
株式会社ライズ・スクウェア(大阪府八尾市、代表取締役:馬場栄和)は、SNSを利用している男女500人を対象に「SNSをやめたいと思う瞬間に関する意識調査」を実施し、その結果をランキング形式でまとめています。
現代社会において、日々の情報収集ツールやコミュニケーションの場として欠かせない存在となっているSNS。しかし一方で「もうSNSをやめたい」「SNSに疲れた」と感じる瞬間を経験している方も少なくないのではないでしょうか。
今回、株式会社ライズ・スクウェア運営の「特定技能外国人の採用サポート」が実施したアンケート調査では、SNSユーザー500人に「SNSをやめたいと思う瞬間」について質問し、その結果を分析しています。また、調査結果に対して心理カウンセラーの服部希美氏からの考察も寄せられています。
この記事の目次
調査概要
調査対象:SNSを利用している方
調査期間:2025年4月18日~23日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性363人/男性137人)
回答者の年代:10代 1.0%/20代 25.6%/30代 40.2%/40代 20.6%/50代以上 12.6%
調査結果サマリー
・SNSをやめたいと思う瞬間1位は「幸せアピール投稿を見た」
・SNSで不快に感じる投稿は「過剰に自慢している」
・SNSをやめたいと思いつつ続けてしまう理由は「情報収集に役立つ」
SNSをやめたいと思う瞬間1位は「幸せアピール投稿を見た」
SNSを利用している500人に「SNSをやめたいと思う瞬間」を質問したところ、最も多かった回答は「幸せアピール投稿を見た(22.8%)」でした。わずかな差で2位には「時間が無駄だと感じた(20.6%)」、3位には「ネガティブ投稿を見た(11.6%)」が続いています。
1位 幸せアピール投稿を見た
・自分が落ち込んでいるときに「お金持ちアピール」や「幸せアピール」などを見ると、精神的にやられてしまいます(20代 女性)
・他人が海外でとても良い生活をしている投稿や幸せが伝わりすぎる投稿は、自分の存在価値が否定されているようで、SNSから離れたくなる(20代 男性)
・みんなが旅行など贅沢している姿を羨ましく思ってしまうし、「嫉妬している自分が性格悪いな」と感じて辛い(40代 女性)
SNS上には輝かしい幸福感に溢れる投稿が数多く並んでいます。調査結果からは、他者の充実した生活や成功、幸せを示す投稿が、閲覧者の自己評価を低下させる傾向があることが明らかになりました。
特に「落ち込んでいるとき」や「経済的に余裕がないとき」などに成功者の投稿を目にすると、嫉妬心が生まれたり、さらに気分が落ち込んだりしやすくなります。他者と自分を比較することで劣等感を抱いたとき、SNSから距離を置きたくなる人が多いという結果が示されています。
2位 時間が無駄だと感じた
・SNSの動画や記事をひと通り見終わったあと、「自分は何をやっているんだろう。もっと他のことをして過ごしたほうが良かったのではないか」と思うとき(20代 男性)
・ついついスマホでSNSを見てしまい、気付いたら時間がかなり経過していることが多く、やろうと思っていたことをやらずに終えてしまう日が増えていることに気がついたとき(30代 男性)
SNSには情報が絶え間なく流れ続けるため、多くのユーザーが長時間閲覧してしまう傾向があります。閲覧している最中は夢中になっていても、閲覧後に「自分に何も残っていない」「本当にやるべきことを後回しにしてしまった」と感じると、虚しさや後悔の念が生じることが分かりました。
有意義だと感じられない時間の使い方になりがちなことから、「時間の浪費」を感じてSNSをやめたくなるユーザーも多いという結果が出ています。
3位 ネガティブ投稿を見た
・人の愚痴がたくさん書いてあるとき(20代 女性)
・暗いニュースばかりが目について、心が疲労していくとき(30代 男性)
SNS上には他者の「悲しみ」「怒り」「愚痴」「自己嫌悪」などネガティブな感情を表現した投稿も多く存在しています。匿名性の高いSNSでネガティブな感情を吐き出すことで心の安定を保っている人もいるため、一定の有用性はあります。
しかし、このようなネガティブな投稿が目に入ると、閲覧者も感情的な影響を受けやすくなります。ネガティブな投稿やニュースから負の影響を受け、SNSから距離を置きたくなるケースも少なくないことが今回の調査で明らかになりました。
4位 悪質な投稿を見た
・誰かの誹謗中傷や罵詈雑言ばかりの投稿を繰り返している人を見たとき(30代 女性)
