
株式会社キャスター(本社:東京都千代田区、代表取締役 中川祥太)のグループ会社であるグラムス株式会社(本社:大阪府堺市、代表取締役 三浦大助)は、2025年6月20日、EC出品に必要な「ささげ(撮影・採寸・原稿作成)業務」に特化した作業効率化ツール「SASAGE.APP」に新機能を追加したことを発表しました。今回実装されたのは、商品画像からAIが自動でモデル着用イメージを生成する「モデル着用画像生成機能」です。
特に1点モノのリユース商材やD2Cブランドにおいて従来は難しかったモデル撮影を不要にし、撮影コストや制作工数を大幅に削減できるとのことです。同社によれば、この機能は購入率の向上や商品訴求力の強化に寄与するとされています。
この記事の目次
背景:1点モノECにおける撮影課題
近年、国内のファッションリユース市場は急成長を続けており、2023年の市場規模は前年比113.9%の1兆1,500億円に達しました(出典:矢野経済研究所)。サステナブル消費の浸透やフリマアプリの普及、主要ECモールでの中古品取引の拡大を背景に、個人・法人を問わず出品者が増加しています。
特にアパレル商材を扱うEC事業者にとって、モデル着用画像は"売れる商品画像"の重要な要素となっています。グラムス社が提供するささげ業務代行サービスでも「モデル着用イメージを見せたい」「人物が着ている写真は撮れないか」といった要望が多く寄せられてきたそうです。
しかしながら、モデルやカメラマンの手配、撮影、レタッチには多大なコストとリードタイムが発生し、特に1点モノの商品では対応が現実的でないケースがほとんどでした。この結果、商品の魅力を十分に伝えきれないまま販売されるケースが多く、購入率の低下や在庫回転率の悪化につながる課題が存在していたとのことです。
特徴:スピーディに、かんたんに、美しく。モデル着用画像をAIで自動生成
「SASAGE.APP」は、EC出品に必要な「ささげ(撮影・採寸・原稿作成)」業務を効率化するSaaSツールです。今回新たに追加された「モデル着用画像生成」機能では、商品画像をアップロードするだけで、AIが自動的に人物モデルを合成し、着用イメージを生成します。
これにより、モデル手配・撮影・レタッチといった煩雑な工程をすべて省略し、EC事業者が"売れる画像"をスピーディかつ低コストで制作できるようになるとのことです。1点限りの商品でも、モデル着用画像をあきらめる必要がなくなります。
数秒でモデル着用画像を自動生成
商品画像をアップロードするだけで、AIが最適な人物モデルを自動生成し、着用イメージを合成します。自社ECはもちろん、楽天・Yahoo!ショッピング・Amazonなどの主要モールや、各種越境ECサイト、Googleショッピングなどの広告画像レギュレーションとして必須の白背景にも対応しているとのことです。
高精度な画像処理で、自然で明るい仕上がり
グラムス社が長年培ってきた画像処理技術により、商品と背景の認識精度が高く、自然なポージングと明るさの調整が可能となっています。まるで実際にモデルが着用して撮影したかのような自然なビジュアルを実現するとしています。
撮影・レタッチ不要。工数とコストを同時に削減
人物モデルの手配やスタジオ撮影、画像加工などの工程をすべて不要にします。少数在庫・1点モノの商材でも、高品質な商品訴求が可能になるとグラムス社は説明しています。


主な活用シーン
- 自社ECサイトや楽天・Yahoo!ショッピング・Amazonなど主要ECモールや各種越境ECサイトで、モデル着用画像を使って商品訴求を強化したいとき
- 1点モノの商品を扱っており、撮影コストをかけずに着用イメージを用意したいとき
- ファッション系D2Cブランドが、EC用やSNS用に着用画像コンテンツを量産したいとき
グラムス社は2025年3月に「SASAGE.APP」を本格提供開始し、EC出品業務の効率化を継続して進めてきました。今回のモデル着用画像生成機能は、その進化の延長線上にある新たな取り組みだとしています。
ファッションリユース市場の拡大とモデル着用画像の重要性
ファッションリユース市場は環境意識の高まりとともに拡大を続けています。特にアパレル商品においては、どのように着用するのか、どのような雰囲気になるのかというビジュアルイメージが購買決定に大きな影響を与えます。
従来、こうした着用イメージの提示には実際にモデルを起用した撮影が必要でしたが、リユース品のように1点ものの商品では、撮影にかかるコストや時間が商品価値に見合わないケースが多くありました。その結果、平置き撮影のみでの出品となり、商品の魅力を十分に伝えられないという課題があったようです。
SASAGE.APPの新機能は、こうした課題に対して革新的な解決策を提供します。AIが自動的にモデル着用イメージを生成することで、1点ものの商品でも高品質な着用イメージを提供できるようになり、商品の魅力をより効果的に伝えることが可能になるとしています。
AIによる画像生成の信頼性と効果
SASAGE.APPが提供するAIモデル着用画像生成機能は、単なる合成技術を超えた高度な画像処理技術を活用しているとのことです。グラムス社が長年培ってきた画像処理のノウハウと最新のAI技術を組み合わせることで、違和感のない自然な着用イメージを実現しているとしています。
この技術により、従来必要だった「モデルのキャスティング」「撮影場所の確保」「カメラマンの手配」「撮影当日の調整」「レタッチ作業」といった工程をすべて省略することができます。これはEC事業者にとって、大幅な時間とコストの削減を意味します。
特に中小規模のEC事業者や個人出品者にとって、プロフェッショナルな商品画像を手軽に用意できることは、大手ECサイトとの差別化を縮める重要な手段となります。実際に、モデル着用画像は商品の購入率向上に直接的な効果があることが多くの調査で示されています。
ECビジネスにおける画像の重要性と今後の展望
オンラインショッピングが一般化する中、商品画像の品質はますます重要になっています。特にファッション商材では、実際に試着できないという制約を補うために、より詳細で魅力的な商品画像が求められています。
SASAGE.APPの新機能は、このようなEC事業者のニーズに応えるものであり、特に以下のような効果が期待されるとしています:
- 商品の訴求力向上による購入率のアップ
- 返品率の低減(着用イメージが明確になることで購入前のミスマッチを減少)
- 商品掲載までのリードタイムの短縮
- 撮影・制作コストの大幅削減
今後もグラムス社は、EC事業者の業務効率化と売上向上を支援するための機能開発を継続していく予定とのことです。AIと人間の専門知識を融合させることで、ECビジネスにおける新たな可能性を追求していくとしています。
グラムスについて
会社名 : グラムス株式会社
代表者 : 代表取締役 三浦 大助
本社所在地: 大阪府堺市北区黒土町 2339-1
事業内容 : グラムス社は、EC事業者向けに独自AIを搭載した業務効率化ツールの開発と、ささげ業務に特化したBPOサービスを提供しています。画像自動処理ツール「ZenFotomatic」は180以上の国と地域で導入され、ささげ業務では累計数百万点処理の実績を誇り、EC業務の負担軽減に貢献しています。
出典元: グラムス株式会社 プレスリリース