サクラサクマーケティングの調査:AIを情報源として利用するユーザーが増加傾向も、検索エンジンが依然最大の経路

サクラサクマーケティング株式会社は、AIツールを使用経験のある10~40代の男女400人を対象に、「情報探索する際にAIによる概要(AI Overviews)及び生成AIツールの回答をどのように受け止めているか」について意識・行動調査を実施しました。調査結果では、情報入手経路として生成AIがSNSとほぼ同レベルまで拡大している一方、依然として検索エンジンが最大の経路(64%)となっていることが明らかになりました。

この記事の目次

調査概要

調査内容:10~40代が「情報探索する際にAI Overviews(AIによる概要)及び生成AIツールの回答をどのように受け止めているか」に関する意識・行動調査

・調査期間:2025年5月20日~2025年5月27日

・調査対象:仕事・プライベートにおいてAIツールを使用したことがあると回答した10代~40代の男女400名

・調査方法:「Freeasy」によるインターネットアンケート調査

調査結果サマリ

・情報入手経路として生成AIはSNSとほぼ同じレベルまで拡大していますが、依然として既存の検索エンジンが最大の経路(64%)となっています(Q1参照)

・検索エンジンでの検索の際「AI Overviews(AIによる概要)で十分」と回答したユーザーは4%で、多数のユーザーが自然検索結果まで目を通し実際にクリックすると回答しています(Q4参照)

・生成AIによる回答の正確性について「概ね信頼できるが、情報の正確性は確認」するユーザーは41%です(Q7参照)

AI Overviews(AIによる概要)との向き合い方について

Q1.インターネットで情報を調べる際、どのようなサービスを利用しますか?

インターネットで情報を調べる際のサービス利用率グラフ

はじめに、インターネット上で情報を検索する際に利用するサービスについて調査が行われました。

調査結果によると、情報を調べる際にChatGPTやGemini、Copilotなどの生成AIツールを使用するユーザーは、検索エンジン、SNSに次いで3位となる15%でした。

生成AIを使用するユーザーは増加していると考えられるものの、検索エンジンの64%に比べるとまだ割合は低く、依然として検索エンジンが主要な情報収集手段であることが明らかになっています。

Q2.検索結果のWebサイト一覧から、どれをクリックするか選ぶ際、順位以外で特に重視する点は何ですか?

(複数回答)
検索結果からサイト選択時に重視する点のグラフ

検索結果のWebサイト一覧からクリックするサイトを選ぶ際に、順位以外で重視する点についても調査が実施されました。

その結果、「タイトルや説明文を重視する」を挙げたユーザーは合計で49%(内訳:「タイトルが具体的で、自分の疑問に答えてくれそうか」29%、「説明文(デスクリプション)に探している情報が含まれていそうか」20%)となりました。

これらの要素がユーザーのクリック判断において重要な役割を果たしていることが明らかになっています。

また、「公式サイト・公的機関・有名企業など、運営元が信頼できそうか」を重視するユーザーは21%と、掲載されているページの信頼性も一定の影響を与えていることがわかります。

一方で、「見覚えがあるサイトだから」という理由でクリックすると回答したユーザーは8%にとどまり、単に認知しているというだけではクリックにはつながりにくい傾向も明らかになりました。

Q3.検索エンジンを利用する際、検索結果上部に表示されることがある「AIによる要約・回答」をどの程度参考にしますか?

AIによる要約・回答の参考度合いのグラフ

検索エンジンを利用する際に表示される「AIによる概要(以下AI Overviews)」について、ユーザーがどの程度参考にしているかについても調査が行われました。

視認性の高い位置に配置されていることもあり、「毎回しっかり読んで参考にする(14%)」「ざっと目を通して、役立ちそうなら参考にする(59%)」と回答したユーザーを合わせると全体の73%にのぼり、多くのユーザーがAI Overviewsを確認していることが明らかになりました。

また、「ほとんど見ない、または表示されても無視する(6%)」「たまに見る程度で、あまり参考にしない(16%)」といった回答もあり、一部のユーザーはAI Overviewsが表示されていてもあえて参考にしないという選択肢を取っていることも分かりました。

Q4.検索エンジンで検索した際、表示された検索結果のうち、何位くらいまでの情報(Webサイトへのリンク)をクリックすることが多いですか?

