Laboro.AI、マーケティング企画支援AIエージェント「未来リサーチ」開発開始 - 2025年秋頃サービス提供へ

オーダーメイドのAI・人工知能ソリューション開発およびAI導入コンサルティング『カスタムAI』を提供する株式会社Laboro.AI(東京都中央区、代表取締役CEO椎橋徹夫・代表取締役COO兼CTO藤原弘将)が、マーケティングの各種企画業務におけるアイデア創出や仮説検証を支援する対話型の生成AIエージェントプロダクト『未来リサーチ(TM)』(商標・特許出願中)の開発を開始したことを発表しました。同社は2025年秋頃のサービス提供開始を目指しており、現在社内での実証利用を進めているとのことです。また、これに合わせて事前登録の受付も開始されています。

『未来リサーチ(TM)』について

未来リサーチ(TM)とは

今回開発が開始された未来リサーチ(TM)は、「リサーチ発想のアイデア拡張コレクション」をコンセプトとした対話型の生成AIエージェントプロダクトです。このプロダクトは複数のアプリケーションで構成されており、ユーザーは生成AIとの対話チャットを通じて斬新なワークを実行することができます。

具体的には以下のようなワークが可能となっています:

  • 未来時間の消費者へのインタビュー調査
  • 未来の市場におけるフィールド調査
  • 消費者の脳内など本来は見ることができない買い物プロセスの抽出
  • 大量サンプルに対するWebアンケートの仮想実施
  • 斬新な切り口での企画ブレインストーミングの実施

これらの機能により、新商品・サービス企画、新規事業企画、広告宣伝、プロモーション、販売促進などのマーケティング業務において、時間を先取りした企画立案や潜在的な消費者インサイトに基づくアイデア創出が可能になります。

各アプリケーションはマーケティングや消費者行動研究の専門的知見をベースに開発されており、単なる言葉の生成ではなく、実務で価値ある企画導出を支援することを目指しているとのことです。

未来リサーチ(TM)開発の狙い

未来リサーチ(TM)は従来の市場調査を置き換えるものではなく、マーケティング担当者の潜在的なアイデアやインサイトを生成AIの創造力を活用して言語化・明示化することに焦点を当てています。これによりマーケティング活動の上流にあたる企画業務のバリューアップに貢献することが目指されています。

未来リサーチ(TM)の機能概要

未来リサーチ(TM)は全4つのカテゴリー、計5つのアプリケーションから提供開始予定で、顧客からのフィードバックに応じて順次追加され、最終的には15のアプリケーション提供を目指して開発が進められています。

各アプリケーションでは、コンサルタント、消費者、リサーチャー、プランナーなどの機能を持つAIエージェントが役割を担い、ユーザーへの課題ヒアリングと深掘り、仮想リサーチの実施、調査レポート作成、マーケティング企画書作成までをその場で実行することが基本機能となっています。AIエージェントが自律的に役割を実行するため、ユーザーはAIコンサルタントからの質問に答えるだけでレポートや企画書作成まで完結できるようになっています。

未来リサーチ(TM)の各カテゴリーと代表的なアプリケーション

カテゴリー① 未来系アプリ

未来時間を先取りしたマーケットリサーチを仮想的に実行するアプリコレクションです。

未来グループインタビュー

未来の消費者を複数人生成し、時間軸を超えたグループインタビューを仮想的に実行するアプリケーションです。インタビューはAIファシリテーターが自律的に進行するため、ユーザーは調査テーマや目的などに関するAIコンサルタントからのヒアリングに回答するだけで企画書の作成まで完結することができます。未来時間の消費者の環境・価値観を踏まえた仮説検証や、未来に起きている流行を先取りしたアイデア獲得などに最適とされています。

未来エスノグラフィ

1年後、3年後、5年後の未来市場にリサーチャーを派遣して、エスノグラフィ(行動観察調査)を仮想的に実行するアプリケーションです。AIコンサルタントの「リサーチャー、○年後の未来に行って調査して来てください」という指示を受けてAIリサーチャーが未来市場に「トリップ」します。将来の市場動向を先取りした施策立案、先に起こるリスクを先取りした危機管理対策などに最適です。

