
事業再構築補助金の公募(https://jigyou-saikouchiku.jp/)が開始しました。新型コロナウイルスの影響を受け、これからネット通販やEC事業を始めようと思っている事業者は活用するといいでしょう。通常枠の他に、卒業枠、グローバルV字回復枠、緊急事態宣言特別枠などがありますが、ここでは通常枠についてまとめました。申請にあたって、今から準備できることも記載したので参考にしていただければです。
この記事の目次
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金とは、新型コロナウイルスにより経済社会が大きく変化したため、それに対応するために中小企業等が事業再構築・業態転換を行うのに必要となる費用を補助するものです。
活用例
・小売業(紳士服販売業)
店舗での営業を縮小し、紳士服のネット販売事業やレンタル事業に、業態を転換。
・製造業(伝統工芸品製造)
百貨店など実店舗の販売から、ECサイト(オンライン上)での販売を開始。
・飲食業(居酒屋)
店舗での営業を廃止し、オンライン専用の弁当の宅配事業を新たに開始。
対象企業
中小企業、中堅企業、個人事業主、企業組合等が対象になります。
中小企業の範囲
中小企業の範囲は、中小企業基本法と同様です。
・製造業、その他:資本金3億円以下、または従業員数が300人以下
・卸売業:資本金1億円以下、または従業員数が100人以下
・小売業:資本金5千万円以下、または従業員数が50人以下
・サービス業:資本金5千万円以下、または従業員数が100人以下
中堅企業の範囲
資本金10億円未満の会社
※資本金の額又は出資の総額が定められていない場合は、従業員数(常勤)が2,000人以
下。詳細な情報は下記URLの「2.補助対象者」を参照ください。
https://jigyou-saikouchiku.jp/pdf/koubo001.pdf
申請にあたっての条件
下記3つの条件を満たす必要があります。
コロナの影響で売上が減っている
コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること。3か月は連続している必要はありません。
事業再構築に取り組む
事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行うこと
認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する
認定経営革新等支援機関とは、経済産業大臣が認定した機関のことです。補助金額が3,000万円を超える場合は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定。金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみでも問題ありません。
●事業計画に含めるべき項目例
1.現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
2.事業再構築の具体的内容
3.事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
4.実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画
など
予算額・補助額・補助率
予算額として、令和2年度第3次補正予算で、1兆1485億円が計上されています。補助金の公募は、1回ではなく、令和3年度に複数回実施予定だとのこと。1回目は、1か月程度の公募期間を想定しているそうです。
・中小企業
通常枠:補助額100万円~6,000万円、補助率2/3
・中堅企業
通常枠:補助額100万円~8,000万円、補助率2/3
補助対象経費
事業再構築補助金は、基本的に設備投資を支援するものとなっています。設備費のほか、建物の建設費、 建物改修費、撤去費、システム購入費が補助対象になります。新しい事業の開始に必要となる研修費、広告宣伝費・販売促進費も補助対象です。
●補助対象経費の例
【主要経費】
・建物費、建物撤去費、設備費、システム購入費
【関連経費】※ 金額に上限が設けられる予定
・外注費、技術導入費
・研修費、広告宣伝費・販売促進費
・リース費、クラウドサービス費、専門家経費
●補助対象外の経費の例
・補助対象企業の従業員の人件費、従業員の旅費
・不動産、株式、公道を走る車両、汎用品の購入費
・販売する商品の原材料費、消耗品費、光熱水費、通信費
今から準備できること
電子申請の準備
申請は電子申請システムでの受付を予定しているそうです。そのため、GビズIDプライムアカウントが必要になります。アカウントの発行には、2~3週間要する場合がありますので、事前に取得することをオススメします。
GビズIDの申請に関しては、こちらの記事をご覧いただければです。
事業計画の策定準備
事業計画の策定には時間がかかるため、自社の強み弱み分析、新しい事業の市場分析、優位性の確保に向けた課題設定及び解決方法、実施体制、資金計画などを検討するといいでしょう。
認定経営革新等支援機関との相談
認定経営革新等支援機関に事前に相談することができます。認定経営革新等支援機関は、中小企業庁ホームページで確認して下さい。
最後に
事業再構築補助金の申請支援をしてくれる企業もいます。もし必要であればコマースピックがご紹介いたしますので、ご連絡いただければです。
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