「施策の意図が見えない」「報告が次のアクションに繋がらない」。多くの企業がSEO対策を外部に委託する一方で、こうした共通の悩みを抱えていることが明らかになりました。
サクラサクマーケティング株式会社（本社：東京都渋谷区、取締役社長：ねぎお社長）が実施したSEO担当者200名への調査によると、83.5%が将来の成果に不安を感じており、その背景には施策のブラックボックス化（47.0%）があることが判明しています。
この調査は、多くの企業が陥るジレンマをデータで裏付け、新たな解決策として注目される「第三者の客観的な視点（セカンドオピニオン）」への高いニーズを浮き彫りにしています。
■調査概要
調査名：「SEO委託の実態とセカンドオピニオンに関する調査」
調査対象：SEO発注経験を持つWeb担当者200名
実施時期：2025年9月4日
調査方法：インターネットアンケート調査
この記事の目次
SEO委託先の選定理由と現実のギャップ
委託先を選んだ理由
Q1. 現在のSEO委託先を選んだ、最も大きな理由は何ですか？（単一選択）
■回答
1. 提案内容が具体的で納得感があったから（44.5%）
2. 過去の実績や評判が良かったから（29.5%）
3. 他社と比較して費用が安かったから（12.5%）
4. 担当者の専門性や対応が良かったから（7.0%）
5. 知人や他社からの紹介（6.5%）
現在のSEO委託先を選んだ理由について見てみると、最も多かったのは「提案内容が具体的で納得感があったから」で44.5%、次いで「過去の実績や評判が良かったから」が29.5%、「他社と比較して費用が安かったから」が12.5%という結果でした。
注目すべき点は、実績や評判よりも「提案の具体性」を重視する企業が多いという点です。これは、SEO施策において「何をやるのか」「なぜやるのか」という説明を求める企業が増加していることを示しています。
委託後に直面する3大課題
Q2. 委託先のSEO会社との連携において、下記のようなことを感じた経験はありますか？（複数選択可）
■回答
1. 施策の意図や背景に関する説明が少なく、何をやっているか実態が不透明（47.0%）
2. レポートの数値が報告されるだけで、次の具体的なアクションに繋がっていない（35.0%）
3. 定例会が現状報告だけで終わり、新たな改善提案が少ない（29.0%）
4. 競合サイトの順位が上がっているのに、自社の施策に変化がなく不安（25.0%）
5. ビジネスへの理解が浅く、表面的なキーワードの順位の話に終始してしまう（20.0%）
6. 上記のような経験はない（12.0%）
7. 担当者の日頃のレスポンス・対応が遅い（10.5%）
8. その他（自由記述）（0.0%）
委託先との連携で感じた課題としては、以下の3つが特に顕著でした。
- 施策のブラックボックス化（47.0%）
「施策の意図や背景に関する説明が少なく、何をやっているか実態が不透明」という声が最も多く、約半数の企業が感じています。
- レポートが次のアクションに繋がらない（35%）
「レポートの数値が報告されるだけで、次の具体的なアクションに繋がっていない」という、PDCAサイクルが回っていない実態が浮き彫りになっています。
- 定例会が現状報告で終わる（29%）
「定例会が現状報告だけで終わり、新たな改善提案が少ない」という、受動的な関係性に陥っているケースも3割近くにのぼります。
これらの課題は、委託開始時の期待と実際の運用にギャップがあることを明確に示しています。
リプレイスを検討しても動けない企業の実態
91%がリプレイスを検討した経験あり
Q3. 現在の委託先から別の会社への変更（リプレイス）を検討したことはありますか？（単一選択）
■回答
1. 具体的に検討し、情報収集などをしたことがある（59.0%）
2. 検討したことはあるが、具体的な行動はしていない（32.0%）
3. 検討したことはない（9.0%）
驚くべきことに、現在の委託先から別の会社への変更（リプレイス）を検討したことがある企業は91%に達しています。内訳を見ると、「具体的に検討し、情報収集などをしたことがある」が59%、「検討したことはあるが、具体的な行動はしていない」が32%という結果でした。
