株式会社atarayo、AIを活用した消費者調査システムで調査時間を30秒に短縮 - マーケティング戦略立案の精度向上を実現

2025年4月24日 2025年4月24日

コマースピック編集部　プレス配信チーム

AIとデータを活用したマーケティング支援サービスを展開する株式会社atarayo（本社：東京都港区、代表取締役社長：加藤丈峰）は、組織全体でAIの力を最大限に活かす「AIネイティブな企業」を目指し、社内業務プロセスにおいても積極的なAI活用を推進しています。その一環として、マーケターの必須業務である「消費者調査」をAIで高度化し、1回わずか30秒という短時間で調査を完了させることに成功。調査範囲と試行回数の大幅な増加を実現しました。

マーケティング戦略の策定には消費者ニーズや市場動向の正確な把握が不可欠ですが、従来の消費者調査では膨大な情報収集と分析に1ヶ月以上の工数と多額の費用が必要でした。また、調査の客観性の担保やマーケターの経験・知識への依存といった課題も存在していました。

この記事の目次

1 AIによる消費者調査の主な効果
2 AIによる消費者調査の具体的プロセス
3 従来の消費者調査における主な課題
4 今後の展望と取り組み

AIによる消費者調査の主な効果

マーケティング戦略立案の精度向上
AIが膨大な情報を分析することで、高精度な消費者インサイトを導出。これにより効果的なマーケティング戦略の立案が可能になりました。
調査範囲と調査試行回数の大幅増加
約30秒という短時間で必要な情報を出力できるため、調査範囲と調査試行回数を従来と比較して大幅に増加させることが可能になりました。
情報集約と迅速な共有体制の確立
調査結果はNotionアプリのページに自動的に集約され、リアルタイムでの情報共有と迅速な意思決定が実現できるようになりました。

AIによる消費者調査の具体的プロセス

株式会社atarayoが開発したAIを活用した消費者調査は、以下の3つのステップで実施されます。

1. 調査対象サービスカテゴリの特定

調査したいサービスの名前やURLを入力し、そのサービスが属する複数のカテゴリを洗い出します。製品カテゴリや利用シーンなど様々な角度からカテゴリが出力されるため、「サービスにどのような文脈が存在するのか」を多角的に確認することができます。サービスカテゴリを正確に特定し、調査の方向性を適切に設定することで、より精度の高い調査結果を得ることが可能です。

2. 競合サービス抽出と顧客像の分析

AIを活用して競合サービス各社の情報と顧客像を出力します。AIならではの客観的かつ多角的な視点から、サービスの特徴と顧客像を詳細に捉えることができます。さらに、これらの顧客像を統合して、サービスカテゴリにおける主要な顧客像を抽出します。AIによる詳細な顧客像の生成により、より具体的で深い消費者インサイトを得ることが可能になりました。

3. サービスカテゴリのPoints of Xを出力

Points of Xとは、以下の3つの要素を指します。

サービスが選ばれるために満たすべき最低条件(Points of Parity)
サービスカテゴリにおける差別化要素(Points of Difference)
サービスカテゴリにおいて消費者に選ばれなくなる理由(Points of Failure)

これらの要素を特定することで、想定される顧客の視点からサービスの強みと弱みを体系的に理解し、より効果的なマーケティング戦略の立案につなげることができます。

従来の消費者調査における主な課題

マーケティング戦略を効果的に策定するためには、消費者のニーズや市場動向を正確に把握することが不可欠です。しかし、従来の消費者調査方法では様々な課題が存在していました。

膨大な情報収集と分析に伴う多大な時間と費用の負担
これまでの消費者調査では、情報の収集から分析までに1ヶ月以上の工数と相応の調査費用が必要となり、マーケティング部門にとって大きな負担となっていました。
調査内容の客観性確保の難しさ
調査の設計や結果の解釈において、バイアスが生じやすく、完全な客観性を担保することが困難でした。
マーケターの経験や知識への過度な依存
「どのような視点で競合サービスを洗い出すべきか」「想定される消費者はどのような人物像か」といった判断は、担当マーケターの経験や知識に大きく依存するため、結果にばらつきが生じる可能性がありました。

これらの課題を解決するため、株式会社atarayoはAI技術を積極的に導入し、消費者調査プロセスを革新的に再構築しました。AIを活用することで、調査の速度と精度を大幅に向上させることに成功しています。