
東南アジア・台湾における最大級のEコマースプラットフォームであるShopeeの日本法人、ショッピージャパン株式会社(本社所在地:東京都港区)が、越境ECを縮小または撤退した経験を持つ企業の担当者・経営者112名に対して、越境EC縮小・撤退経験企業の本音に関する調査を実施し、その結果を公表しました。
調査で明らかになった主なポイントは以下の通りです。
- 越境EC撤退を経験した方の9割以上が、「事前に把握していれば回避できた失敗が存在した」と感じています
- 再挑戦への意欲は91.9%に達し、重要視する要素として「信頼性の高い現地パートナーの獲得」が68.9%で最上位となっています
- 撤退に至った要因として、「現地における法規制・税制への対応」(25.9%)、「為替変動リスクへの対応不足」(20.5%)が上位になっています
この記事の目次
- 1 調査実施概要
- 2 越境EC事業の実施期間について撤退経験者の約半数が1年から2年と短期に集中
- 3 越境ECを縮小または撤退した主要な理由は「現地法規制・税制への対応」が25.9%で最多
- 4 越境EC撤退を経験した方の9割超が「事前に知っていれば避けられた失敗があった」と実感
- 5 避けられたと感じる失敗内容として「物流コストが想定を大きく超えた」が62.4%で突出
- 6 越境ECで取り扱っていた商材では「化粧品・美容関連」が50.9%で首位
- 7 撤退経験者の91.9%が越境EC事業への「再チャレンジ意向」を表明
- 8 撤退経験者が再チャレンジ時に重視したい要素は第1位が「信頼できる現地パートナーの確保」第2位が「専門家やコンサルタントによるサポート活用」
- 9 「コストカットと教育の徹底」「円安リスクをカバーする仕組み」などの声も
- 10 越境EC撤退経験者が必要とするサポートは「物流や配送のワンストップサポート」が58.0%に達する
- 11 これから挑戦する企業への助言として6割以上が「段階的・小規模から始めること」と回答
- 12 まとめ
調査実施概要
本調査の概要は以下の通りです。
- 調査名称:越境EC縮小・撤退経験企業の本音調査
- 調査手法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネットリサーチ
- 調査実施期間:2026年6月10日から同年6月11日
- 有効回答数:越境ECを縮小・撤退した経験を持つ担当者・経営者112名
※構成比については小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、合計が必ずしも100にならない場合があります。
越境EC事業の実施期間について撤退経験者の約半数が1年から2年と短期に集中
「Q1. あなたが、お勤め先で越境EC事業を実施している/していた期間を教えてください。」(n=112)という質問に対して、「1~2年」との回答が46.4%、「3~5年」との回答が33.9%となりました。

回答の詳細は以下の通りです。
・1年未満:3.6%
・1~2年:46.4%
・3~5年:33.9%
・6~10年:8.0%
・11年以上:7.1%
・わからない/答えられない:0.9%
越境ECを縮小または撤退した主要な理由は「現地法規制・税制への対応」が25.9%で最多
「Q2. あなたが、お勤め先の越境EC事業を縮小・撤退するに至った主な理由を教えてください。」(n=112)という質問では、「現地法規制・税制への対応に苦慮したから」が25.9%、「為替リスクへの対応が不十分だったから」が20.5%という結果になりました。

詳細な回答内訳は次の通りです。
・現地法規制・税制への対応に苦慮したから:25.9%
・為替リスクへの対応が不十分だったから:20.5%
・物流コストを過小評価していたから:16.1%
・現地ニーズの読み違いがあったから:12.5%
・言語の壁によりコミュニケーションが取りづらかったから:10.7%
・現地マーケティングが機能しなかったから:6.2%
・採算が合わずに継続が難しくなったから:5.4%
・社内のリソースが不足していたから:1.8%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.9%
越境EC撤退を経験した方の9割超が「事前に知っていれば避けられた失敗があった」と実感
「Q3. あなたは、お勤め先の越境EC事業において、事前に知っていれば避けられた失敗があったと思いますか。」(n=112)という質問に対しては、「非常にそう思う」が27.7%、「ややそう思う」が62.5%となりました。

