推し活疲れ実態調査:約7割が負担感じる中でも購買行動は"質重視"へ変化、費用負担が最大要因に

株式会社システムリサーチ(愛知県名古屋市)が運営する「創作品モールあるる」は、全国の18歳~29歳の「推し活」経験のある女性249名を対象に「推し活疲れ実態調査」を実施したことが発表されました。この調査では、物価高が続く状況でも推し活市場は拡大傾向にある一方、約7割の女性が推し活に対して"負担"や"疲れ"を感じた経験があることが明らかになっています。

今回は、推し活疲れが消費者行動にどのような影響を与えているのか、また事業者に求められる販促戦略について紹介します。

調査結果

7割が"推し活疲れ"を自覚、最大要因は「費用負担」

推し活は現在10代〜30代を中心に広く根付いており、SNSやライブ文化の広がりにより誰でも気軽に始められる環境が整っています。しかしながら、今回の調査結果によれば、推し活経験者の70.7%が"何らかの負担"を感じていることがわかりました。

推し活疲れの調査結果グラフ

調査では、推し活疲れの最も大きな要因として「費用負担」(72.7%)が挙げられています。これには交通費、チケット代、グッズ購入費、イベント参加費など、推し活にかかる支出が増加していることが背景にあると考えられます。

本来、推し活は日常生活における活力となるはずの活動ですが、現在では楽しさと同時に負担も感じやすい活動へと変化してきているのが現状です。

さらに、SNS上での情報量の増加やイベントの過密スケジュールなど、市場拡大に伴う"供給過多"の状況も疲労感の一因となっています。推しを追いかけたい気持ちと、現実的に全てを追いきれないというギャップが、ファンに心理的なストレスを生んでいる可能性が高いという結果が示されました。

推し活疲れによる購買行動に変化、「節約」ではなく"選んで買う"時代に

推し活疲れと購買行動の変化に関するグラフ

興味深いことに、調査では推し活疲れを感じていても、推し活自体をやめてしまう人は多くないという結果が出ています。その代わりに、"買い方を見直す"という行動変化が広がっていることが明らかになりました。

具体的には、ファンの間で"本当に欲しいかどうか"を基準に商品を選ぶ傾向が強まっており、推し活疲れは消費者にとって"購買行動を見直すきっかけ"になっていることがデータから読み取れます。

この行動変化は一般的な節約行動とは本質的に異なり、購入した後の満足度を高めたいという前向きな選択であると解釈できます。このことから、推し活疲れは単なる「消費縮小」を意味するのではなく、"より納得感を重視する購買行動への移行"を示していると考えられます。

無理なく推し活を続けるための工夫に"生活者の本音"

推し活を続けるための工夫に関するグラフ

推し活を続ける人たちの多くは、「推しの存在が日々の支えになっている」と感じる一方で、過度な出費や情報過多による負担は避けたいと考えていることが今回の調査で判明しました。

また、経済的な負担の軽減だけでなく、「SNSを追いすぎない」「情報量を意識的に絞る」といった、精神的な余裕を作るための工夫も見られました。これらの回答からは、心理的な負担を極力抑えながら、自分のペースで推し活を楽しみたいという意識が高まっていることがわかります。

求められるのは"納得できる購買"と"長く楽しめる推し活"

今回の調査結果を総合すると、推し活疲れの増加は必ずしも「推し活離れ」を意味するものではなく、むしろ推し活が日常生活の文化として定着したことによる"楽しみ方の変化"と捉えることができます。

市場では次のような価値観へのシフトが観察されています:

●「量」より「納得感」

●「勢い」より「持続性」

●「とりあえず買う」から「理由を持って選ぶ」へ

こうした消費者の意識変化を踏まえると、事業者側に求められるのは、後悔のない買い物につながる質の高い情報提供や、選びやすい商品設計であると言えるでしょう。

消費者が安心して「これは買ってよかった」と実感できる購買体験を提供することが、今後の推し活市場の持続的な成長を支える重要な鍵になると考えられます。

調査概要

調査対象:18歳~29歳の女性
調査期間:2025年12月4日
調査機関:クラウドソーシングサイト
調査方法:各質問項目の回答割合を算出
有効回答数:249名

創作品モールあるるについて

創作品モールあるるのロゴ

「あるる」は商品やサービスの魅力だけでなく、『誰から買うか』を大切にしているECモールです。ショップの歴史、生産者の想い、職人の人となりを伝えるコンテンツが豊富に用意されており、その想いを知った上で商品と出会うことができる特徴があります。運営元である株式会社システムリサーチは、今後も「人(店舗)と人(お客さま)」が集い、繋がる場所を目指して取り組みを続けていくとのことです。

会社概要

株式会社システムリサーチのロゴ

社名:株式会社システムリサーチ
本社所在地:〒453-0861愛知県名古屋市中村区岩塚本通二丁目12番
代表取締役社長:平山 宏

出典元:株式会社システムリサーチ プレスリリース

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