【調査結果】インフルエンサーマーケティングの6割以上が投稿コンテンツ二次利用、効果測定の難しさが最大の課題 - PLAN-B調べ

SNSマーケティング、SEO等のデジタルマーケティング支援を行う株式会社PLAN-B(東京都品川区、代表取締役:鳥居本 真徳)は、インフルエンサーマーケティングを実施する担当者を対象に「インフルエンサーマーケティングの実施状況に関する調査」を実施したことを発表しました。

調査背景

近年、SNSは企業のマーケティングやPR戦略において重要なプラットフォームとなっており、インフルエンサーを活用したPR手法によって多くの成功事例が生まれています。

しかしながら、安定的に成果を出し続けることは容易ではなく、投稿が流れやすいSNSプラットフォームでは施策が一過性になりがちで、単発の露出だけでは企業のメッセージが十分に浸透しないケースも少なくありません。

このような状況を踏まえ、今回の調査では株式会社PLAN-Bがインフルエンサーマーケティングにおいて企業が抱える課題や実施内容、その効果についてリサーチを行いました。特に近年注目されている「二次利用」(インフルエンサーが投稿したコンテンツを自社の広告やPRで再利用する手法)も含め、どのようなマーケティング手法で成果を上げているのか、その傾向を明らかにしています。

調査サマリー

・インフルエンサーマーケティングの課題は、上位から順に「効果測定が難しい」(40.0%)「成果が予測しづらい」(39.4%)「発信される情報のコントロールが難しい」(31.3%)

「成果に結びつきやすいと感じる」という回答が最も多かった(44.4%)のは、インフルエンサー選定時に「投稿から読み取れる数値(imp、いいね!数、保存数、シェア数、コメント数など)」を重視した層

・インフルエンサーマーケティング実施者の6割以上がインフルエンサーの投稿コンテンツの二次利用を実施「商品・サービスの新たな訴求軸や活用法の発掘」(52.0%)「コンバージョン率の向上」(33.7%)「売上の向上」(30.6%)などの効果を実感

調査概要

インフルエンサーマーケティングの実施状況に関する調査

調査期間:2025年2月21日~同年3月13日

調査対象:インフルエンサーマーケティングに携わったことがある担当者

有効回答数:160名

調査方法:「Freeasy」によるインターネット調査、PLAN-Bメルマガ会員様調査

調査結果

定量的な効果測定や成果予測に課題

まず最初に、「インフルエンサーマーケティングにおいて課題に感じることは何ですか?(複数回答可)」という質問に対して、「効果測定が難しい」(40.0%)「成果が予測しづらい」(39.4%)がほぼ同率で上位を占める結果となりました。この結果からマーケティング活動の定量的な予測や評価の難しさが主要な課題として浮き彫りになったことがわかります。

その他にも、「発信される情報のコントロールが難しい」(31.3%)「自社に適したインフルエンサーを探すのが難しい」(30.0%)といったブランドイメージの管理に関わる課題も多く挙げられています。

インフルエンサー起用時に重視したいポイントは「投稿内の数値データ」

次に、「インフルエンサー起用の際、最も重視したい、または最も知りたいと感じるポイントは何ですか?」という質問では、上位から「投稿から読み取れる数値(imp、いいね!数、保存数、シェア数、コメント数など)」(32.5%)「過去のPR投稿の実績(CV数・リーチ数・エンゲージメント率など)」(20.1%)という結果となりました。

保存数、impなど投稿の数値確認で4割超が成果実感

さらに上記の質問と合わせて「そのポイントを重視される理由について、もっとも近いと感じるものを選んでください。」と尋ねたところ、「成果に結びつきやすいと感じるから」と回答した割合が最も高かったのは、インフルエンサー選定時に「投稿から読み取れる数値(imp、いいね!数、保存数、シェア数、コメント数など)」を重視した層で44.4%という結果になりました。

6割以上がコンテンツ二次利用の実施経験あり

「インフルエンサーが作成したクリエイティブの二次利用(WEBサイト掲載や広告クリエイティブとしての活用など)は行ったことがありますか?」という質問では、「行ったことがある」が61.3%という結果となりました。これにより、インフルエンサーマーケティングを実施している担当者の6割以上が自社の広告・PRにインフルエンサーのコンテンツを二次利用した経験があることが明らかになりました。

二次利用は「販促物」「広告」「WEBサイト」への活用が中心

「二次利用として行ったことがある施策を教えてください。」という質問に対しては、上位から「チラシ・POP・資料等販促物への掲載 」(44.9%)「広告クリエイティブとして活用 」(42.9%)「WEBサイトへの掲載 」(42.9%)という結果になりました。

また、「二次利用を行ったことがある」と回答した人のうち約4割が複数の施策を回答しており、コンテンツを様々な場所で転用しているケースも多いことが判明しています。

訴求軸発見、CV・売上向上など約97%が二次利用の効果を実感

「二次利用によってどんな効果がみられましたか?(複数回答可)」という質問では、「商品・サービスの新たな訴求軸や活用法の発掘」が52.0%と最も多く、次いで「コンバージョン率の向上」が33.7%「売上の向上」が30.6%という結果になりました。一方、「効果は実感できていない」は3.1%にとどまっています。

これらの結果から、「二次利用を行ったことがある」と回答した人のうち96.9%が何らかの効果を実感していることが明らかになりました。新たにクリエイティブを制作する手間をかけずにこのような効果が得られたという点からも、二次利用はさまざまな手法を試してみる価値のある施策であると言えるでしょう。

まとめ

今回の調査から、「成果に結びつきやすいと感じる」(44.4%)という回答が最も多かったのは、インフルエンサー選定時に「投稿から読み取れる数値(imp、いいね!数、保存数、シェア数、コメント数など)」を重視したケースであることが明らかになりました。

しかし、定量的な指標を重視しながらも、効果測定や成果予測の難しさは依然として大きな課題であることも示されています。

また、6割以上の担当者がインフルエンサーのコンテンツを販促物や広告クリエイティブに二次利用しており、その効果として「商品・サービスの新たな訴求軸の発見」や「コンバージョン率の向上」、「売上の向上」などが報告されています。これらの結果から、コンテンツの二次利用は新たな顧客創出や販促活動強化のために価値のある施策であると考えられます。

インフルエンサーマーケティングで成果を向上させるためには、ツールによるデータ可視化などデータドリブンな計測・分析の仕組みを構築することが重要といえるでしょう。また、すぐに実践できる方法として、フォロワー数よりも保存数など投稿内のデータを注視すること、インフルエンサーの投稿を積極的に二次利用することが効果的である可能性があります。

監修者

株式会社PLAN-B

執行役員 Cast Me!事業部長

森山 佳亮

2013年PLAN-Bに入社。WEBデザイナー&ディレクターからキャリアをスタートし、その後プランナーとしてCMやリアルイベントなどマーケティングの企画立案に従事。クライアント支援のマーケティングを経て、オウンドメディアの立ち上げやアプリの開発を経験し、現在はインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「Cast Me!」の部長として事業を統括。

出典元:株式会社PLAN-B

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