
株式会社クロス・マーケティング(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:五十嵐 幹)が実施した「食に関する調査(2025年)」の結果が公開されました。この調査では、全国47都道府県に在住する20~69歳の男女3,000人を対象に、食に関わる実態や意識・行動などを包括的に聴取しています。今回は調理の時短商品の利用状況、食品購入時の行動パターン、食事や食材に関するサービスの利用実態、自宅での夕食内容、さらに健康や美容を意識して摂取している食品についての分析結果が明らかになりました。
この記事の目次
調査結果のポイント
調理の時短商品の利用状況
家庭で利用されている時短商品のトップ5は、「カット野菜」「冷凍総菜」「電子レンジで温められるレトルト食品」「湯煎で温めるレトルト食品」「粉末や液体タイプのスープ・味噌汁」となっています。特に「カット野菜」および電子レンジタイプ、湯煎タイプの「レトルト食品」については、50~60代の年齢層での利用率が高い傾向にあることが判明しています。

食品の購買行動とサービスの利用
食品購入の際の行動パターンについては、「1つの店舗でまとめて買う」という回答が56%と過半数を占める一方、「複数店舗で買いまわる」という回答も33%となっています。注目すべき点として、2022年頃から顕著になった食品の値上げを背景に、「複数店舗で買いまわる」割合が増加傾向にあることが示されています。これは消費者が価格比較や特売品を求めて複数の店舗を利用する傾向が強まっていることを示唆しています。

また、食事や食材に関連するサービスの利用状況としては、「料理・お弁当テイクアウト」が13%、「料理宅配」が11%という結果になっています。年代別の特徴として、「料理・お弁当テイクアウト」は50代の利用が目立つ一方、「料理宅配」は若年層での利用が顕著であることが分かっています。この結果は、各年代によって利用するサービスの種類に差があることを示しています。

自宅で食べる夕食内容
自宅での夕食内容に関しては、「手料理が多い」と回答した人が59%、「どちらかといえば手料理が多い」と回答した人が17%で、合わせて76%の方が主に手料理を食べていることが明らかになっています。この結果から、多くの家庭では依然として手作りの食事が夕食の中心となっていることがうかがえます。

健康や美容を意識して食べているもの
健康や美容のために意識的に摂取している食品については、「ヨーグルト」「発酵食品」「豆腐」「フルーツ」「ナッツ」が上位を占めています。これらの食品は、年代が上がるにつれて摂取率が高まる傾向にあり、年齢とともに健康や美容への意識が高まっていることがデータから読み取れます。

レポート項目一覧
本調査のレポートには以下の項目が含まれています。
□ 属性設問(性別/年齢/未既婚/家族人数/同居家族/居住地/職業/食領域ポテンシャル・ニーズ・クラスター)
□ 食シーン別頻度(朝食/昼食/夕食/間食/夜食)
□ 主食(朝食/昼食/夕食)
□ 主食で食べる米類の利用方法
□ 飲んでいるもの(朝食/昼食/夕食/間食)
□ 健康や美容を意識して食べているもの
□ 自宅で食べる食事内容:手料理と出来合いでの食事(朝食/昼食/夕食)
□ 食品・食材の購入場所
□ 食品を買う時の行動
□ 食事や食材に関するサービスの利用状況
□ 調理時短食品の利用
□ 時短ができる便利な食品(自由回答抜粋)
□ 出来合いの食品を買う理由/選ぶ際の重視点
□ パッケージに記載している内容で確認していること
調査概要
調査手法 :インターネットリサーチ
調査地域 :全国47都道府県
調査対象 :20~69歳の男女
調査期間 :2025年調査:4月16日(水)~17日(木)
:2024年調査:4月23日(火)~24日(水)
:2022年調査:4月1日(金)~3日(日)
有効回答数:本調査3,000サンプル
今回の調査結果から、日本人の食生活の実態が浮き彫りになっています。時短商品の利用が広がる一方で、夕食においては依然として手料理が中心となっていることや、食品の値上げを背景に購買行動に変化が生じていることなど、現代の食生活の多様な側面が明らかになっています。
消費者の食に関する意識や行動は、社会経済状況や価値観の変化と共に常に変化していますが、今回の調査結果は、企業の商品開発やマーケティング戦略、さらには消費者自身の食生活の見直しにも役立つ貴重なデータとなっています。
出典元:株式会社クロス・マーケティング プレスリリース