
AI によって人々の検索、閲覧、意思決定の方法が変化する中、業界全体も従来の「検索してクリックする」モデルから、対話型の生成 AI を活用したウェブ体験へと移行しつつあります。この新たな環境において、ブランド間では、単に注目を集めるだけでなく、「おすすめされるか」「関連性が高いか」「行動を促進できるか」という軸で競争が進んでいます。
カンヌライオンズに先立ち、Pinterest ではこの新たな潮流に対応するべく、Pinterest Business Assistant、Pinterest Model Context Protocol(MCP)、そして新しくなった Pinterest Performance+ クリエイティブなど、新たな AI 活用ツールを発表しました。
また、一部のユーザーを対象に、新たなアプリ「Ask Pinterest」の提供を開始し、AI を活用した次世代のショッピング体験をテストしています。そして、そこで得たフィードバックをもとに、今後さらに機能を改善していく予定です。
Pinterest の最高事業責任者(Chief Business Officer)である Lee Brown は、次のように述べています。「これからの発見は、単なるキーワード検索だけでなく、文脈やユーザーの趣味嗜好、そして信頼性のあるレコメンデーションによって形作られていくでしょう。ユーザーは次にやりたいことを計画し、整理し、行動につなげるために Pinterest を訪れます。それこそが、Pinterest 独自の強みなのです。Pinterest は、そうしたシグナルを、ユーザーにとって有益かつ関連性の高い形で取り入れた AI 体験や基盤の構築を進めています」
この記事の目次
広告主に AI を活用したガイドを提供する Pinterest Business Assistant
Pinterest では、アドマネージャーやモバイルで利用できる広告主向け AI アシスタント「Business Assistant」を現在、米国でクローズドベータ版として提供しています。この AI 機能は、広告主のビジネスへの知識と Pinterest のプラットフォームインサイトを組み合わせ、広告効果の最大化をサポートします。これは、Pinterest アシスタントで培ったアプローチを基盤として発展させたものです。
Pinterest と同様に、Business Assistant もビジュアルを重視しています。長文のテキストで回答するのではなく、急上昇トレンドをグラフで示したり、広告として配信すべき人気のピンを表示したりします。たとえば、ある週に「クリーンビューティー ルーティン」の検索数が 42% 増加し、広告主がそのトレンドを活用したいと考えた場合、Business Assistant は、ユーザーの関心の高まりを可視化するとともに、トレンドを牽引している実際のピンを表示し、広告制作のアイデアを提供します。
Business Assistant はモバイルにも対応しており、広告主に対して、トレンド、パフォーマンスの状況、最適化の機会に関する通知を送ります。
参考イメージ
AI を活用したワークフローで Pinterest を操作可能にする Pinterest Model Context Protocol (MCP)
Pinterest は、広告主の利用体験への AI 活用を進めると同時に、パートナーツールとの AI 連携にも取り組んでいます。「Pinterest MCP(Model Context Protocol)」という AI ネイティブの基盤により、広告主が利用している AI アシスタントやエージェントツールに Pinterest を連携させることができるようになります。AI がマーケティングを変革する中、パートナーは信頼性が高く、標準化された連携機能を求めています。
Model Context Protocol を基盤とすることで、キャンペーンやアナリティクス、キーワードに関するインサイトに安全にアクセスできます。ユーザーの趣味嗜好、トレンド、行動意向など、Pinterest 独自のシグナルを基に AI ワークフローを構築することで、パートナーが利用する AI アシスタントが既存ツール内で直接 Pinterest に特化したガイドを提供できるようにします。
Pinterest は、PMG、Pacvue、Dentsu、Havas、Mediaocean 傘下の Innovid、Omnicom の Jump450 といったパートナーとともに、Pinterest Model Context Protocol を進化させています。パートナーからのフィードバックは、レポーティング、分析、キャンペーンの計画や実行などのプロトコル形成に反映され、今後の拡張方針にも活かされます。
Jump450 のPresidentである Chris Ivey 氏は、次のように述べています。「Pinterest Model Context Protocol によって、当社チームがすでに利用しているワークフローに Pinterest を直接連携することができ、これにより、ツールを切り替えることなくパフォーマンスを分析し、インサイトを得て、チャンスにすぐ対応できるようになりました。Pinterest の最大の強みは、強力な行動シグナルにあります。ユーザーは次にやりたいことを計画するために Pinterest を利用するため、マーケターの的確な意思決定に役立つ貴重な情報を得ることができるのです」
新たな AI モデルによりクリエイティブのバリエーションを拡大する Pinterest Performance+ クリエイティブ
AI がさまざまなプラットフォームでクリエイティブのバリエーション生成を拡大する中、ブランドは多くのアセットの中から成果を促進するものを的確に選択してくれるモデルを必要としています。Pinterest は、Pinterest Performance+ クリエイティブ向けに新しい AI モデルを導入し、適切なタイミングで適切なクリエイティブのバリエーションを配信できるようにします。
このモデルは、動的にクリエイティブを選択することで、多様なクリエイティブを評価して、広告インプレッションごとに最も成果が期待できるバリエーションを特定します。これにより、広告単位ではなくアセット単位でパフォーマンスが最適化され、ユーザーはよりパーソナライズされた体験を、そして広告主はより高い成果を得ることができます。テストでは、この新モデルの導入により、従来の単一バリエーションモデルと比較して、クリック数が 7.5% 増加しました[1]。Pinterest Performance+ クリエイティブと新しい AI モデルは、世界中すべての広告主にご利用いただけます。
クリエイティブの高度な選択を可能にするモデルに加えて、新たな広告レビューツールや、クリエイティブに関するレポートの詳しい内訳も利用できるようになり、Pinterest 上でクリエイティブがどのように表示され、どのような成果をあげているのかを、より明確に把握できるようになります。
Pinterest アプリ外で AI 機能をテストする Ask Pinterest
AI を活用した検索や発見をめぐる消費者行動が進化する中、Pinterest は迅速にテストと検証を行うための新たなアプリを開発しています。米国で提供を開始している「Ask Pinterest」は、対話型 AI エージェントによるビジュアル重視のショッピング体験を検証するための実験的なアプリです。
Ask Pinterest は、Pinterest のテイストグラフとビジュアル探索体験をメインの Pinterest アプリ外で提供できるようにしたもので、ユーザーの趣味嗜好や行動意向、好みに関する Pinterest 独自のシグナルを活用して、よりパーソナライズされたおすすめやアイデアを提供します。
参考イメージ
このアプリは、ひとつの検索では解決できない、複雑かつ複数のステップを要する意思決定を対話形式でサポートできるよう設計されています。たとえば予算内でのディナーパーティーの計画や、パーソナルなギフト選び、長期にわたる部屋づくりなどです。この取り組みを通じて、AI がセッションをまたいで文脈を維持しつつ、より充実したショッピング体験をどのようにサポートできるかを検証しています。
Ask Pinterest から得られた知見は、Pinterest のメインアプリで今後提供する AI を活用した体験に活かされます。














