
ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」は、世界中の人々の「創造性を刺激し、喜びをもたらす」というミッションを体現する、安心安全に関する複数の新機能を発表しました。これらの新機能は、TikTokで日々発見や学びを楽しむ10代の若者や保護者、自己表現を通じてコミュニティを築くクリエイター、そしてコンテンツを楽しむすべてのユーザーに、より充実した体験を提供することを目指しています。
今回発表された新機能には、10代の若者と保護者向けの「ペアレンタルコントロール」機能の拡張、ユーザーのデジタルウェルビーイングをサポートする「Well-being Missions」、そしてクリエイターの活動を支援する5つの新機能が含まれています。これらの機能により、より安全でバランスの取れたデジタル体験の実現が期待されています。

家族向けの機能強化
TikTokでは、10代の若者が安心して創造性を発揮し、友人とつながり、様々なことを学べるよう、50以上の機能や設定が適用されているとのことです。安心安全の初期設定に加え、保護者が子どものニーズに合わせてアカウントを管理できる「ペアレンタルコントロール」機能を提供しており、この機能は保護者と子どもがTikTokの利用方法について会話するきっかけも提供しています。
同社は「Digital Safety Partnership for Families(家族向けのデジタルセーフティに関するパートナーシップ)」と連携し、家族が安心安全なオンライン体験について継続的に話し合える環境づくりをサポートしているとのことです。保護者と子どもの対話をさらに深めるために、「ペアレンタルコントロール」における新機能の導入を順次開始しており、これらの新機能により、保護者は子どものアカウントについて、より高い透明性と理解を得ることが可能になるとしています。
今回のアップデートには、以下のような機能が含まれています。
- 10代の若者が他のユーザーに表示される動画やストーリー、写真を投稿した際に、保護者に自動で通知を送信する機能。この機能は、若者の創造性や自主性を損なうことなく、保護者と子どもが投稿内容について対話するきっかけを提供します。
- 10代の若者が選択したプライバシー設定に関する情報を保護者が確認できる機能。例えば、保護者は16歳~17歳の子どもが自身のコンテンツのダウンロードを許可しているか、他のユーザーが「デュエット」や「リミックス」できるように設定しているかなどが確認できます。また、「トピックを管理」機能で子どもが興味関心があり、選択したトピックも閲覧可能です。
コミュニティのウェルビーイングを支える新たな取り組み
TikTokは、デジタル体験は喜びやエンターテインメント、つながり、学びをもたらすものであるべきだと考えているそうです。「スクリーンタイム管理」や気持ちを落ち着かせて睡眠を促す「おやすみタイム」などの機能は、ユーザーが自分に合ったデジタル習慣を築くためのサポートを目的としています。
専門家からは、長期的な行動の変化を促すには、制限だけでなく、モチベーションや教育、達成感といった前向きな働きかけが重要だという指摘があるとのことです。こうした考えのもと、TikTokは既存の研究や「Global Youth Council(グローバルユースカウンシル)」との意見交換、「Digital Wellness Lab at Boston Children's Hospital(ボストン小児病院のデジタルウェルネスラボ)」をはじめとする専門家との対話をもとに、新たなアプローチを検討してきたと説明しています。
その結果、バランスの取れたデジタル習慣の定着を支援する新機能「Well-being Missions(ウェルビーイングミッション)」が導入されることになりました。ウェルビーイングミッションは、短く、楽しく、取り組みやすい一連のミッションで構成されており、ミッションを完了するごとにバッジを獲得できる仕組みです。このような仕組みにより、より意識的なデジタル利用行動を後押ししています。
さらに今後は、複数のサポート機能やアクティビティをまとめて体験できる、包括的でアクセスしやすいデジタルウェルビーイング専用の新たなアプリ内体験の提供も検討されているとのことです。

クリエイターを支える新たな機能の導入
優れたコンテンツは、優れたクリエイターから生まれるという考えのもと、TikTokはクリエイターが安心して活動できる環境づくりに注力していると発表しています。クリエイターは新たな発見を生み出し、ユーザーとのつながりを深め、コミュニティの中心として活躍しています。クリエイターが安心して活動できる環境があってこそ、自分らしく自由に表現し、ファンとより深い関係を築くことができるのです。
TikTokでは、クリエイターの皆さんが安全に、そして意欲的に活動を続けられるよう、クリエイターの安心安全の保護と成長を支援する新機能を導入するとしています。今回のアップデートには、以下のような機能が含まれています。
- クリエイターケアモード:不快なコメントや不要なコメントをより効果的にフィルターする機能
- TikTok LIVE向けミュート機能の強化:複数の単語、表現、絵文字を一括でミュート設定できる新機能
- コンテンツの簡易チェック:投稿前に、コンテンツが「おすすめ」フィードに表示される可能性が低いかどうかを事前に確認できる機能
- クリエイター用メッセージ受信箱:クリエイター向けにパワーアップしたメッセージ受信箱で、メッセージ管理をより効率化できます
- クリエイターチャットルーム:クリエイターが対象のフォロワーと直接つながり、交流できる新しいチャット機能




今後の展望
TikTokは今後も、現在導入している機能の向上に加え、新しい機能を導入し続けることで、人々が創造性を発揮し、有意義なつながりを築き、文化を創造するプラットフォームを、すべての人々が楽しめるよう尽力していく方針だと発表しています。
これらの新機能は、TikTokがユーザーの安全とウェルビーイングを最優先事項として位置づけていることを示しています。10代の若者とその保護者向けの新機能は、デジタル時代における親子のコミュニケーションを促進し、オンライン体験の透明性を高めることを目指しています。同時に、クリエイター向けの新機能は、創造性を発揮する場としてのTikTokの価値を高め、より健全なコミュニティ形成に貢献することが期待されています。
TikTokによるこれらの取り組みは、デジタルプラットフォームの責任ある運営の一例として、業界全体に影響を与える可能性があります。特に、10代の若者を含む多様な年齢層のユーザーが利用するプラットフォームとして、安全性と創造性のバランスを取る試みは注目に値します。
TikTokについて
TikTokは、モバイル向けのショートムービープラットフォームです。同社のミッションは、創造性を刺激し、喜びをもたらすことです。TikTokのグローバル本社はロサンゼルスとシンガポールにあり、ニューヨーク、ロンドン、ダブリン、パリ、ベルリン、ドバイ、ジャカルタ、ソウル、東京などの国と地域にグローバルオフィスを構えています。
出典元:Bytedance株式会社 プレスリリース