▮トピックス
● 最近の調査によると、食品スーパーでの買い物に関して「計画的に行う」と答えた人は44.6%、「その場で決める」が35.5%、そして「どちらの場合もある」は19.9%という結果が得られています。このデータは、一般的な相場と比べた際に「計画購買」の割合が上昇していることを示唆しています。
● 「計画的に買い物をする」ときの行動の中で最も多いのは「冷蔵庫の中身を確認」で、これが79.7%を占めています。次いで「特売情報の確認」が38.5%と続いており、これらの結果からは、消費者がロスを抑えつつ賢く節約しようとする意識が浮き彫りになっています。
● 来店前に情報を得る主な手段は食品スーパーのチラシであるものの、店舗アプリや店頭告知、口コミ、メルマガからも情報を収集している消費者の割合が意外にも高いことがわかりました。
● 複数の食品スーパーを利用する消費者が75.5%という結果が出ており、店舗が自身の店舗を消費者のメインにどう位置づけるかが、来店頻度を高めるためには不可欠であることが示されています。
● 消費者が店舗を選ぶ際に重視するのは、価格、品質、品揃え、立地といった基本的な要素に加え、ポイント施策やクーポン施策などの販促活動、店舗の雰囲気や清潔さといった視覚的な要素が重要視される傾向も見ることができました。
調査の背景・目的
消費に関するデータが重視される昨今、株式会社アルファでは「食品スーパーにおけるお買い物に関するアンケート調査」を行いました。これは販促施策や店舗演出への理解を深めることを目的とし、可視化が難しい施策に焦点を当て、消費者の行動に対する影響を評価することで、その結果が売上にどのように作用するのかを明らかにすることを目指しています。

計画購買の割合は一般的に2〜3割程度ですが、この調査では「計画的に行う」および「どちらの場合もある」を合わせるとその割合が高まることが確認されました。店舗が消費者の来店前に施策を行うことが、計画購買に影響を与える可能性があると言えるでしょう。
一方で、「その場で決める」と「どちらの場合もある」の合計で55.4%に達しているため、非計画購買層へのアプローチは売上アップにとって極めて重要な課題です。

調査の結果、79.7%の消費者が「冷蔵庫の中身を確認する」と回答しており、無駄な食材を減らそうとする意識が非常に高いことがわかります。「特売情報の確認」や「予算を決める」といった行動への関心も高く、「家族に聞く」という行動も多く、家族を喜ばせたいための計画購買意識が見て取れます。

情報収集の主な経路は食品スーパーのチラシですが、店舗アプリや店頭告知、口コミ、メルマガからも様々な情報を得ていることが確認されました。したがって、店頭告知やメルマガ、口コミにもしっかりと取り組むことが、消費者の来店動機にプラスの影響を与えることが期待されます。

調査によると、75.5%の消費者が複数の食品スーパーを活用していることが明らかになりました。消費者の心にメイン店舗として位置づけられることが、来店頻度を高める鍵となるでしょう。

複数店舗を利用する理由には、価格、品揃え、商品、品質、立地といった基本要素が影響している一方で、特売情報やポイント制度、クーポン制度、店舗の雰囲気、清潔さ、接客といった視覚化が困難な要素も考慮されていることが確認されました。
▮調査結果からの考察
商品の価格、品質、品揃えといった基本的な要素は重要ですが、消費者からの指名を獲得するためには「販促施策」や「店舗演出」といった可視化が難しい要素についても地道に実行し、来店理由や購入理由を増やすことが極めて重要だと考えられます。
調査概要
調査内容 |
食品スーパーの買い物に関するアンケート |
調査期間 |
2025年2月 |
調査対象 |
15~82歳の女性 |
有効回答数 |
664名 |
調査方法 |
ジャストシステム提供「Fastask」によるインターネットリサーチ |
出典元: 株式会社アルファ