カテゴリー② 可視化系アプリコレクション

本来は目にすることができない消費者の脳内処理や感情変化、カスタマージャーニーなどの各種プロセスを仮想的に言語化するアプリコレクションです。

買い物脳スコープ

消費者行動論の理論に基づき、消費者が広告情報を受け取ってから購買に至るまでに脳内で行われた意思決定プロセスを仮想的に言語化するアプリケーションです。AIコンサルタントのヒアリングに基づいてターゲット像を設定すれば、リサーチャーが消費者の脳内に「トリップ」します。無意識下にある消費者インサイトの発見やプロモーション施策の企画立案に最適とされています。

カテゴリー③ 仮想リサーチ系アプリコレクション

仮想市場や仮想消費者に対する疑似調査をその場で実行するアプリコレクションです。

仮想Webアンケート

Webアンケートの調査設計書の作成から、調査の実施、調査レポートの作成、マーケティング企画書の作成までを、その場で仮想的に実行するアプリケーションです。AIコンサルタントの質問に従って調査したい内容を答えれば、数分の間に調査結果を出力します。デスクに座ったままでの企画検証や消費者ニーズ・市場動向の把握、実査に向けた調査設計の検証などに最適です。

カテゴリー④ 企画系アプリ

"3%だけ"進化させる新商品アイデア

「次の流行は、今の商品に3%だけ違いを出すことで生まれる」という流行神話に基づき、ユーザーに与えられた商品・サービスの改善アイデアを創出するアプリケーションです。AIコンサルタントのヒアリングに基づいて改良の目的や方向性を回答すれば、プランナーが自動で企画案を作成します。既存商品の良さを活かした新商品企画のアイデア創出に最適です。

未来リサーチ(TM)の事前登録フォーム(ウェイティングリスト)の受付開始について

未来リサーチ(TM)は、マーケティング担当者を対象にしたWebサービス化を想定し、2025年秋頃の一般提供を目指して開発が進められています。これに際して事前登録フォーム(ウェイティングリスト)が公開されました。登録した方には、優先的な利用案内や先行体験に関する特典が案内される予定です。

本件の背景

株式会社Laboro.AIでは「すべての産業の新たな姿をつくる。」「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」をミッションに掲げ、顧客企業の成長に直結する新製品・サービス創出やビジネスモデル変革等の新しいビジネス施策展開に資するAI開発テーマである「バリューアップ型AIテーマ」に注力しているとのことです。

同社が注力する産業分野として、製造業等における研究開発でのイノベーション創出を目指す「研究開発型産業」と並び、消費者・生活者に直接製品・サービス提供することを通して社会インフラを担う「社会基盤・生活者産業」を設定しています。

消費者と向き合う社会基盤・生活者産業においては、市場の成熟化・高度化に伴い、マーケティング担当者における「アイデアの枯渇」や「仮説検証の難しさ」が大きな課題となっています。今回の未来リサーチ(TM)は、その解決手段としての価値提供を目指すとともに、当該産業における同社のプレゼンス向上を目的に開発されたと発表されています。

今後の展望

今回開発された未来リサーチ(TM)は、Laboro.AIが掲げるバリューアップ型AIテーマへの注力をプロダクトという形態で具現化した取り組みとして位置づけられています。同社では今後も社会基盤・生活者産業を注力産業分野の一つとして、AI技術によるイノベーション創出に取り組んでいくとしています。

また、注目を集める生成AIやAIエージェント分野での知見獲得をさらに強化し、次なる展開へと繋げていく起点となる活動としても積極的に取り組むとのことです。

なお、本件が2025年9月期の同社連結業績に与える影響は軽微であるとされています。

株式会社Laboro.AI 会社概要

会社名:株式会社Laboro.AI(ラボロ エーアイ)
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座八丁目11-1
代表者:代表取締役CEO 椎橋徹夫
代表取締役COO兼CTO 藤原弘将
設立:2016年4月1日
事業内容:機械学習を活用したオーダーメイド型AI『カスタムAI』の開発
カスタムAI導入のためのコンサルティング

株式会社Laboro.AIは、オーダーメイドのAIソリューション『カスタムAI』の開発・提供を事業とし、アカデミア(学術分野)で研究される先端のAI・機械学習技術をビジネスへとつなぎ届け、すべての産業の新たな姿をつくることをミッションに掲げています。業界に隔たりなく様々な企業のコアビジネスの改革を支援しており、その専門性から支持を得る国内有数のAIスペシャリスト集団です。

出典元:株式会社Laboro.AI プレスリリース

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