回答結果は以下の通りです。
・非常にそう思う:27.7%
・ややそう思う:62.5%
・あまりそう思わない:7.1%
・全くそう思わない:1.8%
・わからない/答えられない:0.9%
避けられたと感じる失敗内容として「物流コストが想定を大きく超えた」が62.4%で突出
「Q4. Q3で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。事前に知っていれば避けられたと思う失敗の具体的な内容を教えてください。(複数回答)」(n=101)という質問では、「物流コストが想定を大きく超え、採算が合わなくなったこと」が62.4%、「現地法規制違反で出品停止や罰則を受けたこと」が45.5%、「関税や輸入規制の負担で価格競争力を失ったこと」が44.6%という回答となりました。

具体的な回答内容は次の通りです。
・物流コストが想定を大きく超え、採算が合わなくなったこと:62.4%
・現地法規制違反で出品停止や罰則を受けたこと:45.5%
・関税や輸入規制の負担で価格競争力を失ったこと:44.6%
・現地で売れない商品を投入し在庫を抱えたこと:34.7%
・競合の価格や品質に対抗できなかったこと:27.7%
・現地で主流の決済手段に対応できず、購入率が伸び悩んだこと:16.8%
・配送遅延や顧客対応が多発したこと:9.9%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.0%
越境ECで取り扱っていた商材では「化粧品・美容関連」が50.9%で首位
「Q5. あなたが、お勤め先で越境EC事業として販売している/していた商材のカテゴリを教えてください。(複数回答)」(n=112)という質問に対しては、「化粧品・美容関連」が50.9%、「日用品・生活雑貨」が39.3%、「アパレル・ファッション」が33.9%という結果になりました。

回答の内訳は以下の通りです。
・化粧品・美容関連:50.9%
・日用品・生活雑貨:39.3%
・アパレル・ファッション:33.9%
・家電・電子機器:33.0%
・食品・飲料:20.5%
・玩具・ホビー・アニメ関連:18.8%
・健康食品・サプリメント:15.2%
・工芸品・伝統工芸品:8.0%
・その他:4.5%
・わからない/答えられない:2.7%
撤退経験者の91.9%が越境EC事業への「再チャレンジ意向」を表明
「Q6. あなたは、機会があれば越境EC事業の実施や拡大に再チャレンジしたいと思いますか。」(n=112)という質問では、「非常にそう思う」が31.2%、「ややそう思う」が60.7%という結果になりました。

詳細な回答は次の通りです。
・非常にそう思う:31.2%
・ややそう思う:60.7%
・あまりそう思わない:6.2%
・全くそう思わない:0.9%
・わからない/答えられない:0.9%
撤退経験者が再チャレンジ時に重視したい要素は第1位が「信頼できる現地パートナーの確保」第2位が「専門家やコンサルタントによるサポート活用」
「Q7. Q6で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。越境EC事業に再チャレンジする際に重視したいことを教えてください。(複数回答)」(n=103)という質問に対しては、「信頼できる現地パートナーの確保」が68.9%、「専門家やコンサルタントによるサポート活用」が40.8%、「物流や配送網の見極め」が39.8%という回答となりました。

回答の詳細内訳は以下の通りです。
・信頼できる現地パートナーの確保:68.9%
・専門家やコンサルタントによるサポート活用:40.8%
・物流や配送網の見極め:39.8%
・現地ニーズや市場調査の徹底:35.0%
・現地法規制や税制への対応体制の構築:30.1%
・為替リスクへの対応策の策定:24.3%
・段階的な展開によるリスク分散:13.6%
・社内体制や人材の確保:11.7%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.0%
「コストカットと教育の徹底」「円安リスクをカバーする仕組み」などの声も
「Q8. Q7で「わからない/答えられない」以外を回答した方にお聞きします。Q7で回答した以外に、越境EC事業に再チャレンジする際に重視したいことがあれば、自由に教えてください。」(n=103)という質問に対しては、38件の回答が得られました。
自由回答の一部を抜粋すると以下のような意見がありました。
・コストカットと不備があった際の徹底した教育
・商品が安全に取引できることは大前提として、今後の円安に対してリスクカバーができるような仕組み
・今より高価格帯の商品を取り扱う
・わかりやすさと精度
・AIとの兼ね合い
越境EC撤退経験者が必要とするサポートは「物流や配送のワンストップサポート」が58.0%に達する
「Q9. あなたが、越境EC事業を実施するうえで、あればよかったまたは今後必要だと思うサポートを教えてください。(複数回答)」(n=112)という質問では、「物流や配送のワンストップサポート」が58.0%、「現地市場や消費者ニーズに関する情報提供」が45.5%、「現地マーケットプレイスとの連携支援」が43.8%という結果になりました。