・応援しているアーティストへの誹謗中傷を見たときは、やめたいと思います(50代以上 女性)
SNS上では特定の個人や団体を攻撃するような誹謗中傷のコメントも多く見られます。攻撃的で差別的な思想や誹謗中傷を含む投稿は、自分が直接のターゲットでなくても、強い不快感をもたらすことが分かります。
特に「推し活」をしている人にとっては、自分の応援している対象が誹謗中傷を受けることで大きなショックを受け、精神的に疲弊してしまうケースもあります。言葉による暴力が頻繁に起こる環境に疲れ、「もう見たくない」と感じる人も多いという結果が示されました。
5位 悪いコメントがついた
・自分の投稿に対して、否定的な返信があったとき(20代 男性)
・意見を投稿したら批判されて気分が落ち込んだときに、「もうやめよう」と思いました(50代以上 男性)
SNSでは自分の意見や創作物を公開し、それに対するコメントを受け取ることができます。ポジティブで建設的なコメントがつけば、発信や創作活動の励みになるものです。
しかしSNSという公開された場所で否定的なコメントや反応を受けると、自尊心を大きく傷つける結果につながりかねません。「認められたい」「共感してほしい」という気持ちで発信したにもかかわらず否定されることで、挫折感や羞恥心が生まれ、気持ちが落ち込むことが分かりました。
6位 炎上を見た
・理不尽な炎上を見たとき。落ち度のない投稿が叩かれ、主張同士がぶつかる様子を見ることに、とても疲れを感じます(20代 女性)
・好きなグループが、何も悪いことをしてないのにものすごく炎上したとき(30代 女性)
SNS上の炎上現象については、直接関与していなくても、目にするだけで精神的なダメージを受けてしまうユーザーも多いことが分かりました。
「何も悪いことをしていないのに炎上する」「落ち度のない投稿が誤解されて批判される」といったケースを目にすると、誰でも被害者になりかねないという不安感が強まることが推測されます。このような状況から、発信すること自体にリスクを感じ、SNSが安心できる場ではないと認識するようになるケースも見られます。
同率6位 避けたい人に絡まれた
・粘着質なフォロワーがいて、ブロックしてもアカウント転生をして投稿を監視しようとしてくるとき(20代 女性)
・毎回リプライを飛ばしてくるフォロワーが面倒なとき(30代 女性)
・疎遠だった嫌いな同級生からSNSで連絡が来たとき。もう自分の人生では関わりたくないと思っていたため(40代 男性)
例えば「現実では関係を断った相手」や「SNSでは交流したくない実生活の知り合い」と、SNS上で接触してしまうケースがあります。またSNS上でできた知り合いでも、関係が深まるにつれて粘着質だったり価値観が合わなかったりして、関係を終わらせたいと感じることもあるようです。
このような状況になると、気の合う人とだけ交流できる安全な空間ではなくなってしまうため、SNS利用をやめたくなるユーザーも少なくないことが調査から明らかになりました。
SNSで不快に感じる投稿は「過剰に自慢している」

「SNSで不快に感じる投稿」について質問したところ、1位は「過剰に自慢している(18.4%)」、僅差の2位は「他人を誹謗中傷する(18.2%)」となりました。
この結果から、ポジティブな内容の投稿もネガティブな内容の投稿も、どちらも不快感を与える可能性があることが示されています。
1位 過剰に自慢している
・海外での生活や豪遊していることをアピールする自慢風な投稿は、不快に感じる(20代 男性)
・自慢アピール。「高級ブランド品の購入」「海外旅行の写真」「子どもの高学歴アピール」など(40代 女性)
自慢投稿は基本的にはポジティブな報告であり、適度な範囲であれば「いいね。どこで買ったの?」「羨ましい。楽しかった?」などの好意的な反応で済むことが多いでしょう。
しかし、その内容や頻度が過剰になると、閲覧者に「投稿内容と自分とを比較しての嫉妬」「自己否定」「自己顕示欲が強い人への嫌悪」などの感情を引き起こす可能性があります。
「幸せアピール投稿を見たときにSNSをやめたくなる」という回答も多かったことから、自慢投稿は多くのユーザーに不快感を与える要因になっていることが分かります。
2位 他人を誹謗中傷する
・私がSNSで不快だと思う投稿は炎上や誹謗中傷です。なぜ失敗した人を寄ってたかって攻撃するのか理解に苦しみます。偽善者かもしれませんが、可哀想だと思ってしまいます(30代 男性)
・なんでもない内容でもバズると湧いてくる、誹謗中傷投稿(40代 女性)
