
株式会社読売広告社(本社:東京都港区、代表取締役社長:菊地英之、以下 YOMIKO)では、20代~40代の若年富裕層を「令和リッチ」と名付け、新たな消費をけん引する存在として「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン」の3つのカテゴリーに分類し、2021年から最新動向を探る調査を実施しています。このたび同社はローカル版第一弾として、東北・九州エリアに焦点を当て、20代~40代の既婚者(一般層)と比較した際の各令和リッチ属性の消費傾向の違いを分析しました。
本調査によって、地方における若年富裕層の特性と消費行動パターンの詳細が明らかになりました。特に世襲リッチの割合の高さや地域によって異なる消費意識など、マーケティング戦略を考える上で重要な示唆が得られています。
分析結果のポイント
1.ローカル令和リッチの半数以上は世襲リッチ
2.地方においても令和リッチは消費をけん引する存在
3.エリアで異なる高額消費傾向と意識
この記事の目次
1.ローカル令和リッチの大多数は世襲リッチ
同調査によると、東北・九州における令和リッチの分布では、「世襲リッチ」が圧倒的多数を占め、「ダブルエンジン」が少ない傾向となっています。具体的には、東北エリアでは起業家リッチが24.8%、世襲リッチが65.7%、ダブルエンジンが9.5%という割合でした。一方、九州エリアでは起業家リッチが31.1%、世襲リッチが58.5%、ダブルエンジンが10.4%という結果が出ています。

2.地方においても令和リッチは消費をけん引する存在
YOMIKOの調査によると、直近一年間に購入・利用した高額消費の傾向を分析した結果、20代~40代の既婚者(一般層)と比較すると、令和リッチは総じて高いスコアとなっていることが明らかになっています。特に東北エリアでは「習い事(対一般層比で+11.4ポイント)」と「装飾品・宝飾品(対一般層比で+7.7ポイント)」の消費が高い傾向にありました。一方、九州エリアでは「家具・家電(対一般層比で+15.0ポイント)」と「国内旅行(対一般層比で+13.7ポイント)」の消費が高くなっており、地域による消費傾向の違いが浮き彫りになっています。

3.エリアで異なる高額消費ニーズと消費意識
今後欲しい高額商品に関する調査では、東北・九州両エリア共通でトップ2が「株・投資信託など」と「投資用の住宅・不動産」となっていますが、3位以下には地域差が見られました。東北エリアでは「高級ジュエリー」や「自動巻き・手巻きの腕時計」など宝飾品へのニーズが高く、九州エリアでは「高級国産車」へのニーズが高い結果となっています。
また、消費に対する意識調査においても地域差が見られています。東北エリアの令和リッチは「他人から見えないものは安物でもよい」「1円でも安いお店で買いたい」といった意識が高く、コスト意識の高さがうかがえます。対照的に、九州エリアの令和リッチは「高額商品は、費用対効果を考えて購入する」「比較して慎重に選び購入する」といった項目が他のエリアよりポイントが低く、より直観的な消費意識を持つ傾向が示されています。


調査概要
◇年齢:25歳~49歳男女
◇調査エリア:
- 東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
- 九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)
- 首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)
◇対象者の分類条件:
- 「起業家リッチ」:10年以内起業や5年以内IPOの経験があり、世帯年収1,000万円以上または保有金融資産3,000万円以上の方
- 「世襲リッチ」:5年以内に3,000万円以上の相続、3年以内に330万円以上の贈与、または1年以内に100万円以上の援助を受けた方
- 「ダブルエンジン」:世帯年収2,000万円以上かつ共働きの方
- 「一般層」:既婚者で上記条件に該当しない方
◇調査対象グループ:
- 東北令和リッチ:東北在住で「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン」のいずれかに該当する方
- 九州令和リッチ:九州在住で「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン」のいずれかに該当する方
- 首都圏令和リッチ:首都圏在住で「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン」のいずれかに該当する方
- 東北一般層:東北在住の「一般層」
- 九州一般層:九州在住の「一般層」
◇サンプル数:計972サンプル
- 東北令和リッチ:105名
- 九州令和リッチ:135名
- 東北一般層:57名
- 九州一般層:74名
- 首都圏令和リッチ:600名
◇実施時期:2025年2月10日(月)~2025年2月18日(火)
◇調査方法:インターネット調査
◇調査内容:
- 基本属性(家族構成/職業/世帯年収/金融資産/可処分所得/居住地など)
- 子どもの教育について
- 副収入/投資について
- 情報取得/メディア接点について
- 各業界(不動産/自動車/飲料/食品/金融/教育/ファッション/コスメ/ジュエリー/時計)に対する意識
- 家族意識
- 地域に関する意識(居住する/働く/買い物に行く/遊びに行く/旅行に行く/移住・二拠点先/投資先としての街)
- 生活/ワークライフ意識
- 買い物/消費意識
- 食意識
- 健康/美意識
- ファッション意識
- 住まい意識
- レジャー/余暇意識
- 旅行意識
- SDGs意識
株式会社読売広告社について
YOMIKOは、広告ビジネスだけでなく、デジタル領域、流通/営業領域など幅広い分野でコンサルティングビジネスを展開しています。また、企業や自治体、研究機関などさまざまなパートナーと社会課題を解決する「コミュニティクリエイション®」や、市民がまちに対して持つ愛着や誇りを可視化した「CIVIC PRIDE®」など、「まちづくり」に関わる領域のビジネスも積極的に推進しています。
同社は今後もビジネスと社会のサステナブルな成長のために、共に変化に挑戦する「GAME CHANGE PARTNER」であり続けることを目指しています。
出典元:株式会社読売広告社 プレスリリース