すなわち、大多数の企業が現状に満足していないという衝撃的な事実が明らかになったのです。
リプレイスを検討する5つの理由
Q4. （Q3で「検討したことがある」と回答した方へ）リプレイスを検討した主な理由は何ですか？当てはまるものをすべてお選びください。（複数選択可）
■回答
1. コストに見合った成果（費用対効果）が得られていないと感じるから（54.5%）
2. 期待していた成果（順位、流入、CVなど）が出ていないから（46.5%）
3. 報告内容が薄く、具体的な改善に繋がらないから（29.5%）
4. 提案が画一的で、自社のビジネスに寄り添ってくれていないから（15.5%）
5. 担当者の知識や対応、コミュニケーションに不満があるから（10.0%）
6. その他（0.0%）
リプレイスを検討した理由を詳しく見ると、以下の5つの要因が浮かび上がってきました。
- コストに見合った成果が得られない（54.5%）
最も多かった理由は費用対効果への不満です。5割以上の企業が、投資に見合うリターンを得られていないと感じています。 - 期待した成果が出ていない（46.5%）
順位や流入、CVなど、具体的な成果指標が改善されていないという根本的な問題については、半数近くが指摘しています。 - 報告内容が薄く改善に繋がらない（29.5%）
前述の課題とも関連しますが、3割程度が報告の質に不満を感じていました。 - 提案が画一的でビジネスに寄り添っていない（15.5%）
自社の業界特性や課題を理解した提案がされていない、という声も一定数存在します。 - 担当者への不満（10.0%）
知識不足やコミュニケーション面に課題を感じている企業も1割程度あります。
変更できない本当の理由
Q5. （Q3で「検討したことがある」と回答した方へ）リプレイスの実行に至らなかった、あるいは躊躇している理由は何ですか？当てはまるものをすべてお選びください。（複数選択可）
■回答
1. 新しい委託先で成果が出るか不透明でリスクを感じるため（44.5%）
2. 新しい委託先を探すのが大変なため（41.0%）
3. 委託先の変更にかかる手間や時間が大きいため（37.5%）
4. 現在の担当者との関係性もあり断りづらいため（14.5%）
5. 上司や社内の承認を得るのが難しいため（9.0%）
この質問を通して、これだけの不満を抱えながらも、実際にリプレイスに踏み切れない理由が見えてきました。
特に注目すべきは、「次も成果が出るか分からない」というリスクへの不安です。現状に不満はあるものの、変更によってさらに悪化する可能性を恐れ、動けずにいる企業の姿が浮かび上がってきました。
SEO担当者の83.5%が抱える将来への不安
「このままで成果が出るのか」という漠然とした不安
Q6. 現在のSEO施策について「このままで本当に成果が出るのだろうか？」と将来に不安を感じることはありますか？
■回答
1. 頻繁にある（32.0%）
2. 時々ある（51.5%）
3. あまりない（9.5%）
4. 全くない（7.0%）
現在のSEO施策について「このままで本当に成果が出るのだろうか？」と将来に不安を感じるか尋ねたところ、「頻繁にある」が32%、「時々ある」が51.5%という結果となりました。
つまり、83.5%のSEO担当者が程度の差こそあれ、将来への不安を抱えていることが明らかになりました。この数字は、現状のSEO施策に確信が持てていない企業がいかに多いかを示しています。
現状維持のリスクと機会損失
この不安の背景には、以下のような要因があると考えられます。
- 競合他社の動向が見えない
自社の施策が業界水準と比べて適切かどうか、客観的に評価できない状況にあります。 - SEOのトレンド変化への対応不安
アルゴリズムの変更や新たな手法などに、十分に対応できているか判断できないことが懸念されます。 - 投資対効果の判断基準がない
現在の委託費用が妥当なのか、他社と比較して評価できない状況があります。 - 内部での説明責任
上司や経営層に対して、現在の施策の妥当性を説明する根拠が不足しています。
これらの要因を放置したまま施策を継続すれば、機会損失のリスクが高まることになります。
85%が「重要」と回答する「第三者視点」
なぜ客観的視点が必要なのか
