
株式会社日比谷花壇(本社:東京都港区、代表取締役社長:宮島浩彰)は、年間約2万5千組の婚礼を手掛ける実績データと最新のフラワーギフト販売動向を分析し、2025年のフラワートレンドと2026年のトレンド予測を発表しました。
この記事の目次
2025年ウエディングフラワートレンド分析
日比谷花壇が手掛けるウエディングフラワーコーディネートのデータ分析に基づき、2025年のトレンドが発表されています。
トレンドの変遷:コロナ禍を経て「きれいめ・洗練」へ
コロナ前

白グリーン、ドライ系、くすみカラーなどのコーディネートが主流でした。テーブル中央にボリュームゾーンを設けたデザインが特徴的だったとのことです。
コロナ禍

ゲストテーブルにアクリルパネルが登場したことにより、小瓶を組み合わせた高低差のある「のびやかなデザイン」が主流化しました。イエロー、オレンジなどの「明るい色味」が人気を集めていたそうです。
コロナ後

のびやかなデザイン要素を残しつつ、洗練された印象のスタイルが主流になっています。

単一花材で束ねる「シングルブーケ」
のびやかなデザイン要素を残しつつ、「きれいめな色合い」や、単一花材で束ねる「シングルブーケ」など、洗練された印象のスタイルが主流になっているとのことです。
2025年人気コーディネートランキング
1位 カジュアルポップ



イエロー、オレンジなどカラフルな配色が楽しい、自由で元気な空間が特徴です。フルーツや小花を取り入れた遊び心あるコーディネートとなっています。
2位 スイート

ピンクをメインにした柔らかな色合いが特徴です。丸みのある花びらとホワイトを加え、甘く優しい幸福感あふれる空間を演出しています。
3位 ナチュラルガーデン



グリーンと明るい季節の草花で、背伸びしない気軽な雰囲気が魅力となっています。枝物を取り入れ、植物に囲まれた憩いの空間を表現しています。
2026年ウエディングフラワートレンド予測 「きれいめ・上品」志向の上昇
2026年は、全体的に「きれいめ、上品、柔らかいニュアンス」のコーディネートの要望がさらに増加する見込みとのことです。特に、以下のコーディネートがトレンドを牽引すると予測されています。
スイート

2025年に2位だったコーディネートが引き続き人気を維持すると予測されています。
ロイヤルクラッシー


純白の大輪花にゴールドを合わせた、王道で美しい華やかなスタイルです。ネイビーやボルドーなど深みのある色合いを組み合わせ、大人のためのシックな空間を演出しています。
エレガント


淡いパープルやくすみピンク系にグレイッシュなグリーンを合わせる、優雅で上品な世界観です。リボンやパールといったマテリアルを組み合わせ、トレンド感を加えるのが人気となっています。
ナチュラルノーブル


純白のバラやユリ、胡蝶蘭など王道の花をメインに、艶感のあるグリーンを組み合わせた、綺麗系ナチュラルな世界観を表現しています。
年末フラワーギフト動向 社会の「動」と、カジュアル化が加速
日比谷花壇によると、不安定な世の中を生き抜くため、健康志向や癒しを求める傾向が続く一方で、2025年後半から大阪・関西万博開催や日本初の女性総理誕生など、社会に「動き」が出てきたことを背景に、人々の気持ちを牽引する「動」のイメージが強い暖色系が注目されているとのことです。特に、高彩度のレッドや、レッドよりも穏やかで親しみやすい紫みのピンク(パープリッシュレッド)がトレンドカラーパレットで増加傾向にあるそうです(参考/一般社団法人日本流行色協会/JAFCA)。
世相を反映!クリスマスギフトはレッド系が約8割に増加
日比谷花壇オンラインショップにおいて、社会の「動」を象徴するレッド系がクリスマスフラワーギフトの販売シェアを大きく伸ばしたことが報告されています。

| カラー | 2024年の販売シェア | 2025年の販売シェア | 前年対比 |
|---|---|---|---|
| 赤系 | 67% | 76% | 約113% |
クリスマスフラワーは、原点回帰とも言える華やかなレッドが例年以上に人気を集め、販売シェアの約8割(76%)を占める結果となったと発表されています。背景には、2025年後半からレディスファッションで高彩度のレッドの差し色が登場するなど、暖色系への関心が高まっていることが挙げられています。
お歳暮はカジュアル化!「クリスマスアレンジ」の利用増加
同社によると、お歳暮の市場規模が減少する中、フォーマルな贈り物ではなく「家族や友人への冬の贈り物」として、カジュアルなギフトスタイルが浸透しているそうです。従来定番だったシクラメンやシンビジウムといった鉢物に代わり、ここ数年、クリスマス用のデザイン性の高いアレンジメントや花束を、お歳暮用途として贈る傾向が強まっているとのことです。
年末年始の挨拶は「花年賀」へ。高価格帯が好調

国産花き生産流通強化推進協議会の調査からも、お正月は母の日などに次いで年間での花の購入割合が高く、特に50代以上の需要が堅調だということです。日比谷花壇が推進する「花年賀」は、年末年始の挨拶に花を贈る新しい習慣として浸透し、1万円以上の高価格帯のアイテムが好調に推移しています。ギフト・自家用ともに平均単価が上昇しており、デザインは門松や水引などの縁起物を取り入れたオーソドックスなものが、新年の迎春ムードを高めるアイテムとして安定した人気となっているようです。
出典元: 株式会社日比谷花壇 プレスリリース