詳細な回答は次の通りです。
・物流や配送のワンストップサポート:58.0%
・現地市場や消費者ニーズに関する情報提供:45.5%
・現地マーケットプレイスとの連携支援:43.8%
・越境EC専用プラットフォームの提供:28.6%
・多言語対応のカスタマーサポート代行:24.1%
・現地法規制や税制に関する専門アドバイス:20.5%
・越境EC実務経験者によるコンサルティング:11.6%
・その他:0.0%
・特に必要なサポートはない:0.0%
・わからない/答えられない:0.9%
これから挑戦する企業への助言として6割以上が「段階的・小規模から始めること」と回答
「Q10. あなたが、これから越境EC事業に挑戦する企業へ、撤退経験者として伝えたいことを教えてください。(上位3つまで回答可)」(n=112)という質問に対して、「段階的・小規模から始めること」が60.7%、「専門家への相談を躊躇しないこと」が44.6%、「現地パートナー選定に時間をかけること」が32.1%という回答となりました。

回答の内訳は以下の通りです。
・段階的・小規模から始めること:60.7%
・専門家への相談を躊躇しないこと:44.6%
・現地パートナー選定に時間をかけること:32.1%
・撤退基準を事前に明確化しておくこと:29.5%
・短期的な成果を求めすぎないこと:24.1%
・経営層の理解と覚悟を得ること:11.6%
・お勤め先の強みを活かせる市場を選ぶこと:7.1%
・その他:0.0%
・特に伝えたいことはない:0.0%
・わからない/答えられない:0.9%
まとめ
今回の調査は、越境ECを縮小または撤退した経験を持つ担当者・経営者112名を対象に、越境EC縮小・撤退経験企業の本音について実施されました。その結果、90.2%の方が「事前に把握していれば回避できた失敗が存在した」と実感している一方で、91.9%の方が再度の挑戦に対して意欲を示していることが判明しました。
まず、越境EC事業の実施期間については「1~2年」が46.4%で最も高く、短い期間での撤退が目立つ結果となりました。撤退の要因としては「現地法規制・税制への対応に苦慮した」(25.9%)が最多となり、「為替リスクへの対応が不十分だった」(20.5%)が続いています。また、避けられたと思う失敗の具体的内容では「物流コストが想定を大きく超え採算が合わなくなったこと」(62.4%)が突出しており、「現地法規制違反による出品停止・罰則」(45.5%)、「関税・輸入規制による価格競争力の低下」(44.6%)が上位となりました。さらに、再挑戦する際に重視したい要素としては「信頼できる現地パートナーの確保」(68.9%)が最も多く、求めるサポートにおいては「物流や配送のワンストップサポート」(58.0%)が上位を占める結果となりました。
本調査の結果から、越境ECの縮小・撤退の多くは事業そのものを否定するものではなく、進出前に理解しておくべき構造的な課題への準備不足に起因している様子がうかがえます。それにもかかわらず再挑戦を希望する声が根強いことは、市場の可能性への期待が依然として高いことを示しているといえるでしょう。現地パートナーの選定や物流体制の構築など、自社だけでは対応しきれない領域をいかに外部の専門的なリソースで支援していくかが、今後の海外展開における重要な論点となりそうです。
出典元:ショッピージャパン株式会社(PR TIMES)














