モバイルアプリの計測と分析を専門とするAdjust(本社:ドイツ・ベルリン、CEO:アンドレイ・カザコフ、日本ゼネラルマネージャー:佐々直紀)が発表した最新のトレンドによると、昨年度の第5四半期を振り返り、今年のポストクリスマスシーズンに向けての洞察が明らかになりました。通常、マーケティングカレンダーは第4四半期に焦点が当たることが多いですが、クリスマス後から始まる第5四半期はモバイルマーケティング担当者にとって魅力的な機会として注目が集まっています。
この期間は競争が少なく、広告費が削減される中で、ユーザーアクティビティが向上することから、ホリデーシーズンの勢いを活かして革新的な戦略を展開する最適なタイミングとなります。デバイスのアクティベーションやギフトカードの使用、新年の抱負といった要素がアプリのアクティビティを刺激し、インストール数の増加、収益の最大化を同時に実現しやすい状況を作り出しています。
この記事の目次
健康・フィットネスとゲームアプリの成長
第5四半期では健康およびフィットネスアプリの成長が顕著であり、2024年1月のインストール数は前年同月比で38%増加し、セッション数も10%増加したことが報告されています。これは、新年の抱負として健康的なライフスタイルの採用を求めるユーザーの意向を反映しています。
健康・フィットネスアプリの有効インストール単価(eCPI)も、2023年12月の0.75ドルから2024年1月には1.16ドルに上昇しており、健康志向のユーザーを獲得する競争が激化していることを示しています。マーケティング担当者は、無料トライアルやフィットネスチャレンジなどの施策を用いてこの流れを活かすことが可能です。
ゲームアプリも第5四半期で驚異的な成長を見せており、余暇時間の増加により、インストール数は4%増加し、セッション数も8%増加したことが分析されています。ゲームアプリのeCPIは、安定した需要を反映し、12月の0.72ドルから1月には0.68ドルへとわずかに減少しています。
セッション数の急増は、アプリ内イベントやプロモーション、統合キャンペーンがユーザーのエンゲージメントを維持するのに成功していることを示しています。ゲームマーケティング担当者にとって、第5四半期は新年にちなんだチャレンジや限定特典、サブスクリプションオファーなどの季節イベントを開始する絶好の機会となります。また、コネクテッドTV (CTV)キャンペーンやセカンドスクリーン戦略を活用し、リーチを広げるチャンスも存在しています。新たなコンテンツや期間限定オファーを通じてユーザーターゲットを再設定することで、関心を保ちつつ投資収益率 (ROI) を向上させることが可能です。

第5四半期は金融、エンターテイメント、ショッピングアプリの機会
金融分野では、インストール数が5%増加しながらも、eCPIは12月の1.22ドルから1月の0.87ドルへと大幅に低下したことが特徴です。セッション数は4%の減少が見られますが、これはクリスマスシーズン後の取引活動の減少によるものとされています。このような状況は、金融アプリがオンボーディングフローを強化していく機会を示唆しています。
第5四半期における顧客獲得コストの低下により、金融マーケティング担当者は新年の消費者の財務プランに合わせた長期的なエンゲージメント戦略を構築することに注力できるでしょう。eCPIの軽減を利用することで、金融アプリはコスト意識の高いユーザーを引きつけ、財務目標達成のための不可欠なツールとしての役割をより強化できます。
エンターテイメントアプリでは、インストール数が1%増加し、セッション数も2%の増加を示しています。この分野のeCPIは12月の0.86ドルから1月の0.64ドルに低下し、第5四半期は新たなユーザー獲得において費用対効果が良い時期となりました。SNSによるアプローチではインストール数が4%増加し、セッション数は1%の減少が見られましたが、eCPIは2.40ドルから2.15ドルへと回復しました。マーケティング担当者はカスタマイズされたキャンペーンや魅力的なコンテンツを活用して、新たなユーザーのエンゲージメントを高めるチャンスを見出すことができるでしょう。

第5四半期のマーケティング成功につなげるキャンペーンの作成法
第5四半期はモバイルマーケティング担当者にとって、戦略を練り、通常よりも低い広告コストで消費者のエンゲージメントを最大化する貴重な時期です。以下に、効果的なキャンペーンの最適化方法を示します。
- データ主導のパーソナライズ
新年をテーマにしたクリエイティブやメッセージをA/Bテストして、最も効果的な広告を選ぶことが重要です。AIツールを使って、さまざまなオーディエンスに合わせたパーソナライズされたキャンペーンを設計し、関連性とエンゲージメントを向上させることができます。
- チャネルの多角化
リワード広告やプレイアブル広告など、モバイルに特化したフォーマットに広告予算を配分し、アプリ機能の体験を通じて効果的にユーザーを惹きつけましょう。また、モバイル以外のチャネルにも目を向け、CTV(コネクテッドTV)などを活用してリーチを広げることも重要です。AdjustのDatascapeを利用することで、キャンペーンデータを一元化し、明確で実行可能なインサイトを得て、プラットフォーム全体のパフォーマンスを最適化できます。
- タイミングとターゲティング
キャンペーンは早めに開始し、Meta、TikTok、Google Adsなどのプラットフォームが十分なデータを集めてターゲティングおよび配信を最適化できるようにしましょう。このプロセスは「学習フェーズ」と呼ばれ、第5四半期が始まる際のキャンペーンパフォーマンスを最大化するためのポイントです。ターゲティングを拡張し新たなオーディエンスにリーチして、リアルタイム分析を活用しながら戦略を調整します。
- KPIと最適化
主要なパフォーマンス指標を注視し、重要なユーザー行動に焦点を当てます。キャンペーンの最適化を進めることで、リテンションやコンバージョン、長期的なユーザー価値を促進するためのアプリ内アクションを促すことが重要です。
- リアルタイムでの調整
日々キャンペーンのパフォーマンスを監視し、消費者行動の変化を特定すると共に、迅速に戦略と配置を適応させることが求められます。Adjust Automateを使用して、キャンペーンの更新などの業務を自動化し、クリエイティブの改善に集中することが可能です。第5四半期のインサイトを活かし、戦略を磨き続けることで第1四半期以降の持続的成長を促す基盤を整えましょう。
Adjustの会社概要
Adjustは、モバイルアプリやコネクテッドテレビ(CTV)を横断して計測を行い、成長を目指すマーケターからの信頼を得ています。急成長する企業から新たにアプリを始める実店舗運営企業まで、あらゆるステージで顧客と連携しています。Adjustの強力な計測・分析スイートを利用することで、マーケティング担当者は可視性とインサイトを得て、より良い成果を上げられるようになります。
出典元: adjust株式会社 プレスリリース