他者を強い言葉で一方的に攻撃する誹謗中傷の投稿は、直接見るだけでも強い不快感を与える傾向があります。自分が直接の標的でなくても、攻撃的な雰囲気や、正義を振りかざした集団による攻撃などに心理的なダメージを受けるためです。
誹謗中傷は攻撃された個人だけでなく、その人の家族・友人・ファンなども深く傷つけることになります。さらには、SNSそのものを安心して利用できない空間に変えてしまう不快な要素であるといえるでしょう。
3位 愚痴ばかり書いている
・黒背景で、小さい文字で愚痴など書いて載せている投稿(20代 女性)
・一番嫌なのは、愚痴ばかり投稿する人です。しんどい気持ちはわかりますが、読んでるほうは正直キツイです(50代以上 女性)
愚痴投稿については、SNSの匿名性を活かしたストレス発散の手段として、一定の理解を示す声もあります。
しかし頻繁に愚痴の投稿が続くと、閲覧する側の精神的負担が大きくなることも明らかになりました。「気持ちは理解できるけれど、愚痴ばかりだとつらい」という意見が示すように、一定の共感はあっても、過度な愚痴投稿は控えてほしいと感じるユーザーが多いようです。
特に「黒背景に小さい文字で書く」など、辛さを過剰に演出するような表現も、不快感の原因になっていることが分かります。ネガティブな投稿に関しては「病みアピール」も嫌悪感を抱く対象となっている傾向が見られました。
4位 マウントをとる
・ファン歴◯◯年というファンアピールの強い人が、ファン歴の短い人に対してマウントをとっている投稿(40代 男性)
・他人をさりげなく下げてるような言い回しの投稿(50代以上 男性)
マウント投稿は単なる自慢投稿とは若干異なる性質を持っています。自慢が「自分はこうした」という自分自身についての報告である一方、マウントは自分と他者を比較することで、自分の優位性を強調するニュアンスが強いものです。
意図的にマウントを取ろうとする人もいれば、無意識のうちにマウントになってしまうケースもあります。いずれにしても、比較によって下に位置づけられた側は強い不快感を抱くことになります。さりげないマウントや自虐を装ったマウントなど、巧妙な形でのマウント行為に嫌悪感を示す声も多く見られました。
5位 不確かな情報
・明確なソースがわからず、真実かどうか不明な投稿。また特定の人にしか理解できないような投稿です(20代 女性)
・嘘を本当であるかのように、大げさに投稿しているものです(50代以上 女性)
SNS上では「事実のように装われた嘘」「情報源が明確でない情報」が頻繁に拡散されています。また投稿される画像や動画が、加工・編集されて実物とは異なる状態で発信されることもあります。
このような信頼性の低い情報が氾濫すると、メディアリテラシーの高いユーザーは常に情報の真偽を見極める必要に迫られ、精神的な疲労を感じることになります。
SNSをやめたいと思いつつ続けてしまう理由は「情報収集に役立つ」

「SNSをやめたいと思いつつ続けてしまう理由」について質問したところ、圧倒的1位は「情報収集に役立つ(53.6%)」で全回答者の半数以上を占めました。2位は「他人とつながるのに必要(24.6%)」という結果になっています。
「情報収集に役立つ」「他人とつながるのに必要」といったSNSの利便性の高さが、やめたいと思いながらも継続させる大きな要因となっていることが分かります。また、すでにSNS利用が日常的な習慣として定着していることも、やめられない理由の一つとなっているようです。
こうした結果から、SNSが現代人の生活に深く浸透していることが明らかになりました。
1位 情報収集に役立つ
・好きな芸能人やブランドの情報をいち早く知れて、取りこぼしがないから(10代 女性)
・やはり情報収集のためSNSは必要不可欠だと感じること。何かあったとき、情報を見つけやすいのはSNSだなと思うため(30代 女性)
SNSを情報収集の手段として活用しているユーザーは非常に多いことが分かります。例えば「応援している芸能人やスポーツチームの最新情報」「商品・サービスについての生の口コミ」などが、SNSを通じて手軽に入手できます。速報性と情報の幅広さから、多くの人に重宝されている状況が見て取れます。
一方で「SNSで情報収集しないと、周囲についていけない」という意見も見られ、必ずしも自発的な選択ではなく、社会的な要請によってSNSを利用し続けているケースもあるようです。つまり個人の意思だけではやめにくい状況に置かれているユーザーも少なくないことが分かります。
