新日本製薬、テックタッチのデータ戦略AIエージェント「AI Central Voice」を採用 - コールセンター業務効率化とVoC分析基盤の確立へ

テックタッチ株式会社は、新日本製薬株式会社がデータ戦略AIエージェント「AI Central Voice」を導入したことを発表しています。この導入により、コールセンターにおける課題であるアフターコールワーク(ACW)時間の削減を実現するとともに、通話記録テキストからお客さまの声(VoC)を自動収集・分析する基盤を確立するとのことです。効率的かつ効果的なVoCの蓄積・活用によって、お客さま満足度の向上と、中期経営計画に基づく研究開発の強化へ直結するデータ基盤構築を目指しているようです。

導入の背景

新日本製薬株式会社は、化粧品や健康食品、医薬品の企画・販売を手がける企業です。同社の主力ブランド「パーフェクトワン」は、オールインワン市場で9年連続国内シェアNo.1を記録しています。中期経営計画「Growth Next 2027」において「トレンド×VoC×独自価値」を軸に、顧客の声を起点とした商品開発とロイヤリティ向上を進めているとのことです。

同社のコールセンターでは、多量の通話データを扱っており、オペレーターは通話後に通話記録やお客さまの声、各種情報の登録を手作業で行っていました。この状況から、アフターコールワーク(ACW)の増大による業務負荷が課題となっていたようです。また、顧客の声(VoC)の事業活用についても模索していたとのことです。

特にコールセンター内に設置されたインサイドセールス部門では、カスタマーサクセスを見据え、通話内容から得られるパーソナライズデータや販売情報、VoCを高精度に自動収集・分析し、営業活動の最適化と商品開発、お客さまとのコミュニケーションに活かす体制構築、VoC収集・分析基盤の構築が急務となっていたとされています。

導入の決め手

テックタッチの「AI Central Voice」は、大量のデータを用途に応じて分類・分析し、ビジネス強化の示唆や施策設計にカスタマイズして活用できる分析プラットフォームです。新日本製薬が求める「インサイドセールスの活動記録・分析の自動化と高精度化」を実現するために、以下の点が評価され、採用に至ったと伝えられています。

  1. 大量データの高精度な構造化: 大規模な音声データを安定的に処理し、顧客の声(VoC)や商談内容を正確に自動抽出する能力。
  2. アフターコールワーク(ACW)大幅削減: オペレーターの手入力作業をAIが代替し、対応品質向上と効率化の両立を実現。
  3. 販促活動最適化への貢献: 分析結果をもとに成功要因を特定し、インサイドセールス部門の活動効率と質の向上に直結する点。
  4. 更なるカスタマーサクセスへの布石:VoCを商品改善・マーケティングに反映し、ロイヤリティ向上に直結するデータ活用基盤を構築できる点。

導入効果と今後の展望

「AI Central Voice」の導入によって、新日本製薬ではコールセンター業務の効率化とデータ活用の高度化を同時に実現するとしています。具体的な効果として、以下の3点が挙げられています。

  1. アフターコールワーク(ACW)削減による業務効率化: 通話内容の自動要約・分類により、オペレーターの入力工数を大幅に削減。ACWを削減し、応対品質を向上させつつ、人件費の増加抑制と業務効率の向上を実現します。
  2. 販促活動の最適化と再現性の向上: 高精度に構造化されたデータを活用し、成功要因の分析や、顧客属性に基づいた最適なアプローチを強化することで、品質と売上向上に貢献します。
  3. VoCを軸とした事業推進:VoCを自動で高精度に要約・分類することで、商品開発・サービス改善部門へのフィードバックを迅速化。VoCを事業成長のエンジンとするデータ活用サイクルを確立します。

新日本製薬は本プラットフォームをカスタマーサクセス強化と全社的なデータ活用推進の基盤として位置づけ、今後もAI活用を通じた「サービス向上とお客様理解を起点とした事業成長」を加速していく方針だということです。

新日本製薬株式会社 岩渕氏のコメント

新日本製薬株式会社の岩渕氏は、「今回の取り組みは、今後の両社の第一歩として非常に期待しております。未来的には、オペレーター(コミュニケーター)がハンズフリーで、お客さま一人ひとりとのOne to Oneでの対話に集中できる環境づくりに努めたいです」とコメントされています。

AI Central Voiceについて

「AI Central Voice」は、ビジネスインサイト創出に特化したAIエージェントです。汎用AIとは異なり、企業内に散在する膨大な非構造化データを価値ある情報に変換するための30種類以上の独自前処理モジュールを開発しています。顧客の声や従業員のフィードバック、営業日報などのテキストデータを高精度に整理・分析し、意思決定に直結する具体的な示唆を導き出すとのことです。

業界特化の学習モデルと多段階にわたる最適化により、従来のAIでは困難だった分析精度と実用性の両立を実現していると説明されています。また、テックタッチは大企業向けのカスタマーサクセス体制を強みとしており、顧客の業務を深く理解したうえで、AIを前提とした業務設計の支援をしているとのことです。AIがデータを自動で整理・分析することで、経営戦略や業務改善の迅速な意思決定をサポートし、企業の生産性向上や新たな付加価値創造に貢献していると伝えられています。

テックタッチ株式会社について

AI Central Voice

テックタッチ株式会社は、データ戦略AIエージェント「AI Central Voice」と国内No.1のデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「テックタッチ」を提供し、企業のデータ活用と生産性向上を支援している企業です。「AI Central Voice」は、企業内の顧客の声や営業日報などの定性データをAIで分析し、入力データの最適な前処理と出力品質の担保により、経営や商品改善、人事施策設計などに役立つ示唆を、高精度に抽出するとされています。

同社はグッドデザイン賞、経済産業省が選ぶJ-Startup認定など、多数の受賞歴があるとのことです。AI技術を活用し、企業のDX・AX(AIトランスフォーメーション)を加速しているようです。

会社概要

会社名  :テックタッチ株式会社
設立   :2018年3月1日
代表取締役 CEO:井無田 仲
事業内容 :デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」およびデータ戦略AIエージェント「AI Central Voice」の開発・提供

出典元:テックタッチ株式会社 プレスリリース

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