GreenSnap株式会社は、2025年の園芸市場の消費者動向に関する調査レポート「園芸消費者行動データレポート2025」を公開しました。このレポートでは、同社が運営する植物コミュニティアプリ「GreenSnap」のユーザー491名を対象に調査を実施し、購入チャネルや商品選定基準などを分析しています。その結果から園芸業界のトレンドを明らかにするとともに、関連ビジネスに役立つ示唆を提供しているとのことです。

レポートの主なポイント

購入チャネルの変化:ネット購入比率が23年比+15ptと急伸

レポートでは、園芸資材の購入場所に関する消費者行動の変化を詳細に分析しています。特にネット購入の比率が2023年と比較して15ポイント増加するという大きな変化が見られました。この結果は、企業が効果的な販売戦略を立案する際に非常に有用な情報となるでしょう。

オーガニック熱沸騰:関心8割でも"未導入"がボリュームゾーン

調査によると、オーガニック製品に対する関心を持つユーザーは全体の8割に達していますが、実際に利用している人は予想外に少ないことが判明しました。レポートでは、この導入障壁となる心理的要因と解決策を明らかにし、未導入層を購入へと導くための商品開発やプロモーション戦略のヒントを提供しています。

価格だけでは動かない:購入を左右する"○○要因"を特定

購入見送りの理由について分析した結果、価格と同等のインパクトを持つ重要な要因が浮かび上がりました。これにより、価格訴求だけに頼らない効果的なマーケティング施策構築のための示唆が得られています。

AIで"育て方不安"を解消:リピートと客単価を伸ばすカギ

購入後のサポートにおける離脱ポイントをAIが補完することで、再来店率や関連商品の購入が大きく変わる可能性が示されました。レポートではAIサービスの将来展望についても考察されています。

調査概要

本調査は以下の条件で実施されたとのことです。

調査対象:GreenSnapアプリユーザー

調査実施時期:2025年6月1日〜20日

回答者数:491名

回答者性別比率:男性24%、女性76%

レポート抜粋

好きな種苗ブランドやメーカー

調査結果から、GreenSnapユーザーに最も支持されている種苗ブランド・メーカーが明らかになりました。

  1. PW(ハクサン)
  2. サントリーフラワーズ
  3. カダン(フマキラー)

これらのブランドは消費者から高い評価を得ており、市場での認知度も高いことがわかります。

GreenSnapとは

「GreenSnap」は、GreenSnap株式会社が運営する植物特化型SNSアプリで、ユーザーの70%以上が女性という特徴があります。このアプリでは、植物の名前や育て方の検索、写真のタイムライン投稿、アルバム記録、ブログ機能などが利用でき、植物愛好家同士の活発なコミュニケーションが行われています。

GreenSnap社が運営するメディア全体では、月間最大1,200万人のユーザー数を誇り、アプリのダウンロード数は300万を超えています。また、1日最大40,000枚、累計では2,000万枚を超える投稿が行われており、現在注目を集める植物関連メディアとなっています。

GreenSnap社は、植物SNSアプリの他にも、「GreenSnapSTORE」というオンラインショップや、土を使わずに育てられる観葉植物「Table Plants(テーブルプランツ)」、植物情報サイト「horti」など、多様な植物関連サービスを展開しています。また、イベントをサポートする「スマペタ」も提供しています。

このレポートは、GreenSnap社が持つ植物愛好家の膨大なデータと知見を活かし、園芸市場の現状と未来を多角的に分析した貴重な情報源となっています。とりわけ、消費者の購買行動の変化やオーガニック製品への関心の高まり、購入決定要因の分析など、業界関係者にとって有益な洞察が数多く含まれています。

今回の調査では、ネット購入比率の急増という点が特に注目されます。この傾向は、コロナ禍以降の消費者行動の変化が園芸市場にも波及していることを示すものであり、小売業者やメーカーにとって販売チャネル戦略の見直しを迫る重要な指標となるでしょう。

また、オーガニック製品に関する調査結果も興味深いものとなっています。消費者の8割が関心を持ちながらも実際の導入には至っていないという事実は、オーガニック市場に大きな潜在的成長余地があることを示唆しています。メーカーにとっては、この「関心はあるが購入に至らない」層に対するアプローチ方法を見直す契機となるでしょう。

購入決定要因に関する分析では、価格と同等の影響力を持つ要素が特定されており、これは商品開発やマーケティング戦略に新たな視点をもたらす可能性があります。また、AIを活用した育て方サポートが顧客の再購入率や関連商品購入に好影響を与えるという知見は、デジタル技術の活用方法について示唆に富んでいます。

「園芸消費者行動データレポート2025」は、こうした多面的な分析を通じて、園芸業界に関わる企業の事業戦略立案をサポートする貴重な情報源となることでしょう。特に市場のデジタル化が進む中、消費者の変化するニーズを理解し、それに応じた製品開発やマーケティング戦略を構築することが、競争力維持のカギとなります。

出典元: GreenSnap株式会社 プレスリリース

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