テックファームグループでクロスボーダー流通プラットフォーム事業を展開する株式会社WeAgri（東京都新宿区、代表取締役社長 永守秀章）が、越境ECサイト向けのAI生成クリエイティブコンテンツを活用したマーケティングサービスを2025年12月1日より提供開始したことが発表されました。このサービスは、グループ内で培ってきたAI音声生成技術の知見を活用し、動画や音声によるEC販促を容易に実現することが可能になっているとのことです。WeAgri社のマーケティング専門知識とテックファームの先端AI技術を組み合わせることで、アジア市場への進出を目指す日本のメーカーや商工支援団体、地方自治体などを強力にサポートしていくとしています。
この記事の目次
アジア市場への進出に、テクノロジーによる新たな突破口
近年、多くの日本メーカーがアジア市場への展開を模索していますが、「現地消費者への伝え方」や「販路開拓」に課題を抱え、期待した成果を上げられていないケースが少なくありません。特に、言語や文化の壁を越えて商品の魅力を伝える「クリエイティブ」の重要性が高まっています。
AIで動画・音声コンテンツを自動生成し、スマホ中心の市場に対応
同サービスの最大の特長は、AIによる動画・音声コンテンツの自動生成機能です。短時間で気軽に楽しめるショート動画や、Podcast形式のPRコンテンツを簡単に制作することができます。限られた画像やテキスト情報からでもPR動画やナチュラルな音声紹介が生成可能となり、現地消費者に直感的に訴求することが可能になっているとのことです。さらに、動画内で関連商品の組み合わせ提案を行うことで、自然な形でついで買いを促進する導線も設計されています。従来の静止画レコメンドとは異なり、ストーリー性のある動画によって、視聴者の購買意欲を自然に高める体験を提供するとしています。
▼AI生成動画サンプル
高品質な多言語対応、SNSへの二次展開で流入も強化
このサービスでは、テキストも音声もAI翻訳による多言語対応が実現しているとのことです。アジアの各市場に最適化された高品質な英語翻訳によって、従来の翻訳コストや品質の課題を解決することが可能です。また、生成された動画・音声コンテンツはそのままSNSやPodcastに二次展開できるため、ECサイトへの流入経路も拡大することができます。
テックファームグループの技術で、他にはない出品体験を
本サービスの開発には、テックファームグループが持つAI・ICT技術力が活用されています。コンテンツ制作の自動化や表現の柔軟性、言語対応など、従来のECサービスにはなかった新しい出品体験を提供していることが特徴です。動画制作や音声収録の専門知識がなくても、自社商品の魅力を最大限に引き出すコンテンツを作成することができるとしています。
シンガポール現地の趣向・ニーズに応じたオンラインショッピング体験
WeAgri社が運営する越境ECサイト「TFD」では、今回のサービス連携により、PRコンテンツ付きで商品を出品できる新プランが提供開始されたとのことです。
「TFD」は、シンガポールの消費者向けに日本の食品を販売するECサイトです。現地における購買行動や文化的背景を踏まえ、単なる商品販売だけでなく「体験」として商品の魅力が伝わる売り場づくりを目指しています。近年、シンガポールでは短時間で気軽に楽しめる動画やPodcastなどの音声コンテンツの人気が高まっており、消費者が感覚的に選ぶ新しいショッピング体験を提供するために、12月1日にサイトをリニューアルし、EC販売に特化した新サービスの提供を開始したと発表されています。
EC出品プラン
「商品掲載・運用」をベースプランとし、目的やブランドに応じた多彩なオプションを組み合わせて提供されるとのことです。
WeAgriが築いた、現地視点のマーケティング
WeAgri社はこれまで、現地小売チェーンとの連携、フェアの開催、現地リアル店舗の運営などを通じて、アジア市場における日本食品の販路拡大に取り組んできました。同社は現地の購買スタイルや嗜好に関する深い理解、SNSやインフルエンサーを活用したPRなど多様なノウハウを有しているとされています。また、月間1万PVを超える自社EC「TFD」の運用実績に裏打ちされた、リアルとWebを連動させたマーケティングの実績も大きな強みとなっているようです。
WeAgriについて：輸出から販売/マーケティングまで一気通貫のサポート
「Find More Japan -日本再発見を加速する」をミッションとして掲げるWeAgri社は、まだ世界に知られていない魅力的な日本産品を発掘し、シンガポールをはじめとするアジア諸国の生活様式や価値観に合わせたブランディングなどのマーケティング活動を支援しています。創業以来蓄積してきた日本の農水産物や加工食品のブランディングやマーケティング、現地ニーズへの知見と流通ネットワークを活かし、ITと最新の流通技術を組み合わせた独自の流通プラットフォームを展開しています。テックファームグループの最先端技術や多様な産業におけるDX支援の知見を掛け合わせることで、アジアと日本をつなぐ越境流通のイノベーションを目指しているとのことです。
海外販路開拓支援サービスでは、これまで日本貿易振興機構（JETRO）や地方自治体・経済団体とも連携し、地域事業者の支援を行ってきたとされています。2022年9月からは地方銀行とも連携を開始し、食品・美容品事業者に対して輸出に向けたブランディングやプロモーションなどのマーケティング活動から現地での販売、物流までを一貫してサポートしています。
このようにWeAgri社は、日本の優れた商品をアジア市場に効果的に届けるための包括的なサポート体制を構築しています。今回の新サービス開始により、越境ECにおける販促効果の向上が期待され、より多くの日本企業のアジア展開を後押しすることになりそうです。AIを活用した新しいアプローチは、言語や文化の壁を越えるための有効な手段として注目されています。
これからのグローバルなEコマース市場において、テクノロジーを活用した販促方法は必須となりつつあります。WeAgri社の取り組みは、日本企業のグローバル展開を技術面から支援する新たなモデルとして、今後の展開が注目されます。特に、アジア市場へのアクセスを模索する地方の中小企業や自治体にとって、このようなサービスは海外展開のハードルを下げる重要な役割を果たすでしょう。
【企業概要】
会社名 株式会社WeAgri
所在地 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー23F
代表者 代表取締役社長 永守秀章
設 立 2010年
資本金 9,510万円
出典元：株式会社WeAgri プレスリリース
