株式会社電通が実施した第7回「生活者のキャッシュレス意識調査」の結果が発表されました。この調査は、全国20歳から69歳までの男女1000人を対象に、2024年12月1日から12月3日の期間にわたり行われました。

この調査は2018年から毎年行われており、生活者の決済手段の変化を把握することを目的としています。以下に、調査で得られた重要な発見について詳述します。

主なファインディングス

92.9%がキャッシュレス決済を利用しており、昨年から横ばい状態が続いています。現金よりもキャッシュレス決済を好む「キャッシュレス決済派」は、前年から2.2ポイント増加し、全体の80.2%に達しました。

最も利用頻度が高い決済手段は「モバイルQR決済」で、利用率は34.8%です。キャッシュレス決済利用者の中で、過去1年間に「モバイル決済」の利用回数が増えた人は61.1%に上りました。

キャッシュレス決済派では、キャッシュレス決済の利用頻度が高いほど、「モバイル決済」の使用頻度も高くなる傾向が見られました。

④キャッシュレス決済利用者の中で、「タッチ決済」利用者は89.2%を占め、過去1年間でタッチ決済の機会が増えた人は50.1%に達しました。

※本調査の構成比(%)は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

各ファインディングスの詳細

92.9%のキャッシュレス決済利用者が前年と同様の割合を維持しています。この中で、現金より頻繁にキャッシュレス決済を利用する「キャッシュレス決済派」は80.2%であり、前年の78.0%から2.2ポイントの増加が見られました。

【図表1】

Q. 最近、キャッシュレス決済の手段やサービスが増加していますが、日常生活においてのキャッシュレス決済の利用頻度はどのくらいですか。

最も利用頻度が高い決済手段は「モバイルQR決済」であることが明らかになりました。利用率は34.8%で、次いで「クレジットカード」、「現金」と続きます。キャッシュレス決済利用者のうち、過去1年間で「モバイル決済」の利用回数が増えた人は61.1%に達しました。

【図表2】

Q. 日常生活において、利用頻度が高い支払い手段は何ですか。高いものから3つ選んでください。

※旅行や特別なイベントは除外します。

【図表3】

Q. 2024年以降、日常生活におけるモバイル決済の回数は増加していますか。

キャッシュレス決済利用者の中で、現金よりキャッシュレス決済を好む人々、つまり「キャッシュレス決済派」について、キャッシュレス決済の利用頻度が高くなるにつれ、「モバイル決済」の使用頻度も高くなるという明確な傾向が報告されています。

【図表4】

タッチ決済利用者が89.2%と高い割合を占めており、過去1年間で利用機会が増えたという報告もあり、全体の50.1%を超えています。

【図表5】

Q. 近年、タッチ決済が広がってきていますが、カードとスマートフォンのどちらを多く使用していますか。

【図表6】

Q. 2024年以降、タッチ決済の利用は増えましたか。

調査担当者の解説によれば、2022年に発表された第2回キャッシュレス意識調査以降、キャッシュレス決済の利用者は90%以上に達しており、特に現金よりもキャッシュレスを多く利用している層が増加していることが浮き彫りとなっています。今後はキャッシュレスを使用する機会が増えている層をさらに広げていくことが、キャッシュレスの推進にとって重要な課題となるでしょう。

これにより、消費者の利用環境が整備されていることが示唆され、特にスマートフォンの普及が背景にあると考えられます。また、最近のトレンドとしてタッチ決済の普及もあり、交通機関や飲食店、商業施設での利便性を向上させ、訪日外国人客にとっても普段利用するクレジットカードを旅行時にそのまま利用できる点が魅力となっています。今後は、消費者がそれぞれの嗜好に応じた決済手段を選択する時代が訪れるといえるでしょう。

出典元:株式会社電通 プレスリリース

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