(複数回答)
検索結果のクリック傾向のグラフ

検索エンジンで検索した際、表示された検索結果のうち、何位くらいまでの情報(Webサイトへのリンク)をクリックすることが多いかについても調査されました。

「検索結果上部の要約(AI Overviews)で十分」と回答したユーザーは4%にとどまり、多くのユーザーがその下に表示される検索結果まで目を通し、実際にクリックしていることが明らかになりました。

しかし「1ページ目(約10位)より下を見る」と回答したユーザーはわずか9%で、検索結果の1ページ内で情報収集を完了するユーザーが多い傾向がうかがえます。

AI Overviewsの導入により検索結果の構成には変化が見られるものの、実際にはAIによる概要だけで検索行動を終えるケースは少なく、多くのユーザーが複数のWebサイトを比較しながら情報収集を行っている状況が明らかになりました。

AI Overviewsや生成AIツール(ChatGPT、Gemini、 Copilotなど)が回答した情報との向き合い方について

Q5.AIによる回答を、どのような時に「便利だ」「役に立つ」と感じますか?

(複数回答)
AIによる回答の有用性を感じるケースのグラフ

AI OverviewsやChatGPT、Gemini、Copilotなどの生成AIツールが生成した回答をどのような場面で「便利だ」「役に立つ」と感じているかについても調査が行われました。

その結果、AIに対して「情報の即時性」と「情報の効率性」をメリットと感じるユーザーが多いことが明らかになりました。

具体的には、「素早く情報を入手できる点」を挙げたユーザーは合計で51%(内訳:「基本的な知識・定義をすぐに知りたい」26%、「複雑な情報を素早く要約」25%)。

「整理された形で情報を得られる点」を挙げたユーザーは合計で39%(内訳:「具体的な手順や方法を簡潔に示してくれる」17%、「選択肢を比較検討しやすくしてくれる」12%、「専門的な内容を分かりやすく解説」10%)でした。

これらの結果から、AIは主に、情報の取得スピードという「即時性」と、要点を整理した形で提示される「効率性」の2点が大きく評価されていることがうかがえます。

Q6.今後インターネットで情報を調べる際、AIが生成する回答と従来のWebサイト一覧、どちらを中心に利用していきたいですか?

今後の情報検索におけるAIとWebサイト一覧の利用意向グラフ

今後インターネットで情報を調べる際に、AI(AI OverviewsやChatGPT、Gemini、Copilotなどの生成AIツール)が生成する回答と、従来のWebサイト一覧、どちらを中心に利用したいかについての調査も実施されました。

その結果、「両方をバランスよく組み合わせて利用したい(36%)」「AIが生成する回答をもっと活用していきたい(28%)」と積極的にAIを活用する姿勢を見せたユーザーは全体の64%にのぼることが明らかになりました。

一方で、24%のユーザーは従来通りWebサイト一覧を中心に利用したいと回答しており、現時点ではAIの活用に慎重な層も一定数存在していることがわかりました。

Q7.AIが生成する情報(文章、要約、回答など)の信頼性について、現時点でどのように感じていますか?

AIが生成する情報の信頼性に関する意識調査グラフ

AI OverviewsやChatGPT、Gemini、Copilotなどの生成AIツールが生成した情報をユーザーがどの程度信頼しているかについても調査が行われました。

その結果、最も多かった回答は「概ね信頼できるが、情報の正確性は確認する」で41%を占めました。これは、「非常に信頼できると感じる」と回答した10%を大きく上回っています。

このことから、多くのユーザーがAIをある程度信頼しているものの、情報の正確性を確認する必要があると考えていることがわかります。

両者を合わせると過半数(51%)となり、条件付きではあるものの、AIが生成する情報が一定程度信頼されていることがうかがえます。

一方で、「時々間違いや不自然さを感じるので、あまり信頼していない(14%)」と「情報源が不明確なことが多く、信頼できないと感じる(5%)」を合計すると19%となり、AIが生成した回答を信用せず、利用に慎重なユーザーも一定数いることが明らかになりました。

Q8.AIが生成する情報(文章、要約、回答など)を信頼できるかどうか判断する際、特に重視する点は何ですか?

