楽天、「楽天市場」店舗の事業承継支援で初の成約 岩手の老舗時計店がEC事業を譲渡

〜後継者不在の課題を背景に、「楽天事業承継アシスト」通じたマッチングが実現〜

楽天グループ株式会社は4月30日、同社が展開する出店店舗向けの事業承継支援サービス「楽天事業承継アシスト」において、初となる事業譲渡の成約が成立したことを発表した。岩手県の老舗企業・株式会社TMプラネットが運営する「楽天市場」店舗を、東京都の合同会社アシークに譲渡。成約式は4月25日に執り行われた。

岩手の人気店舗が後継者問題で決断

譲渡の対象となったのは、2000年より「楽天市場」で「腕時計とバンドのアビーロード」を運営してきたTMプラネット。長年にわたり丁寧な運営を続け、月間優良ショップ賞を数多く受賞するなど、高い評価を得ていた。

しかし、近年は運営者の高齢化と後継者不在により、店舗の継続が困難な状況に。そこで、同社は楽天のサポートのもと事業承継を検討。「楽天事業承継アシスト」の支援を受け、M&A仲介会社である株式会社バトンズの紹介を経て、約1年8カ月をかけてアシークとのマッチングが実現した。

譲受先は東京のアパレル加工企業

新たな店舗運営を担うアシークは、東京都を拠点にタオルや作業着の加工・卸販売を行う企業。青森県にも事業所を持ち、「腕時計とバンドのアビーロード」が築いてきたEC実績に着目し、譲受を決断した。

今回の事業承継により、アシークは今後「楽天市場」上で同店舗の運営を継続し、既存の顧客基盤やブランド価値を引き継ぎながらさらなる成長を目指す。

楽天、「事業承継アシスト」でEC店舗の持続可能性を支援

楽天は、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を1997年に開設し、2025年で28年目を迎える。出店歴の長い店舗の中には、高齢化や後継者不足に直面するケースが増加しており、事業承継は業界全体の課題となっている。

「楽天事業承継アシスト」は、こうした課題に対応すべく立ち上げられた支援サービス。店舗運営者の意思決定のサポート、M&A仲介会社の紹介、譲受企業とのマッチング支援、さらには譲渡後の運営移行まで一貫して伴走する体制を整えている。

今後も楽天は、後継者問題を抱える出店者の支援に力を入れ、EC業界の持続的な発展に貢献していく方針だ。


■関連リンク
「楽天事業承継アシスト」公式サイト
https://service.rms.rakuten.co.jp/bma

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