナルネットワークです。世界中のプロフェッショナルをつなげることで個人と組織の生産性を高め、さらなる成功に結びつけると同時に、企業における採用、マーケティング、営業などの分野に変革をもたらします。同社は、世界中で働くすべての人々に経済的なチャンスを作り出すことを目指しています。

出典元:リンクトイン・ジャパン株式会社 プレスリリース

コマースピックLINE公式アカウント

コマースピックメルマガ