
LINEヤフー株式会社は、法人向けサービスのログインIDとして提供していた「LINEビジネスID」を「ビジネスID」に名称変更し、「Yahoo! JAPANビジネスID」との統合に向けた新たな共通ログインIDの提供を開始したことを発表しました。今後、「Yahoo! JAPANビジネスID」でログインしていた法人向けサービスに「ビジネスID」でログインするためには、企業側で統合作業を行うことが必要になります。
この取り組みは、同社が推進する「Connect One構想」の一環として進められており、LINE公式アカウントを起点としたワンストップのビジネスプラットフォーム構築を目指すものです。企業は統合されたログインIDを活用することで、複数の法人向けサービスにシームレスにアクセスできるようになり、管理工数の削減が期待されます。

この記事の目次
「Connect One構想」について
LINEヤフー株式会社では、「LINE公式アカウント」を中心に据えた包括的なビジネスプラットフォーム構想「Connect One構想」を積極的に推進しています。この構想は、同社が持つ多様なサービスやソリューションを効果的に連携させることを目指しています。
具体的には、広告・販促・コマース・顧客体験(CX)・DX・データ分析・CRMといった幅広いビジネス活動を、LINE公式アカウントを起点としてワンストップで企業に提供することを目標としているとのことです。これまでサービスごとに分断されていた顧客基盤をシームレスに繋ぐことで、企業のマーケティング活動や顧客サービス向上に大きく貢献する包括的なビジネスプラットフォームの構築を進めていると同社は説明しています。
このプラットフォームを通じて、企業はユーザーへのより深い理解を得ることができ、継続的かつ最適なコミュニケーションを実現することが可能になるとされています。こうした取り組みを支える基盤として、企業が各法人向けサービスの管理画面にスムーズにログインできるよう、共通のログインID「ビジネスID」の提供が開始されました。
「ビジネスID」について詳しく
今回のアップデートにより、これまで「LINEビジネスID」として知られていたログインIDは、共通のログインIDである「ビジネスID」へと名称が変更されました。現在「LINEビジネスID」のみを利用している企業に関しては、特別な統合作業は不要とのことです。
一方で、「Yahoo! JAPANビジネスID」を利用している企業は、2025年7月23日以降に設定画面から「LINEビジネスID」と「Yahoo! JAPANビジネスID」の統合作業を行うことが必要になると説明されています。この統合によって、LINEとYahoo! JAPANの各法人向けサービスごとに分かれていた管理画面のログインIDが一本化されるため、企業側の管理工数を大幅に削減できるようになります。
将来的には、LINEヤフー株式会社が「Connect One構想」で実現しようとしている包括的なビジネスプラットフォームへのログインIDとしても、この「ビジネスID」が活用される予定です。これにより、企業は一つのIDで多様なサービスにアクセスできるようになり、業務効率の向上が期待されます。
なお、「Yahoo! JAPANビジネスID」は現時点では引き続き利用可能ですが、将来的に終了する予定であるため、今後順次、統合画面から統合作業を進めていく必要があります。2025年7月23日からは「Yahoo!広告」を利用している企業を対象に、ログインIDの統合が可能になる予定ですが、この日程は変更される可能性があると同社は注意を促しています。その他のサービスについても2025年内に順次案内が行われる予定とのことです。
対象となるサービスについて
「ビジネスID」の対象となるサービスは、現時点では以下の通りです。今後は対象サービスを順次拡大していく予定とされています。
- 「LINEビジネスID」でアカウント開設/管理画面にログインしているサービス
以下のサービスを含むすべてのLINEビジネスID対応サービスが対象となります。- LINE公式アカウント
- LINE広告
- ビジネスマネージャー
- LINEヤフーマーケティングキャンパス
- その他のLINEビジネスID対応サービス
- 「Yahoo! JAPANビジネスID」でアカウント開設/管理画面にログインしているサービス
広告サービスから順次統合を行っていくとのことです。- Yahoo!広告