Q7. SEO施策の成果を最大化するためには、現在のパートナーとは別の、第三者の客観的な視点を定期的に取り入れることは重要だと思いますか？（単一選択）
■回答
1. 非常に重要だと思う（40.0%）
2. 重要だと思う（45.0%）
3. どちらともいえない（10.0%）
4. あまり重要だと思わない（5.0%）
「SEO施策の成果を最大化するためには、現在のパートナーとは別の、第三者の客観的な視点を定期的に取り入れることは重要だと思いますか？」という質問に対し、「非常に重要だと思う」が40%、「重要だと思う」が45%と、合計85%が第三者視点の重要性を認識していることが分かりました。
この結果は、多くの企業が第三者視点に以下のような価値を期待していることを示しています。
- 施策の妥当性の検証：現在の方向性が正しいかどうかを確認できます。
- 新たな改善機会の発見：委託先が見落としている可能性を補えます。
- 業界のベストプラクティスの導入：他社の成功事例や最新手法を取り入れられます。
- 内部説得材料の獲得：社内での施策説明に活用できる客観的な評価を得られます。
セカンドオピニオンという新たな選択肢
Q8. これまでに、現在の委託先とは別に、第三者の専門家から客観的な意見を聞く（＝セカンドオピニオンを受ける）という発想はありましたか？
■回答
1. 考えたことはあるが、具体的にどうすれば良いか分からなかった（47.0%）
2. 考えたことはあり、実際に探したり相談したことがある（41.5%）
3. このアンケートで初めて知った（考えたこともなかった）（6.5%）
4. 考えたことはあるが、必要ないと思った（5.0%）
興味深いことに、「第三者の専門家から客観的な意見を聞く（＝セカンドオピニオンを受ける）という発想はありましたか？」という質問に対して、88.5%が「考えたことがある」と回答しています。
しかし、その内訳を見ると約半数が「どうすれば良いか分からなかった」と答えている点は、SEO業界におけるセカンドオピニオンという選択肢がまだ一般的でないことを示しています。
SEOセカンドオピニオンへの期待値
89.5%が「受けてみたい」と回答
Q9. それでは、現在の委託先は維持したまま、第三者の専門家から客観的な診断や改善提案（セカンドオピニオン）を受けてみたいと思いますか？（単一選択）
■回答
1. ぜひ受けてみたい（37.5%）
2. 機会があれば受けてみたい（52%）
3. あまり興味はない（5%）
4. 全く必要ない（5.5%）
「現在の委託先は維持したまま、第三者の専門家から客観的な診断や改善提案（セカンドオピニオン）を受けてみたいと思いますか？」という質問に対する回答は、非常に興味深い結果となりました。
実に89.5%がセカンドオピニオンに前向きという結果は、このサービスへの潜在的なニーズの高さを表しています。
セカンドオピニオンに期待すること
Q10. もしSEOのセカンドオピニオンを受けるとしたら、特にどのようなことを期待しますか？（複数選択可）
■回答
1. 今の委託先が見落としている「新たな改善のヒント」が欲しい（55.0%）
2. 施策が成果に繋がらない「本当の原因」を特定してほしい（47.0%）
3. 現在の施策の「答え合わせ」をして安心したい（32.5%）
4. レポートの数値をどう解釈し次に繋げるべきかアドバイスが欲しい（25.0%）
5. 社内担当者がスキルアップできるような専門的な知見を得たい（20.5%）
セカンドオピニオンに期待することとして、上位から順に紹介します。
- 今の委託先が見落としている「新たな改善のヒント」が欲しい（55%）
最も多かった回答は、現在の施策では気付けていない改善ポイントの発見です。これは、セカンドオピニオンの最大の価値といえるでしょう。 - 施策が成果に繋がらない「本当の原因」を特定してほしい（47.0%）
約半数が、問題の根本原因の特定を期待しています。表面的な分析ではなく、深い洞察を求めている姿勢が伺えます。 - 現在の施策の「答え合わせ」をして、安心したい（32.5%）
約3割の企業は、現在の方向性が正しいかどうかの確認を求めています。不安を解消したいというニーズも無視できません。 - レポートの数値をどう解釈し、次に繋げるべきかアドバイスが欲しい（25%）
