
ニュースの概要
2021年3月5日に、消費者庁はインターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示について改善要請を行いました。各商品区分における実際に表示されていた健康保持増進効果等を謳う文言を公表しています。
改善要請の背景
2020年10月から12月までの間に、消費者庁はインターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示の監視を実施。その結果、インターネットで健康食品等を販売している150事業者による152商品の表示について、健康増進法に違反している可能性がある文言等があることが分かりました。
上記の事業者に対し、表示の改善を要請するとともに、該当事業者がECモールに出店している場合には、ECモール運営事業者に対しても、表示の適正化について協力を要請したとのことです。
商品区分 | 表示されていた健康保持増進効果等 |
生鮮食品 | ●免疫力アップ、ダイエット、美肌に効果を有すること等を標ぼうする表示 |
加工食品 | ●がん予防、生活習慣病、血液サラサラ、風邪・インフルエンザ予防、抗菌・殺菌作用、免疫力アップ、血行改善、冷え性、美肌、PMS(月経前症候群)、アレルギー、腸内環境改善、アンチエイジングに効果を有すること等を標ぼうする表示 |
飲料等 | ●がん予防、生活習慣病予防、血液サラサラ、風邪・インフルエンザ予防、殺菌・抗菌・抗ウイルス作用、感染症予防、免疫力アップ、冷え性、ダイエット、美白・美肌、便秘、整腸、むくみ改善に効果を有すること等を標ぼうする表示 |
健康食品 | ●がん予防、生活習慣病、血液サラサラ、風邪・インフルエンザ・感染症予防、殺菌・抗菌・抗ウイルス作用、免疫力向上、冷え性改善、肌荒れ改善、ダイエット、腸内環境改善、便秘・便通改善、花粉症改善、デトックス、アレルギーに効果を有すること等を標ぼうする表示 ●女性ホルモンの活性化に働きかけ、美肌、アンチエイジングに効果を有すること等を標ぼうする表示 |
事業者の対応方法
どのような表現が適切か、過去に改善要請があったケースは消費者庁のホームページから確認できます。自社の商品説明が適切に表現できているか不安な場合は費用を掛けてでも弁護士に相談をするのが良いでしょう。後から指摘を受けてしまっては企業価値・ブランド価値が著しく下がってしまいます。ルールの範囲で最大限商品の魅力を伝えられるよう日頃から事例を基に学んでいくことは必要になるでしょう。