2月の消費意欲指数が41.0点に低下 物価高と消費控えが影響

株式会社博報堂(本社:東京)が運営する博報堂生活総合研究所が、20歳から69歳の男女1,500名を対象に実施した調査によれば、来月の消費意欲を点数化し毎月発表している「来月の消費予報」の結果が明らかになりました。

※調査実施日:1月6日から8日

2025年2月の消費意欲指数は41.0点となり、前月比で-8.9ポイントと大幅な低下が見られ、前年比でも-1.4ポイントの減少を示しました。

2月のポイント

【Point1】物価高と引き締め意識が消費意欲を著しく低下させる

例年通り、2月は年末年始の支出の影響で消費意欲指数が最も低くなる時期です。今年もその傾向は変わらず、前月比で-8.9ポイント、前年比で-1.4ポイントの落ち込みを記録し、過去5年間で最低の消費意欲指数となりました。このデータは過去5年間のすべての月においても最低値に相当します。

消費意欲指数に関する自由回答の分析によれば、前月比でポジティブな回答の件数が大幅に減少(1月は438件、2月は246件)し、ネガティブな回答は逆に増加(1月は819件、2月は975件)しています。具体的には、「季節的な意欲向上」(1月138件、2月52件)や「セール、安売り、福袋」(1月94件、2月10件)、「金銭的に余裕がある」(1月50件、2月9件)の数が顕著に減少しました。一方、ネガティブな理由では「1月までに多く使ったのでセーブ」(1月101件、2月186件)や「欲しいものがない、すでに買った」(1月238件、2月307件)が増加しました。「物価高、値上げ、円安」に関する回答は横ばいでした。

前年同月と比較しても、ポジティブな回答(2024年2月240件、2025年2月246件)とネガティブな回答(2024年2月990件、2025年2月975件)はほぼ横ばいです。ポジティブな回答に目立った変動はないものの、ネガティブの中では「1月までに多く使ったのでセーブ」(2024年2月153件、2025年2月186件)や「物価高・値上げ・円安」(2024年2月59件、2025年2月88件)が増加し、「欲しいものがない・すでに買った」(2024年2月339件、2025年2月307件)は減少しました。

年末年始後の消費控え意識が高まる中、長引く物価高の影響も加わり、2月の消費意欲指数はさらなる低下が予想されます。

【Point2】消費意向はファッションや旅行を中心にほぼ全カテゴリーで減少

「特に買いたいものや利用したいサービスがある」と感じている人の割合は22.3%で、前月比で-8.6ポイントと大きく減少しています。前年比では-0.2ポイントとほぼ横ばいの状態です。

16カテゴリーの消費意向を調査した結果、前月比では「ファッション」「旅行」「外食」「食品」など14カテゴリーで20件以上の減少が見られ、中でも「ファッション」や「旅行」では100件近くの減少が記録されています。一方、前年比では「食品」や「飲料」の2カテゴリーで20件以上の増加が見られ、「旅行」のみが20件以上の減少を示しました。年末年始の影響により、ほとんどのカテゴリーで消費意向が低下傾向にあり、消費意欲指数と同様に消費意向も停滞する月となることが予想されています。

出典元:株式会社博報堂 プレスリリース

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