
生成AIの急速な普及に伴い、私たちの情報検索スタイルや選択肢は大きく変化しています。特にデジタルネイティブ世代である10代の若者たちは、GoogleやYahoo!などの従来型検索エンジンと、ChatGPTやGeminiなどのAI検索ツールをどのように使い分け、どちらの情報をより信頼しているのでしょうか?
SEO対策で検索結果1位(※注1)の実績を持つランクエスト(株式会社eclore)は、この疑問に答えるべく、15~19歳の男女100人を対象に、従来型検索エンジンとAI検索の使い分けや信頼度、活用シーンに関する詳細なアンケート調査を実施しました。本記事では、その調査結果から見えてくる10代の検索行動の実態と意識の傾向について詳しくご紹介します。
(注1) 2025年1月9日に東京都新宿区で、PCブラウザーからGoogle検索を行い、その結果を測定しました。検索キーワードは「SEO対策」で、クッキーや履歴を削除した上で計測しています。なお、他の地域やデバイス、検索タイミング、検索エンジンのアルゴリズムの変更などによって、順位が変動する場合があります。
この記事の目次
調査1:情報検索における従来型検索エンジンとAI検索の使い分け
従来型検索エンジンの利用が依然として主流
- 調査結果によると、最も多かった回答は「ほぼ従来の検索エンジンのみを使っている」で全体の41.0%(41人)を占めました。GoogleやYahoo!など長年親しまれてきた検索サービスは、使い慣れた操作性や高い信頼性により、今なお多くのユーザーにとって主要な情報収集手段となっています。
- 次に多かったのは「従来型の検索エンジンが主で、AI検索は補助的に使う」という回答で26.0%(26人)でした。「ほぼ従来の検索エンジンのみを使っている」と合わせると、約7割のユーザーが従来型検索エンジンを主な検索ツールとして利用していることが明らかになりました。
AI検索を主で利用しているのは19%
- 「ほぼAI検索のみを使っている」と回答した層は14.0%(14人)で、対話形式での即時的な情報提供を重視するユーザーが一定数存在することがわかりました。また、「AI検索を主に使い、従来型検索を補助的に利用している」と答えた層は5.0%(5人)にとどまり、AI検索を検索行動の中心に据えている人は依然として少数派であることが判明しました。
使い分けやAIへの完全移行も一定数存在
- 「検索エンジンとAI検索をほぼ同じ頻度で併用している」と回答した層は14.0%(14人)で、検索目的に応じて柔軟に使い分けを行っているユーザーも少なくありません。これは、状況に応じて最適なツールを選択する傾向が広がりつつあることを示しています。
調査2:従来型検索エンジンとAI検索、どちらの情報を信頼しているか

従来型検索エンジンへの厚い信頼感
- 調査結果で最も多かったのは「従来型検索の方が信頼できる」という回答で、全体の39.0%(39人)を占めました。GoogleやYahoo!などの検索サービスは、情報源が明示される点や、長年の利用実績が情報の信頼性を重視するユーザーから高く評価されていることがわかります。
両方の信頼性を認めるユーザーの存在
- 次に多かったのは「どちらも同程度に信頼できる」という回答で29.0%(29人)でした。この結果は、従来型検索とAI検索それぞれの特性を理解し、用途や状況に応じて両方のツールを適切に信頼して活用しているユーザーが一定数存在することを示しています。
AI検索への信頼は限定的
- 「AI検索の方が信頼できる」と回答した層はわずか4.0%(4人)にとどまりました。AI検索の台頭が注目される一方で、出典の不明確さや情報の正確性への懸念から、信頼性の面では慎重な姿勢が見られます。
調査3:検索においてのAIチャットサービス(ChatGPTやGemini 等)活用場面
※複数選択可

