
株式会社DearOneは、リテールの公式アプリに横断して広告配信が可能なリテールメディアプラットフォーム「ARUTANA(アルタナ)」において、広告によるブランドリフト効果を可視化する「BLSオプション」の提供を開始したと発表しました。同社は株式会社NTTドコモのマーケティングソリューション領域における新規事業型子会社で、東京都港区に本社を置き、河野恭久氏が代表取締役社長を務めています。
この記事の目次
提供開始の背景と目的
「ARUTANA」は、複数業種にわたる流通小売企業の公式アプリに対して横断的に広告を配信できるリテールメディアプラットフォームとして展開されています。これまで同プラットフォームは、購買データに基づいた広告出稿効果のレポーティングを強みとして提供してきましたが、その一方で課題も存在していたとのことです。
具体的には、広告接触によって生じる商品・サービスの認知向上や購買意欲の向上といった「購買前の心理変化」については可視化できていませんでした。今回提供が開始されたBLSオプションは、この課題を解決するために開発されたものです。
BLSオプションは、「購買行動中の広告接触が購買に寄与していることの定性・定量的な裏付け」を行うことを目的としています。購買結果だけでなく、消費者の意識変化まで一気通貫でエビデンスを提供することで、「ARUTANA」を通じて得られる広告効果をより多角的に証明することが可能になります。
なお、同社の自社調査によれば、リテールアプリユーザーの約75%が店舗内でアプリを起動しているというデータが示されています。
BLSオプションの概要
本オプションでは、実際にアプリを起動したユーザーを対象として、スクリーニング調査と本調査を組み合わせたアンケート調査を実施します。そして、「ARUTANA」上で配信した広告の接触者と非接触者を比較し、その差分をレポートとして提供する仕組みとなっています。
主な調査内容としては、以下の項目が挙げられます。
- 認知・想起:広告接触によってブランド・商品の認知がどの程度高まったかを測定
- ブランド理解・好意度:商品内容の理解や、ブランドへの信頼感・好感度の変化を分析
- 購買意欲:広告接触後における購入意向の向上度合いを評価
- 非計画購買の有無:広告接触前の時点で、該当商品を購入する予定があったかを確認
製菓メーカーにおける先行事例と調査結果
2026年2月から3月にかけて実施された製菓メーカーの先行事例では、具体的な効果が確認されています。この事例では、クリエイトエス・ディー公式アプリ、ウエルシアグループアプリ、majicaの3つのアプリに対して合計約200万インプレッションの配信が行われました。商品ブランドの認知拡大を目的とした静止画広告(モーダル・バナー)を配信した結果、以下の効果が確認されました。
広告配信による購買への寄与を実証
「ARUTANA」による広告配信が、実際の購買行動を強力に後押しすることがデータとして裏付けられました。非接触ユーザーと比較した結果、広告接触ユーザーの購入率は、インプレッション(imp)ベースで1.2倍、クリックベースでは2.5倍に達しています。
この購買結果の要因を詳しく分析するために、アプリ起動者かつ広告接触者・非接触者を対象に、商品認知度、ブランド理解、好感度、購入意向などを深掘りするアンケート調査が実施されました。その結果、消費者の意識変容が以下のように明らかとなりました。


- ブランド好感度・購入意向の底上げ:非接触者の2倍以上にあたる広告接触者の7割以上が、商品に対して高い「好意度」と「購入意向」を示すという結果が得られました。
- 非計画購買の創出:広告接触後の購買者のうち、約半数(49.8%)が「もともと購入する予定はなかった」と回答しています。
これらの結果から、「ARUTANA」を通じた小売アプリ起点の広告が、ブランド認知・商品理解・購買意欲の向上、さらには非計画購買の創出まで、消費者の購買プロセス全体に効果をもたらすことが示されました。
今後の展望
DearOneは今後も「ARUTANA」で日本最大級のリテールメディアネットワークを構築し、リテール、メーカーと共に新たな生活価値・ライフスタイルの実現に向けて、顧客体験価値の向上を目指していくとしています。
ARUTANAについて
「ARUTANA」は、リテール企業の公式アプリをアドネットワーク化し、横断的な広告配信を可能にするリテール公式アプリアドネットワークです。
広告主は「ARUTANA」へ広告を出稿するだけで、複数のリテール公式アプリに一斉に広告配信が可能となります。ユーザーが能動的に立ち上げるリテール公式アプリは、75%が店舗内で起動されるため、購買意欲の高い消費者に直接訴求でき、高いコンバージョン率と投資対効果が見込めます。
リテール事業者側にとっては、自社の公式アプリに「ARUTANA」の仕組みを導入するだけで、開発コストをかけることなく、新たな広告収益を確保できるというメリットがあります。管理画面からの簡単な操作で広告掲載を管理でき、アプリの収益化をスムーズに実現します。
現在、株式会社ツルハ、株式会社大創産業、株式会社ロイヤリティマーケティング、株式会社エディオンをはじめ、多くのリテール企業が参画しており、配信先のMAU(Monthly Active Users)は5,120万人にのぼります。
株式会社DearOneについて
株式会社DearOneは、株式会社NTTドコモのマーケティングソリューション領域における新規事業型子会社です。豊富なアプリ機能の中から、必要とする機能を組み込むだけで公式アプリを開発できる「ModuleApps2.0」をはじめ、リテールの公式アプリ群に横断で広告配信可能なリテールメディアプラットフォーム「ARUTANA」も提供しています。
さらに、ユーザー行動分析ツールである「Amplitude」をはじめとして、顧客体験分析プラットフォーム「Contentsquare」、A/Bテストツール「VWO」など、CDP・アナリティクス・カスタマーエンゲージメントの各種マーテックツールを取り扱い、アプリやECサイトなどのデジタルプロダクトのグロースを支援しています。
代表者は代表取締役社長の河野恭久氏で、本社は東京都港区虎ノ門3-8-8 NTT虎ノ門ビル4階に所在しています。
出典元:株式会社DearOne














