
株式会社ヘラルボニー(以下、ヘラルボニー)は、マーケティングおよびデジタル戦略の専門家である元ユナイテッドアローズ Chief Digital Officer(最高デジタル責任者)の藤原義昭氏を、自社ブランド「HERALBONY」のリテール戦略アドバイザーとして招聘したことを発表しました。「共感」がいかに行動や成果につながるかという視点から、今回の新体制では「共感の可視化と転換」をキーワードに掲げ、「選ばれるブランド」へと発展するための戦略的なアップデートを推進していくとのことです。
この記事の目次
ブランドの「共感体験」を進化させる新体制へ
今回の新体制は、ヘラルボニーが次のステージとして掲げる「共感」から「選ばれるブランド」への進化を目的としています。社会性と経済性を両立させるブランドモデルとして注目を集める中、今後のブランド価値向上とグローバル展開を見据えた経営体制の強化が求められていたとのことです。共感を可視化し、ブランド体験として社会と経済の成果に結びつけるという実行において、藤原氏の専門知識と経験が大きな力になると期待されています。
ヘラルボニー全体の売上は昨年度、前年比1.63倍に成長。作家への年間ライセンス料の支払総額も過去3年で15.6倍まで拡大しました。また、自社ブランド「HERALBONY」を展開するリテール事業においても、前年比で約2倍の売上成長を記録するなど、着実な成長を遂げています。
2025年3月には、岩手・盛岡に旗艦店、銀座に常設店舗をオープン予定です。SNSを中心としたファンコミュニケーションも加速しており、この1年でフォロワー数は5倍に拡大。継続率やLTV(顧客生涯価値)も大きく伸長し、顧客から高いエンゲージメントを得るブランドへと成長を遂げています。
さらに、2024年7月にはフランス・パリに新子会社「HERALBONY EUROPE」を設立し、アートIPを活用したグローバル展開を本格化。2025年6月には、世界最高峰のクリエイティブの祭典「カンヌライオンズ」にて、「Glass: The Lion for Change」部門のゴールドを受賞するなど、世界からも注目を集めています。
ヘラルボニーは、「異彩を、放て。」というミッションのもと、障害のある作家の表現が社会で正当に評価され、経済価値として流通する未来を目指し、これからも挑戦を続けていくとしています。現在は、藤原氏を迎えた新体制のもと、ブランドが持つ共感の力をより多くの人へ届け、社会を動かす存在へと進化するフェーズに入っているとのことです。その中核を担うEC・デジタル・マーケティング領域のメンバー採用も強化中とのことです。
藤原義昭氏 | メッセージ

<プロフィール>
元 株式会社ユナイテッドアローズ 執行役員 CDO
1999年にコメ兵ホールディングスに入社。ECの立ち上げ、販売や物流などマーケティング領域の変革を主導しました。2010年よりIT事業部の部長に就任し、ウェブ事業・デジタルマーケティング・社内システムを統括。2021年4月からはユナイテッドアローズに転職し、執行役員CDOとしてデジタル戦略を推進。2025年3月末の退任後、プライベートエクイティファンドであるアドバンテッジパートナーズを経て、BX(Business Transformation)カンパニーである株式会社300Bridgeを創業。現在は代表取締役を務めています。
<コメント>
藤原氏は「ヘラルボニーが大切にしてきた『異彩』と『共感』を、より多くの人の行動と価値創造へ結び付ける挑戦にデジタル変革とブランドグロースの知見を活かしたい」と述べています。障害のあるアーティストの物語を、顧客体験を起点に循環する新しいエコシステムを構築することで、社会性と経済性を両立させる"選ばれるブランド"へと進化させることを目指しているとのことです。企業と社会、そしてお客様一人ひとりが感動を共有し、互いの価値観を重ね、行動へとつなげるという仕組みをデジタル時代に最適化し、ヘラルボニー発の"異彩経済"を世界標準へ押し上げる意向を示しています。
株式会社ヘラルボニー 代表取締役 Co-CEO 松田 崇弥・文登|メッセージ

代表取締役の松田崇弥氏と松田文登氏は、自社ブランド「HERALBONY」が現在、ブランドとして異彩という価値を社会にどう根づかせていくかという挑戦の渦中にあると説明しています。ライセンスビジネスやソーシャルインパクトの側面で認知を得る一方で、ブランドとしての第一想起にはまだ課題があると感じており、「HERALBONY」をより強いブランドとして社会に浸透させるために、リテール事業の拡大に取り組んでいるとのことです。
両氏は、「その中で藤原さんが伴走してくださることは、これ以上ない心強さであり、大きな希望です」と述べています。「HERALBONY」がこれまで大切にしてきた「共感」や「多様性」を、より多くの方の行動や選択へとつなげていくために、障害のあるアーティストによる創造を経済圏として循環させる仕組みを、藤原氏とともに築いていきたいという意欲を示しています。
さらに、「ご紹介を通じて広がったご縁、日々の些細な相談にも真摯に向き合ってくださる藤原さんの温かな人柄にも、心より感謝しています」と藤原氏への信頼を表明。ヘラルボニーを「世界的に認知されるブランドIP」へと育て、ヘラルボニーが「障害のイメージを変えた」と世界中で語られるような、社会的にも文化的にも影響力を持つリーディングカンパニーを目指すと述べています。
キービジュアルアート|起用アーティスト

谷田 圭也之/Kayano Tanida(個人・チェンマイ)
毎朝目覚ましのベルの音もなく7時に起きて、フルーツの入っていない白いヨーグルトとイチゴ牛乳をコップ一杯飲むのが日常。驚くほど上達したゲームの数々をこなし、卓越したこだわりを持った独自の生き方をしている彼女。そんな彼女にとって、アクリル絵の具との出会いは幸せの始まりだったといいます。絵を描くことが日課となり、そのカラフルで心踊る表現は、実際彼女に見えている風景であり、ほとんど言葉を発しない彼女の言葉なのだそうです。
- 作品名:New Year's Eve in Chiang Mai.

このリリースのキービジュアルに起用されたアート作品は、藤原義昭氏の名刺にも使用されているとのことです。名刺交換の機会があれば、ぜひ実物を見てみることをおすすめします。
株式会社ヘラルボニー概要
「異彩を、 放て。」をミッションに、障害のイメージ変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指すクリエイティブカンパニーです。障害のある作家が描く2,000点以上のアート作品をIPライセンスとして管理し、正当なロイヤリティを支払うことで持続可能なビジネスモデルを構築しています。自社ブランド「HERALBONY」の運営をはじめ、企業との共創やクリエイティブを通じた企画・プロデュース、社員研修プログラムを提供するほか、国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」の主催など、アートを軸に多角的な事業を展開しています。2024年7月より海外初の子会社としてフランス・パリに「HERALBONY EUROPE」を設立したとのことです。
会社名:株式会社ヘラルボニー / HERALBONY Co.,Ltd.
所在地:岩手県盛岡市開運橋通2-38(本社)、〒104-0061 東京都中央区銀座2丁目5−16 銀冨ビル3F受付(東京拠点)
代表者:松田 崇弥、松田 文登
出典元:株式会社ヘラルボニー プレスリリース