Rokt、Canal買収によりEコマース事業者の収益拡大支援サービスを強化 - 分散型コマースで顧客体験の向上を実現

EコマーステクノロジーのリーディングカンパニーであるRokt(ロクト|本社:米ニューヨーク、CEO:ブルース・ブキャナン)は、2025年7月17日付けで、EC事業者のさらなる収益源の拡大を支援するためにCanal買収による提供サービスの拡充を行ったことを発表しました。この戦略的買収により、EC事業者は自社のオンライン直販事業を持つブランドの商品在庫を活用し、キュレーションされたネットワークから最適な商品を顧客に提供できるようになります。

サービス拡充により実現されること

今回の買収によって、EC事業者は製造や物流、在庫の管理といった負担なく、サードパーティインベントリから顧客に最適な商品を展開することが可能となります。Canal社のソリューションは今後、Roktのプロダクト群の中で「Rokt Catalog」として提供される予定です。

この統合により、Roktが提唱している「トランザクション・モーメント」(買い物客が購入を行う瞬間)において、関連性の高いパーソナライズされたオファーの領域を拡大し、EC事業者の収益拡大と消費者のユーザ体験の最大化をさらに推進していくことができます。

今回の買収により、Canalが持つ分散型コマースの技術がRoktのネットワークやAI・機械学習を搭載したRokt Brainと完全に補完し合うことで、広告主ブランドはプレミアムかつ成果重視の流通チャネルを通じて新規顧客を獲得することが可能になります。ここでいう「分散型コマース」とは、ブランドが自社以外のサイトやパートナー経由でも商品販売ができる仕組みのことを指します。

「Rokt Catalog」では、Rokt Brain(RoktのAI・機械学習による「関連性」エンジン)により高度に制御されているトランザクション・モーメント内でのレレバンスと収益性を向上させる体験の中で、高品質な第三者製品を提供します。これにより、Rokt Pay+やAftersell by Rokt、Rokt Thanksといったeコマース事業者向けプロダクトに新たな価値が加わることになります。

Canalのネットワークには、Macy's、SHEIN、Anine Bing、True Classic、Jonathan Adler、3.1 Phillip Lim、Uncommon Goodsなど、1,900の主要な小売事業者とDTCブランドが含まれています。これらのブランドとのネットワークを活用することで、Roktのサービス提供範囲が大幅に拡大されることになります。

Canalの買収を通じ、Roktは堅調な事業拡大を継続しています。同社は2024年に前年比40%を超える売上成長を遂げ、600百万ドルに達する見込みであることを発表しています。また、過去にはmParticleとAftersellの買収も実施しています。

2025年には、Roktの信頼性の高い大規模ネットワークが数千の主要なEC企業において75億件を超える取引を処理する見通しです。このネットワークを通じて、販売事業者は顧客にシームレスな顧客体験を提供しつつ、顧客に表示可能なオファーの種類を効果的に管理できるようになります。

この買収の一環として、供給事業者と小売事業者向けにCanalの製品とブランド名を「Rokt Catalog」に移行する予定です。これにより、ブランドの統一性と認知度の向上が図られます。

Rokt CEO ブルース・ブキャナン コメント

「この買収は、当社の製品とRoktネットワークを拡大するだけでなく、EC事業者に対し我々が提供する優位性を再定義することでもあります。CanalがもつカタログとAI搭載によるRokt Brainの統合により、すべての顧客の購買体験を向上させる新たなレベルのレレバンスを実現します」とRoktのCEOであるブルース・ブキャナン氏は述べています。

Canal CEO ベネット・カロッチオ コメント

「Canalのミッションは、常にブランドがあらゆる商品を、あらゆる場所で販売できるように支援することです。そのために、厳選された商品のためのナンバーワンプラットフォームを構築してきました。Roktとの提携により、このミッションをさらに推進し、小売事業者の顧客体験へのアプローチ手法を再定義しうると考えています。Roktの技術をCanalのパートナーへ提供し、分散型コマースの未来を共に創造できることを、私たちは大変嬉しく思っています」とCanalのCEOであるベネット・カロッチオ氏は語っています。

Canalについて

Canalは2020年にベネット・カロッチオ、クレイ・シュビナー、リアム・キニーの3名によって共同設立されました。今回の買収に伴い、この3名はRoktのプロダクトリーダーシップチームに参画することになります。彼らはRoktのエコシステム内での迅速なプロダクト構築において、AIや小売統合、拡張性を備えたコマース技術における深い専門知識を活かし、クライアントと顧客の双方に利益をもたらすよう支援していく予定です。

Canal創業者
左から、Canal クレイ・シュビナー、ベネット・カロッチオ、リアム・キニー

Roktについて

Roktは、Eコマース分野におけるグローバルリーダーとして、Eコマースで最も重要な「買い物客が購入を行う瞬間」(トランザクション・モーメント)にフォーカスし、リアルタイムで関連性の高いオファーを提供しています。

同社のAI「Brain」とEコマースネットワークは、数十億件に及ぶ「購入の瞬間」を支え、数億人規模の顧客をつなげています。Live Nation、Macy's、AMC Theatres、PayPal、Uber、Hulu、Staples、Albertsons、HelloFreshなど、世界有数の企業とパートナーシップを結んでいることでも知られています。

Roktの本社はニューヨークにあり、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域にオフィスを展開しています。詳細については、Rokt.jpをご覧ください。

この買収により、RoktとCanalは共にEコマース業界に革新をもたらし、EC事業者の収益最大化と顧客体験の向上を支援していくことになります。分散型コマースの導入によって、EC事業者は新たな収益源を獲得するとともに、顧客に対してより関連性の高い商品提案を行うことが可能になります。

RoktのAI技術とCanalの豊富なネットワークの統合は、今後のEコマース業界における顧客体験の質を大きく向上させることが期待されています。特に「購入の瞬間」に焦点を当てたパーソナライゼーションは、コンバージョン率の向上やカスタマーエンゲージメントの強化につながるでしょう。

また、EC事業者にとっては、製造や物流、在庫管理などの負担なく商品ラインナップを拡充できるというメリットがあります。これにより、自社リソースを核となる事業に集中させながらも、顧客に対して幅広い商品選択肢を提供することが可能になります。

今回の買収は、Roktが掲げる「トランザクション・モーメントにおける最適なオファー提供」という理念をさらに強化するものであり、EC事業者と消費者の双方にとって価値のある取り組みといえるでしょう。

出典元:Rokt プレスリリース

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