株式会社富士ロジテックホールディングス(本社:静岡市葵区、代表取締役社長:鈴木 庸介)は、神奈川県厚木市の「KDXロジスティクス厚木」内に新たな物流拠点「厚木三田第2ロジスティクスセンター」を開設したことが発表されました。この拠点開設により、同社の厚木市・相模原市周辺における物流拠点は合計8施設となり、エリア総面積は28,327坪に拡大。首都圏への物流ネットワークをさらに強化する取り組みを進めているとのことです。

新設された「厚木三田第2ロジスティクスセンター」の概要は以下の通りです。
拠点名 :厚木三田第2ロジスティクスセンター
所在地 :神奈川県厚木市三田字上川原2079
延床面積:2,038.54坪〔6,738.97m2〕
(建屋延床面積:6,131.49坪〔20,269.4m2〕)
設備など:天井高:6m以上、床荷重:1.5t/m2
この記事の目次
厚木・相模原での「地域集中戦略」を加速 拠点間の相互応援などで効率的な運用が可能に
富士ロジテックホールディングスは1970年代に静岡から関東へ進出した際、最初の拠点として厚木市を選定し、以来50年にわたり同市周辺での事業を拡大してきたとのことです。新たに開設されたセンターは、圏央道圏央厚木ICから3.6km、東名高速道路厚木ICから6.9kmと高速道路へのアクセスが良好な立地に位置しています。また、都心から50km圏内という好立地を活かし、首都圏へのスムーズな配送体制を整えているようです。
同社は厚木市・相模原市周辺に物流拠点を集中的に展開することで、拠点間での人員の相互応援や荷物の柔軟な振り分けを実施しています。これにより、顧客の急な物量変動にも迅速に対応できる体制を構築しているとのことです。また、アパレル、食品、家具、文書保管など多岐にわたる商材を取り扱うことで、様々な業界ニーズに対応する倉庫ネットワークを確立し、この地区での事業基盤をさらに強固なものとしています。
神奈川事業部の拠点
エリア :厚木市
拠点数 :5
主な拠点:厚木長沼倉庫、厚木金田ロジスティクスセンター、
東名厚木ロジスティクスセンター、厚木三田ロジスティクスセンター、
厚木三田第2ロジスティクスセンター(新設)
エリア :相模原市
拠点数 :2
主な拠点:ALFALINK相模原ロジスティクスセンター、
ALFALINK相模原第2ロジスティクスセンター
エリア :座間市
拠点数 :1
主な拠点:横浜町田ロジスティクスセンター
音声ピッキングシステム導入率95% システム統一によりエリア内の相互応援を推進
同社は独自開発した音声ピッキングシステム「VIPS(Voice Integrator Package System)」を神奈川事業部で取り扱う荷主業務の95%(2025年8月末現在)に導入しています。このシステムは音声ガイダンスと無線ハンディを使用したハンドフリー作業により、従来比で生産性を1.4倍に向上させることに成功しました。さらに、作業記録を同時に取得できるため、データに基づくローケーション効率化などを実現しているとのことです。
VIPSの導入による最大のメリットは、拠点間での作業員の柔軟な応援体制が構築しやすい点だそうです。同エリア内の拠点は同じシステムで運用しているため、拠点間で作業方法の差が少なく、応援スタッフへの作業指導や情報共有にかかる時間を大幅に短縮することが可能となっています。

EC物流の専門センター化 化粧品、アパレル、日用雑貨など多様な荷主に対応
富士ロジテックホールディングスは、厚木・相模原エリアにおける重点戦略として、「東名厚木ロジスティクスセンター」でのEC物流の専門センター化を積極的に推進しているとのことです。自動梱包ラインなどの最新設備を導入し、化粧品、アパレル、日用雑貨など多様な顧客のEC物流を効率的に処理できる汎用性の高いセンターを目指しています。
集中的な拠点展開やシステムの標準化による効率的な人材配置を実現することで、同エリアにおけるEC関連事業のさらなる拡大を図っているようです。これにより、EC市場の拡大に伴う物流需要の増加に対応し、顧客のニーズに応える体制を強化しています。
1918年創業の富士ロジテックホールディングス 物流・商流・情報の「最適化」を提案
株式会社富士ロジテックホールディングスは、1918年に創業した倉庫業を中核とする総合物流会社です。食品、医薬、アパレル、文書、鋼材など、取り扱い品目は多岐にわたり、全国にネットワークを展開しています。特に「動物用医薬品」の取り扱いにおいては、国内トップクラスのシェアを持っているとのことです。
単なる「保管」にとどまらず、顧客のサプライチェーン全体を改革するソリューション提案を得意としており、物流・商流・情報の「最適化」を提供しています。長年の実績と経験を活かし、顧客の物流課題の解決に貢献しているようです。
株式会社富士ロジテックホールディングス 会社概要
会社名 :株式会社富士ロジテックホールディングス
本社所在地:東京本社:東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル8F
静岡本社:静岡市葵区栄町4-10 静岡栄町ビル1F
代表者 :代表取締役社長 鈴木 庸介
設立 :1918年5月16日
資本金 :3億円
売上高 :219億円(2024年12月期実績)
事業内容 :倉庫業、貨物自動車運送事業、貨物利用運送事業、
不動産賃貸事業、物流システムの企画、開発、設計、施工、
管理業務、医薬品卸売販売業など



まとめ
富士ロジテックホールディングスは、この新拠点の開設を通じて、厚木・相模原エリアにおける物流ネットワークをさらに強化し、多様化する物流ニーズに対応していく方針だと発表しています。地域集中戦略と先進的なシステム導入により、効率的で柔軟な物流サービスの提供を目指しているとのことです。
新たに開設された「厚木三田第2ロジスティクスセンター」は、厚木・相模原エリアの物流拠点網の重要な一角を担い、同社の物流サービスの質と効率の向上に貢献することが期待されています。高速道路へのアクセスが良好な立地条件と、先進的な設備を活かした運営により、顧客のニーズに応える物流拠点として機能していくことでしょう。
また、音声ピッキングシステム「VIPS」の導入率95%という高い数値は、同社の業務効率化への積極的な姿勢を示しています。このシステムによる生産性向上と作業の標準化は、物流業界における差別化要因となり、競争力の強化につながっているようです。
EC物流の専門センター化も、EC市場の拡大という市場環境の変化に対応した戦略的な取り組みといえるでしょう。多様な荷主に対応できる汎用性の高いセンターの構築により、変化するマーケットニーズに柔軟に対応することが可能となります。
1918年の創業以来、常に時代のニーズに合わせて事業を発展させてきた富士ロジテックホールディングス。今後も物流・商流・情報の最適化を通じて、顧客のサプライチェーン全体の改革を支援し、物流業界におけるリーディングカンパニーとしての地位を強化していくことが期待されます。
出典元: 株式会社富士ロジテックホールディングス プレスリリース