2位 他人とつながるのに必要
・仲のいいフォロワーさんとの関係を切りたくない(20代 女性)
・現実の友達でもネットの友達でも、つながっているにはSNSが必須だから。電話番号や住所は個人情報すぎると感じる(30代 女性)
SNSは現代における重要かつ主要なコミュニケーションツールの一つとなっています。「電話番号や住所を知らなくても連絡が取れる」という意見からは、適度な距離感を保ちながらコミュニケーションを図るツールとして重宝されていることが分かります。
「切りたくない人間関係」「立場上切れない人間関係」を維持するために、SNSの利用に疲れを感じていても離脱できないというジレンマを抱えるユーザーが多いことも明らかになりました。
3位 暇つぶしになる
・ちょっとした待ち時間に暇をつぶせるから(20代 男性)
・病院で待っとるときや暇なときに、暇つぶしができる(20代 女性)
SNSは待ち時間や移動中などの隙間時間にも手軽にアクセスできるため、便利な暇つぶしの手段となっています。動画や漫画なども多く投稿されており、夢中になって閲覧していると時間が経つのを忘れるほど没頭できるため、「暇だ」と感じる時間を埋めるのに効果的な手段となっているようです。
4位 習慣になっている
・習慣化してしまって、ついSNSを見続けている(30代 女性)
・朝起きたらSNS、寝る前もSNS。習慣になっちゃってるから意識しないとやめられない。自分でも「依存してるな」と思うこともあるけど、でもやめられない(40代 男性)
SNSを開くことが日常のルーティンとして定着し、無意識のうちにアプリを立ち上げてしまうという声が多く見られました。
「やめようと決意してアプリを一度削除したものの、また再インストールしてしまった」というコメントも見られ、依存性の高さからやめることが難しくなっているユーザーも少なくないことが分かります。
5位 自分の気持ちを発信したい
・現実では話しづらいことも話しやすい場面がある(10代 女性)
・自分のことをつい発信してしまいたくなる(50代以上 女性)
SNSは自己表現の場としても機能しています。匿名性が確保されているため、現実世界では言いづらいことでも発信しやすい環境になっています。
自己開示の欲求を満たすことができ、好意的な反応があれば承認欲求も充足されるため、SNSから離れることが難しくなる要因となっています。
まとめ
SNSは情報収集に便利なツールであり、現実世界では出会えない人々と交流できる貴重な場としての価値を持っています。
一方で「落ち込んでいるときにキラキラした投稿を見る」「炎上に遭遇する」「自分の投稿に対して否定的なコメントが寄せられる」などの経験により、精神的な疲労を感じるケースも少なくありません。そうした疲れを感じながらも、SNSの利便性や人間関係の維持を重視して、離れられないユーザーが多いという現状が明らかになりました。
また「何となく見続けてしまう」「習慣になってしまい、やめたくてもやめられない」など、依存傾向を自覚しているユーザーも見られます。
時には一時的に距離を置いたり、利用方法を見直したりすることも、心の健康を守るためには必要かもしれません。
服部希美氏の考察
SNSは、日常に役立つ情報や人とのつながりを得られる反面、心の状態や投稿内容によって、ストレスの原因にもなり得るものです。
今回のアンケートにも見られましたが、とくに「落ち込んでいるとき」や「余裕がないとき」ほど、他人の投稿や攻撃的なやりとりに、過敏に反応してしまったりしますよね。
ですが、現代社会において、SNSは切っても切り離せない便利な存在でもあります。だからこそ、まずは「SNSを見て辛くなっている自分」に気づいてあげること。そして「やめるか・続けるか」の二択だけではなく「どう付き合っていくか」を自分なりに考えていくことが、今後ますます大切になってくるかもしれません。
監修者紹介

服部 希美
カウンセリングサービス
心理カウンセラー・セミナー講師
ライズ・スクウェアについて
人材を必要とする様々な事業にチャレンジしています。現在では、人材派遣・業務請負事業、飲食事業、グローバル事業、環境衛生事業、シミュレーションゴルフ施設の運営などに取り組んでいます。
■会社概要
社名 : 株式会社ライズ・スクウェア
所在地 : 〒581-0802 大阪府八尾市北本町2丁目12-24 北本町マルシゲビル3F
代表者 : 代表取締役 馬場 栄和
設立 : 平成21年6月
資本金 : 2,000万円
事業内容: 人材派遣業・飲食業
出典元: 株式会社ライズ・スクウェア プレスリリース