
株式会社メルカリが2025年7月2日に「メルカリ」のサービス開始から12周年を迎えることを記念し、ユーザーの利用動向などをまとめたインフォグラフィックスを公開しました。今回は同社が発表した詳細なデータをご紹介します。
この記事の目次
カテゴリー別シェア | 取引されたアイテムカテゴリーTOP5
メルカリ内で最も多く取引されているカテゴリーは「エンタメ・ホビー」であり、全体の約43%を占めています。特に「キャラクターグッズ」や「タレントグッズ」が取引の上位を占めており、近年の「推し活」トレンドが取引を牽引している状況がうかがえます。これらの傾向から、メルカリは単なる不要品整理の場を超え、ユーザーの趣味嗜好や熱量に応える「宝探し」のような存在として、多様な価値観を支えるマーケットプレイスへと進化していることが見て取れます。


世代別利用動向:若年層は「推し活」、年代が上がるにつれ多様化
世代別の利用傾向を分析すると、10代から30代では「キャラクターグッズ」やK-POP関連の「タレントカード」が出品・購入ともに上位を占めており、「推し活」を支える手段としてメルカリが活用されていることが明らかになっています。2023年に実施された「世代別の消費行動に関する調査」によると、若年層にとってメルカリは単なるフリマアプリではなく、趣味や関心を深めるためのツールやコミュニティとして定着していることが確認されています。
一方、50代以上のユーザーでは、売上金を使って趣味や読書関連の商品を購入する傾向が見られ、メルカリを通じたモノの循環という合理的な消費スタイルが引き続き支持されていることがわかります。特に注目すべきは、70代以上のユーザーにおいて「文学・小説」などの書籍に加え、「果物」や「野菜」などの実用的な食品カテゴリーが購入上位に入っている点です。これは物価上昇が続く中で、生活に密着したメルカリの使い方が高齢層にも浸透していることを示しています。


※1:「世代別の消費行動と資産認識」に関する調査 (2023年8月)
「AI出品サポート」の利用状況:初出品者の約3人に1人が利用、出品のハードルが大幅に低下
「商品説明や価格設定を考えることが手間」というイメージを払拭するための「AI出品サポート」は、初めて出品するユーザーの約3人に1人が利用しており、出品における心理的・作業的なハードルが大幅に下がったことを示しています。このAI機能は「綱引きシューズ」や「ビデオテープのアジア映画」といったニッチな商品の説明文作成もサポートすることで、誰もが簡単に出品を始められる体験を提供しています。

※2: メルカリ、「AI出品サポート」の提供を開始。出品体験をさらに簡単にアップデート(2024年9月)
「あんしん鑑定サービス」利用の最速売却:信頼が購入を後押し、最速8秒で高額商品が成約
購入商品を専門業者が鑑定する「あんしん鑑定サービス」は、高額ブランド品の取引において、購入の決断や売却スピードの向上に大きく貢献しています。実際に「あんしん鑑定サービス」を利用して出品された「クロムハーツ」のアイテムは最速わずか8秒で取引が成立しており、鑑定への信頼が購入の決断を後押ししていることを示しています。
また、売れ筋ブランドには「ナイキ」や「ルイヴィトン」なども上位にランクインしており、幅広い高額ブランド品で「あんしん鑑定サービス」が活用されていることがわかります。

※3: メルカリ、商品の真贋鑑定を依頼できるサービス「あんしん鑑定」を一部カテゴリーで提供開始(2024年3月)
「まとめ買い」機能の利用状況:「推し活」のコンプリート欲を満たす
1人の出品者から複数の商品を購入できる「まとめ買い」機能が最も利用されている人気カテゴリーの上位には、「キャラクターグッズ」や「タレントグッズ」「トレーディングカード」など、「エンタメ・ホビー」関連のアイテムが多く並んでいます。これは、「まとめ買い」機能が「推し活」における効率的な購入手段として広く活用され、ファン特有のコレクションを完成させたいというコンプリート欲求に応えていることを示しています。

※4:フリマアプリ「メルカリ」、「まとめ買い」機能を提供開始(2023年8月)
「画像検索」機能の利用状況:言葉の壁を超え、世界中の人の「見つけたい」に応える
「画像検索」機能は、名前がわからない商品でも写真1枚で検索できる、宝探しのような体験を提供するサービスです。街で見かけたアイテムやSNSで話題のキャラクターグッズなども、視覚情報をもとに簡単に探すことができます。
特に注目すべきは、日本語が読めない台湾のユーザーにとって、日本のキャラクターグッズを探す重要な手段として活用されている点です。「ちいかわ」や「サンリオ」などの人気IPの検索が多く見られ、言語の壁を越えて「好き」をつなぐ機能として、世界中のユーザーの「見つけたい」という願望に応えています。

※5:名前がわからなくてもOK!欲しいものを「画像検索」で探せるようになりました(2024年2月)
各種「出品者バッジ」取得状況:活発なコミュニケーションがあんしんの土台に
ユーザー同士の安心・安全な取引を可視化する指標として、メルカリでは各種「出品者バッジ」を導入しています。データによると、出品者の約半数が「24時間以内発送バッジ」を、約3人に1人が「高評価バッジ」を取得していることがわかりました。これはメルカリ上で迅速かつ丁寧なコミュニケーションが日常的に行われていることを示しています。
このような取引環境は、メルカリが信頼できるマーケットプレイスであることを証明するとともに、ユーザーがより安心して取引できるための重要な要素となっています。

※6:メルカリヘルプセンター 出品者バッジ
番外編:ご当地メルカリ 都道府県別の特徴をピックアップ
「アメちゃん文化」に象徴されるように、人との距離が近く、良いものを分かち合う文化が根付いている大阪府では、「紙袋」の取引が最も活発に行われています。これは、お裾分け文化の中で使われた紙袋も無駄にせず、合理的な精神で循環させている大阪の文化的特徴を反映していると考えられます。


同社は、「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というグループミッションのもと、今後もより多くのユーザーが好きなこと・やりたいことを叶えられる社会の実現に取り組んでいくとのことです。
出典元:株式会社メルカリ プレスリリース