- その他、今後順次対象を拡大予定
LINEヤフー株式会社では、これらのサービス統合により、企業がLINEとYahoo! JAPANの両プラットフォームを活用する際の利便性を大きく向上させることを目指しています。一つのIDで複数のサービスにアクセスできることで、企業の業務効率化が進むとともに、顧客とのコミュニケーションもより効果的に行えるようになると期待されています。
ログイン画面のデザイン変更について
「ビジネスID」の導入に伴い、ログイン画面も新たなデザインに変更されます。これまでは「LINEビジネスID」ではLINE関連の法人向けサービスのみ、「Yahoo! JAPANビジネスID」ではYahoo!関連の法人向けサービスでのみログインが可能でした。
新しく共通のログインID「ビジネスID」を利用することにより、「LINEアカウント」「ビジネスアカウント」「Yahoo! JAPAN ID」のいずれかの方法で、LINEとYahoo! JAPAN関連の法人向けサービス両方の管理画面にログインできるようになります。これにより、ユーザーはより柔軟に、そして効率的にサービスを利用できるようになるとのことです。
<新しい共通のログイン画面>

この新しいログイン画面は、LINEヤフー株式会社が提供する法人向けサービスへのアクセスをより直感的かつ統一的なものにすることを目指しています。デザインの刷新により、ブランドの一貫性も高まり、ユーザーにとってより認識しやすいインターフェースとなっています。
「ビジネスID」統合の主なメリット
「ビジネスID」の導入によって企業が得られる主なメリットとしては、以下のような点が挙げられています。
- 複数の管理画面へのアクセスを一つのIDで行えるようになるため、ログイン管理の手間が軽減される
- LINE関連サービスとYahoo!関連サービスを横断的に利用する際の障壁が低くなる
- 将来的にLINEヤフー株式会社が提供する包括的なビジネスプラットフォームへのシームレスなアクセスが可能になる
- アカウント管理の工数削減により、本来のマーケティング活動や顧客対応に集中できる
これらのメリットにより、企業は「Connect One構想」が目指す、LINE公式アカウントを中心としたビジネス展開をより効果的に進めることができるようになります。特に、LINEとYahoo! JAPANの両方のサービスを活用している企業にとっては、この統合は大きな業務効率化につながると期待されています。
将来的な展望
LINEヤフー株式会社では、「ビジネスID」の導入を皮切りに、今後も「Connect One構想」に基づいた様々なサービス連携を進めていく予定とのことです。顧客との接点をシームレスに繋ぎ、企業のマーケティング活動をより効果的に支援するためのプラットフォーム構築を目指しています。
また、対象サービスについても、現在はLINE関連サービスとYahoo!広告が中心ですが、今後は両社が提供する法人向けサービス全体へと拡大していく計画だと発表されています。これにより、企業はより多くのサービスを一元的に管理・活用できるようになります。
LINEヤフー株式会社は、『「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。』というミッションを掲げており、ユーザーに感動を与えるサービスを提供し続けるとともに、インターネットの力を通じてより豊かで便利な暮らしの実現に貢献していくことを目指しています。「ビジネスID」の導入はその一環として、企業とユーザーの双方にとって価値のある変革であると言えるでしょう。
「ビジネスID」統合の詳細情報
「ビジネスID」についての詳細情報は、LINEヤフー株式会社のビジネス向け公式サイトで確認することができます。特に統合のスケジュールや具体的な手続きについては、2025年の統合作業開始に向けて順次公開される予定です。
企業は今後の案内に注目しつつ、現時点では従来通り「LINEビジネスID」または「Yahoo! JAPANビジネスID」を利用してサービスにアクセスすることが可能です。ただし、将来的には統合作業が必要になるため、公式からのアナウンスには十分な注意を払う必要があります。
LINEヤフー株式会社によるこの取り組みは、企業のDX推進やマーケティング活動の効率化を支援する重要なステップとなることでしょう。今後も両社の強みを活かしたサービス展開に期待が高まります。
出典元:LINEヤフー株式会社 プレスリリース