(複数回答)
AIが生成する情報の信頼性判断基準のグラフ

AI(AI OverviewsやChatGPT、Gemini、Copilotなどの生成AIツール)が生成する情報(文章、要約、回答など)を信頼できるかどうか判断する際、特に重視する点についても調査が実施されました。

その結果、情報の信頼性を判断する際に最も重視されているのは「情報の正確性(事実とあっているか)」であり、全体の30%のユーザーがこれを基準として挙げています。

次いで、「情報源が明記されているか(17%)」「内容が分かりやすいか・自然な文章か(17%)」といった点も重視されていることが明らかになりました。

これらの結果から、ユーザーの多くはAIが生成する情報をそのまま受け入れるのではなく、誤りが含まれている可能性も考慮しながら慎重に活用していることがうかがえます。

サクラサクマーケティング社長 根岸(ねぎお社長)による見解

サクラサクマーケティング社長 根岸氏

「今回の調査で特に印象的だったのは、「AI Overviewsだけで十分」と回答したユーザーがわずか4%にとどまった点です。

一見、利便性が高く見えるAI要約機能ですが、実際には96%のユーザーが自然検索結果やリンク先のサイトにも目を通しているという事実は、私たちコンテンツ提供者にとって大きな示唆を与えてくれます。」と根岸社長は述べています。

また、41%が「概ね信頼できるが、情報の正確性は確認する」と回答しており、AIの回答を鵜呑みにせず"自ら裏取りをする姿勢"がうかがえる点も見逃せません。

これは、単に情報を発信するだけでなく、「信頼されるかどうか」までを意識した情報設計がますます求められていることを意味しています。

さらに、生成AIの利用率(15%)がSNSと肩を並べつつある現状も興味深く、検索エンジン(64%)が依然として圧倒的な主流である一方で、生成AIのプレゼンスは確実に高まりつつあります。

サクラサクマーケティングでは、こうしたユーザー動向をリアルタイムで捉え、数字の裏にある「検索者の心理」に寄り添ったマーケティング支援を心がけているとのことです。情報があふれる時代だからこそ、精度の高いコンテンツとユーザーの信頼獲得が、企業価値そのものにつながっていくと考えているようです。

ねぎお社長(取締役社長COO:根岸 雅之)プロフィール

1980年生まれ、東京都稲城市出身。約20年間SEOコンサルティング、コンテンツマーケティングに従事されています。2006年にSEM コンサルタントとして、インターネット総合代理店、株式会社オプトに入社。リスティング、ディスプレイ広告の運用から、SEOの施策提案など主にキーワードマーケティング領域に特化した業務に従事されました。

同年10月に、当時4名のベンチャー企業であった同社の役員と共鳴し、転職。入社後は、営業をはじめ、SEOコンサルティング、新規事業開発、自社マーケ、人事、財務と幅広い領域を経験し、営業部長、執行役員、取締役と経て、2015年に社名変更とともに取締役社長に就任されました。

SEOコンサルタントとして大規模サイトから新規サイトまで、売上向上に繋がるコンサルティングを武器に200サイト以上の実績があるとのことです。

現在は、サクラサクラボの編集長、ねぎお社長のSEOチャンネルでの情報発信などの自社マーケティングを通じてBtoBマーケティングにも精通し、ここで培ったノウハウをもとにコンサルティングを展開されています。

サクラサクマーケティング株式会社について

◇会社概要

社名:サクラサクマーケティング株式会社

代表取締役会長CEO:林 亨

取締役社長COO:根岸 雅之(ねぎお社長)

設立:2005年8月8日

所在地:東京都渋谷区渋谷3丁目1番9号 YAZAWAビル3階

◇事業内容

・SEOコンサルティング

・コンテンツマーケティング

・CROコンサルティング

出典元:サクラサクマーケティング株式会社 プレスリリース

コマースピックLINE公式アカウント

コマースピックメルマガ