データの読み解き方や活用方法についてのアドバイスも求められています。 - 社内担当者がスキルアップできるような、専門的な知見を得たい（20.5%）
単なる診断だけでなく、社内の知識向上に繋がることも期待されています。
企業が本当に求めているSEO成果とは
最重要視される成果指標
Q11. 貴社がSEO施策において、最も重要視する成果（ゴール）は何ですか？（単一選択）
■回答
1. Webサイト経由の売上増加（43.5%）
2. Webサイト経由の問い合わせ・資料請求の増加（31.5%）
3. サービスやブランドの認知度向上（18.5%）
4. オーガニック検索からのアクセス数最大化（6.5%）
注目すべきは、75%の企業が売上やリード獲得といった「ビジネス成果」を重視している点です。単なる順位改善やアクセス数増加ではなく、ビジネスインパクトを求める企業の姿勢が明確に表れています。
成果に繋がらない施策からの脱却
この結果は、SEO施策の評価基準が変化していることを示しています。
- 従来の評価基準：検索順位、アクセス数、ドメインパワー
- 現在の評価基準：売上貢献、リード獲得、ROI
しかし、前述のとおり、多くの企業が「レポートの数値が次のアクションに繋がらない」「ビジネスへの理解が浅い」といった課題を抱えています。ビジネス成果を重視しながらも、それを実現する施策や評価体系が整っていないというギャップが存在しているのです。
SEOセカンドオピニオンが解決する5つの課題
第三者の客観的な視点としてのセカンドオピニオンは、ここまで挙げてきた以下のような課題を解決できると考えられます。
ブラックボックス化の解消
現在の施策内容を第三者の視点で分析・評価することで、「何をやっているのか分からない」という不透明感を解消できます。これにより、施策の妥当性や改善余地を客観的に把握することが可能になります。
具体的なアクションへの落とし込み
レポートの数値から次に何をすべきかを明確化し、PDCAサイクルを回すための実践的なアクションプランを提示します。
ビジネス理解に基づく提案
業界特性や企業の課題を踏まえ、ビジネス成果に直結する施策を提案します。単なる技術論ではなく、売上やリード獲得といった指標改善を目指します。
リプレイスリスクの軽減
委託先を変更せずに現状を改善することで、リプレイスにともなう手間やリスクを回避しつつ、施策の質を高めることが可能です。
社内スキルの向上
診断や提案を通じて、社内担当者のSEO知識や判断力を育成。将来的な内製化や、委託先とのより良いコミュニケーションにも寄与します。
セカンドオピニオンという第三の選択肢
今回の調査で明らかになったのは、多くの企業がSEO委託に関して「変えたいけど変えられない」ジレンマを抱えているという事実です。
- 91%がリプレイスを検討した経験がある
- 83.5%が将来への不安を感じている
- 85%が第三者視点の重要性を認識している
- 89.5%がセカンドオピニオンを受けてみたいと考えている
これらの数字は、「委託を続けるか、リプレイスするか」という二者択一ではない、第三の選択肢への強いニーズを示しています。
SEOセカンドオピニオンは、現在の委託関係を維持したまま、以下のメリットを提供します。
- 低リスク：委託先を変更する必要がなく、失敗のリスクを抑えられます。
- 客観的評価：第三者の専門家による公正な診断と提案が受けられます。
- 即効性：短期で実践可能な具体的な改善アクションを提示します。
- 透明性：施策内容と成果を明確に可視化できます。
- 学習機会：社内担当者のSEO知識とスキルの向上につながります。
医療の世界では、重要な判断を下す前にセカンドオピニオンを求めることは一般的です。企業の成長を左右するSEO施策においても、同様のアプローチが有効であることを、今回の調査結果は示唆しています。
もし、現在のSEO施策に少しでも不安を感じているなら、それは決して特別なことではありません。実際に、200社中183社が同じ不安を抱えているのです。その不安を解消し、施策を次のステージへ進化させるためにも、セカンドオピニオンという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
出典元：サクラサクマーケティング株式会社 プレスリリース
