北海道が18年連続1位を獲得、地域ブランド調査2026で魅力度ランキング発表

株式会社ブランド総合研究所が実施した「地域ブランド調査2026」の結果が発表されました。全国で最も魅力的と評価された都道府県は北海道となり、18年連続で1位の座を維持したことが明らかになりました。
都道府県の順位では、2位に京都府、3位に沖縄県が入り、前年と変わらない結果となっています。しかし、前年に初めて4位にランクインした神奈川県は5位に後退し、代わって東京都が4位に浮上しました。また、関西万博が開催されていた大阪府は6位へと順位を上げています。
市区町村のランキングにおいては、札幌市が3年ぶり10回目となる1位を獲得しました。2位には前年1位だった函館市が入り、3位には小樽市が初めてランクインし、上位3位を北海道の都市が独占する結果となりました。同研究所の代表取締役である田中章雄氏が率いる調査から、このような結果が明らかになっています。
本調査は、国内1,000の市区町村および47都道府県を対象に、認知度や魅力度、イメージなど合計91項目について消費者が評価する大規模な調査となっています。
インターネットを通じて収集された全国の消費者31,666人の有効回答をもとに、20代から70代の人口に合わせて集計・分析が行われました。この調査は2006年から毎年実施されており、今年で21回目を迎えます。なお、都道府県については2009年から調査が開始されており、今回が18回目となります。

大阪府と長崎県が大幅上昇、市区町村上位は北海道が独占
大阪の玄関口である梅田周辺では大型商業施設が次々とオープンしたことなどが影響し、魅力度は前年と比べて5.3点上昇しました。この上昇幅は47都道府県の中で最も大きい数値となっています。
長崎県では音楽フェスティバルや「ピース文化祭」といった大型イベントの開催効果などにより、「地域固有の祭りやイベント」の認知度が伸びるとともに、魅力度も大幅に上昇し、調査開始以来過去最高となる36.4点を記録しました。47都道府県のうち、魅力度が前年より上昇したのは28県で、その平均値は28.5点となり、これも過去最高点を更新しています。
市区町村のランキングでは、札幌市が3年ぶり10度目の1位に返り咲きました。前年1位だった函館市は2位となり、小樽市が初めて3位にランクインしたことで、上位3位までを北海道の市が独占する形となりました。さらに7位には富良野市がランクインしています。1000市区町村の魅力度平均点は11.8点で、これも過去最高点となりました。1000市区町村中で前年より上昇したのは6割を超える634市区町村で、そのうち過去最高となったのは406市区町村にも上ります。魅力が伝わっている地域が増加していると言えます。
新潟県、宮崎県、高知県が急上昇
都道府県の魅力度が11位以下で大きく上昇したのは、新潟県、宮崎県、高知県の3県です。
新潟県は魅力度のほか、観光意欲度も前年の32位から22位へと大幅に上昇しています。新潟県を取り巻く観光面では、2024年に世界文化遺産に登録された「佐渡島の金山」が大きな注目を集めており、2026年に入ってからも前年を上回るペースで観光客が急増しています。
宮崎県も観光意欲度が上昇しています。同県では「神楽」の世界遺産登録に向けた取り組みなどが大きな注目を集めています。高知県も同様で、観光意欲度が全国で最も伸びています。朝の連続テレビ小説「あんぱん」の舞台となったことで、「ほいたらね」や「たまるかあ」といった土佐弁が話題になったほか、香美市立やなせたかし記念館(アンパンマンミュージアム)が長蛇の列となるなどの現象が起きています。
11位の宮城県も観光意欲度が前年より大幅に上昇して全国15位となりました。8月に開催された「仙台七夕まつり」が「戦後復活80回」の開催に向けて注目を集めていたことも要因の一つとなっています。
また、島根県では連続テレビ小説「ばけばけ」の舞台となった松江市が観光面で注目されています。小泉八雲ゆかりの施設では来客数が例年の2倍以上に増えたところも多いということです。
このように、順位が急上昇した都道府県の共通点の一つに、観光意欲度が上昇していることが挙げられます。
別府市、草津町、大阪市も上昇
市区町村の中で2026年に魅力度の順位が大きく上昇した一つが12位の別府市で、前年の29位から急上昇しました。前年の魅力度32.9点から40.2点と7.3点の伸びを記録しています。これは1000市区町村の中で最も大きい伸びですが、特に20代の魅力度が急上昇しています。
一方、18位の草津町も30位から上昇していますが、こちらは30代と40代の魅力度が急上昇しています。温泉地とはいっても、両市町で状況はかなり異なっています。
他にも14位の箱根町、25位の伊豆市、30位の由布市、40位の登別市など、順位が上昇した温泉がある市町が上位に多くランクインしています。
34位の熊本市も70位から大きく伸びています。この調査は7月の地震の前に実施されているため、今年の地震による直接的な影響はありません。同市ではご当地キャラクターの認知度が急上昇していることから、県のキャラクターであるくまモンがデビュー15周年を迎えたことで注目を集めたことが要因となっている可能性が高いとされています。
居住意欲度は京都府、食品想起率は青森県が大きく上昇
地域ブランド調査には、魅力度以外にも観光意欲度や居住意欲度など「ヒト・モノ・カネ」の流入につながる行動指標、地域資源やイメージなどの評価に関するものなど、数値化した指標が魅力度も含めて都道府県、市区町村ごとに91項目ずつあります。その中で主要な指標の上位結果が発表されました。
この中で、都道府県の居住意欲度では京都府が前年の9位から3位へ、食品想起率では青森県が前年の10位から5位へと大きく順位を上げています。


居住や観光は平均が上昇も、産品想起率は低下
7つの主要指標について、前年の結果との伸びを都道府県と市区町村の平均値で比較したところ、多くの指標は前年より上昇しましたが、食品想起率(購入したい食品や食事メニューが思い浮かぶか)、食品以外の産品想起率は都道府県、市区町村共に低下しているという結果になりました。
地域ブランドへの取り組みとして、ご当地グルメや地域産品の創出や普及に力を入れてきた地域が少なくありませんが、こうした取り組みも踊り場に差し掛かっている可能性があります。

調査内容について
「地域ブランド調査2026」は、ブランド総合研究所が年1回実施している調査で、2006年にスタートし、今回が21回目となります。調査対象は全792市と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な185の町村を加えた計1,000の市区町村と、47都道府県に対して魅力度など計91項目を数値化したものです。
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 回答者:20代から70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収し、日本の縮図となるように、年齢や地域人口の分布に合わせて再集計しました。
- 有効回収数:31,666人(一人の回答者に対して市区町村の調査票では20市区町村、都道府県は11または12都道府県を提示し、それぞれについて回答してもらいました)
- 調査対象:全国1,000の市区町村(全792市+東京23区+185町村)と47都道府県
- 調査時期:2026年6月23日から7月17日
- 調査項目:認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など15項目)、地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など17項目)、訪問経験(「行楽・観光のため」など6項目)、地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など18項目)、地域の特性(「歴史・文化のまち」など14項目)、地域イメージ(「あこがれる」など14項目)、産品想起率(食品、非食品をそれぞれ自由記述)の計91項目(各地域の調査結果を数値化した項目数)
出典元:株式会社ブランド総合研究所による調査