意味の確認や難解な情報の理解に活用
- AI検索の活用場面として最も多く挙げられたのは「用語や意味の確認」(27.0%、27人)と「専門分野や複雑な情報の解説」(26.0%、26人)でした。AI検索の強みである自然言語処理能力が、辞書的な使い方や難解な内容の解説に有効活用されていることがわかります。特に学校生活や日常学習において、調べた情報を迅速に理解し整理したいというニーズに応えていると考えられます。
創作支援や相談役としての側面も
- その他の活用場面としては、「個人的な相談やアドバイス」(22.0%、22人)や「アイデアや文章作成支援」(21.0%、21人)など、単なる検索ツールというより"対話型の支援ツール"としての利用も多く見られました。
- 一方で「情報源や信憑性の確認」(7.0%、7人)は少数派にとどまり、情報の信頼性そのものをAIに委ねる姿勢はまだ一般的ではないようです。
調査4:従来型検索エンジン(GoogleやYahoo! 等)の活用場面
※複数選択可

商品情報や地域情報の収集に強み
- 従来型検索エンジンの活用場面として最も多かったのは「商品・サービスの口コミ」で33.0%(33人)にのぼりました。次いで多かったのは「地域の店や施設情報」で31.0%(31人)でした。
- これらの結果から、店舗の評判や所在地、営業時間などの「実用的かつ具体的な情報」を探す場面では、情報量が豊富で絞り込みもしやすい従来型検索が優位性を持っていることがわかります。
意味の確認や専門的な調査にも有効
- 「用語や意味の確認」と「専門分野や複雑な情報の解説」はいずれも28.0%(各28人)で、調べたい内容が明確な場合に従来型検索が活用されている傾向が見られます。複数のページを参照しながら情報の裏付けを取れる点や、学術的・事実ベースの検索ニーズに応えやすい点が選ばれる理由のひとつと考えられます。
個人的・創造的な用途は優先度が低め
- 一方で、「アイデアや文章作成支援」(12.0%、12人)や「個人的な相談やアドバイス」(13.0%、13人)など、対話的・創造的な場面では従来型検索の優先度はやや低い結果となりました。また、「情報源や信憑性の確認」は16.0%(16人)にとどまり、信頼性の裏付けという点でも、検索エンジンに過度に依存していない様子がうかがえます。
まとめ:AI検索普及の中でも従来型検索エンジンへの信頼は健在
- 今回の調査結果から、AI検索サービスの利用が広がりつつある一方で、依然として従来型検索エンジンが主要な情報収集手段として支持されていることが明らかになりました。特に信頼性の面では従来型検索エンジンが高く評価されており、AI検索を主に使用している層は少数派にとどまっています。
- AI検索は主に学習支援や難解な情報の解説に活用されており、一部では相談や文章作成といった対話的な使い方も見られます。これに対して、商品やサービスの口コミ、地域の店舗情報など、具体性が求められる場面では、従来型検索が引き続き優先されています。
- 10代のユーザーは、それぞれの検索ツールの特性を理解し、目的に応じて使い分けている様子がうかがえます。今後、AI検索の認知や利用がさらに進む中で、検索ツールの活用の幅も広がっていくことが予想されます。
監修者:杉本 貴之(Takayuki Sugimoto)
株式会社ecloreにて年間120社超のSEOコンサルを担当。SEO分野で培った分析力と多数の企業との豊富なコミュニケーション経験を活かし、消費者の購買行動や市場動向を深く理解しています。
一次情報に基づくコンテンツの監修を通じ、信頼性が高く質の優れた情報発信を積極的に行っています。
【保有資格】SEO検定1級、Googleアナリティクス認定資格

調査概要
調査日: 2025年7月28日
調査対象地域: 全国
調査機関: Freeasy
調査方法: オンラインアンケート調査
調査対象・人数: 15~19歳の男女100名
ランクエストについて
ランクエストでは、「徹底的にSEOで集客するプロ集団」というコンセプトのもと、4,300社を超える企業様にサービスを提供してきました。
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出典元:ランクエスト(株式会社eclore)プレスリリース