
株式会社コムニコが、XやInstagramなどのSNSを通じたユーザーからのお問い合わせに対する返信文案をAIが自動で生成する新サービスを、2024年7月中旬から提供開始することを発表しました。このサービスにより、SNS運用における業務効率化や「アクティブコミュニケーション」の活性化が期待されています。
新サービスは、企業のSNSアカウントに寄せられるお問い合わせや言及への返信文案をAIで自動生成するもので、試験導入企業では対応作業時間の約9割削減に成功したとのことです。さらに企業から積極的にユーザーとコミュニケーションを取る「アクティブコミュニケーション」の実践にも活用できる機能となっています。
この記事の目次
AIによるSNS返信文自動生成サービスの概要
今回コムニコが新たに提供するサービスは、企業のSNSアカウントに寄せられるユーザーからのお問い合わせや、企業のサービスなどに関する言及に対する返信文案をAIにより自動生成するサービスです。企業の事業内容や提供するサービス、アカウントの特性などに応じて、コムニコが事前にプロンプト(AIへの指示)を整理し、各SNSアカウントに最適化された返信文章の案を作成します。
SNSを通じたユーザーからのお問い合わせ対応は、多くの企業のSNS担当者にとって工数や時間がかかる負担の大きい業務となっています。この新サービスを利用することで、その業務負担を大幅に軽減することが可能になるとのことです。実際に、サービスの開発段階で試験的に利用した企業では、1日あたり数十件寄せられるSNSを通したお問い合わせへの返信対応にかかる作業時間を、約9割も削減するという成果が出ているそうです。
AIを活用したSNSマーケティングの現状と展望
近年、SNSマーケティングの重要性が高まる中、多くの企業がSNSアカウントの運用に力を入れています。しかし、ユーザーからの問い合わせや言及に対して迅速かつ適切に対応することは、人的リソースの制約から困難な場合も少なくありません。特に、SNSでは即時性が重視されるため、返信の遅れはブランドイメージの低下につながる恐れもあります。
このような背景から、AIを活用したSNS運用支援ツールの需要が高まっています。コムニコが今回提供開始するAI自動返信文生成サービスは、こうした市場ニーズに応えるものであり、企業のSNS運用における業務効率化だけでなく、ユーザーとの関係構築やエンゲージメント向上にも寄与することが期待されています。
また、AIによる自動返信は単なる定型文の送信ではなく、各企業の特性や状況に合わせたパーソナライズされた返信が可能であることも重要なポイントです。これにより、ユーザーに対して「自動応答」という印象を与えることなく、丁寧かつ適切なコミュニケーションを実現できます。
今後も、SNSマーケティング領域におけるAI活用はさらに進化していくことが予想され、企業とユーザーの双方にとって価値のあるコミュニケーション手段として定着していくでしょう。コムニコの新サービスは、そうした流れを加速させる取り組みの一つとして注目されています。
「アクティブコミュニケーション」の活性化にも貢献
本サービスは単なる業務効率化だけでなく、SNS上での「アクティブコミュニケーション」の促進にも活用できる点が特徴です。「アクティブコミュニケーション」とは、SNS上でブランド名やハッシュタグなどを検索し、自社について話題にしているユーザーを見つけ出し、企業側から能動的・積極的にコミュニケーションを取るアプローチ手法です。
SNSのプラットフォームでは、ユーザーとの双方向のやり取りなど、コミュニケーションを積極的に行うことが、アルゴリズム上アカウントにとって良い効果をもたらすとされています。このサービスでは単なるお問い合わせ対応だけではなく、自社について言及しているユーザーへのコメント文も自動生成できるため、SNS運用のさらなる効率化と効果向上が期待できます。
「アクティブコミュニケーション」がもたらすSNS運用の新たな可能性
従来のSNS運用では、ユーザーからの問い合わせや投稿に対して受動的に返信する「リアクティブ」なアプローチが主流でした。しかし、コムニコが推進する「アクティブコミュニケーション」は、企業側から積極的にユーザーに働きかける「プロアクティブ」なアプローチです。
このアプローチにより、これまで接点のなかったユーザーとも関係構築が可能になり、ブランドの認知拡大やファン獲得につながるメリットがあります。また、ユーザーが自社について好意的に言及している投稿に対してお礼や感謝の気持ちを伝えることで、ロイヤルカスタマーの育成にも効果が期待できます。
しかし、こうしたアクティブコミュニケーションを人力で行うには限界があります。SNS上には膨大な投稿があり、その中から自社関連の言及を見つけ出し、適切な返信を考案するには多大な時間と労力が必要です。コムニコの新サービスは、この課題を解決し、効率的かつ効果的なアクティブコミュニケーションを実現する手段として位置づけられています。
AIによる自動返信文生成は、単なる業務効率化ツールではなく、企業のSNSマーケティング戦略全体を強化するための重要な要素となりつつあります。コムニコは長年のSNS運用支援で培ったノウハウとAI技術を組み合わせることで、より効果的なSNSコミュニケーションの実現を支援しています。
AIを活用したSNS運用効率化の取り組み
コムニコでは、今回の新サービス以外にも、同社が開発・提供するSNS運用効率化ツール「comnico Marketing Suite(コムニコ マーケティングスイート)」に新機能として、生成AIによる投稿文章の作成支援機能を新たに追加するなど、AIを活用して顧客企業の業務効率を向上させるサービスを積極的に開発しているとのことです。
今後も同社では、SNS運用をさらに効率的かつ効果的に行えるサービスを順次開発・提供し、顧客企業のマーケティング活動の成果最大化を目指していくと発表しています。
株式会社コムニコについて
株式会社コムニコは、2008年11月に設立された企業で、大手企業を中心に2,600件以上(2013年4月から2024年10月までの累計)のSNSアカウント開設・運用支援を実施しています。同社は豊富なノウハウを活かして、SNSマーケティングの戦略策定からアカウント開設、運用(投稿コンテンツ作成、コメント対応、レポート作成など)、効果検証までをワンストップでサービス提供しています。
出典元: 株式会社コムニコ プレスリリース