AI大学「SHIFT AI」を運営する株式会社SHIFT AI（東京都渋谷区、代表取締役 木内翔大）が、AIトレンド通信12月号を発表しました。同社は「日本をAI先進国に」をビジョンとして掲げており、AIのビジネス活用を学べる利用者数No.1（※1）のAI教育プラットフォームを展開しています。今回の発表では、2025年における生成AI業界の振り返りと、2026年に向けた技術およびビジネス動向に関する分析が明らかにされています。
この記事の目次
2025年は「AIが現場で実働を始めた」転換の年
2025年は、生成AIが単なるチャットボットの枠を超えた重要な1年となりました。同社は「AIが自ら思考し、実際の業務現場で実働を開始した年」と総括しています。年明けには中国企業による大規模な価格破壊が発生し、OpenAI独占時代が終焉を迎えました。同時に、Gemini 3やNano Banana ProのリリースによってGoogleが大きく躍進し、DeepSeekのような無料で利用できるオープンウェイトモデルが急速に成長を遂げています。
2025年における3つの大きな変革
即答型から熟考型への進化
DeepSeek-R1、Claude 3.7、OpenAI o1シリーズといったモデルの登場により、AIは回答する前に「内部で検証や確認を実施する」ことが実現可能になりました。この進化により、従来AIが不得意とされていた数学的問題、科学的課題、高度なプログラミング領域において、実用レベルが大幅に向上しています。
対話型からPC操作代行型への移行
Anthropicの「Computer Use」やOpenAIの「Atlas（Operator）」の導入により、AIは対話画面の中に留まらなくなりました。人間と同様にブラウザを操作し、複数工程を必要とする業務を代行する「エージェント」としての機能を獲得しています。
物理的・国家レベルのインフラ産業化
AI開発はソフトウェアの枠を越えて、巨大なハードウェアおよび電力産業へと変貌を遂げています。最大5,000億ドル規模となる「Stargateプロジェクト」や、Microsoftによる原子力発電所の再稼働支援などの事例は、AIが「電力と物理スペースを必要とする実体産業」へと変化したことを象徴しています。
2026年の展望：AIは数日単位での自律作業が可能に
2026年には、AIの性能向上の手法が、これまでの「事前学習」から「強化学習（事後学習）」へと移行し、さらなる指数関数的な発展が見込まれています。
自律作業時間の劇的な延長（数日間のタスク完遂が実現）
現時点では、AIがソフトウェアエンジニアリング分野において自律的に実行できるタスク時間は約2.5時間程度です。しかし、METR等の評価指標によると、この「自律作業時間」は約4～7ヶ月ごとに倍増する傾向が確認されています。2026年末には、AIが数日間（約20時間以上）継続して自律的に作業を遂行できるようになると予測されています。これは、優秀な人材が数日間かけて実施する「設計、バグの修正、資料の作成」といった一連の複雑な工程を、AIが単独で完了できることを示しています。
GUI操作の標準化とホワイトカラー業務の変革
人間と同じように画面から情報を取得し、マウスおよびキーボードで操作を実行する能力が、2026年には人間と同等以上のレベルに達する見通しです。複雑な図表を含むプレゼンテーション資料の作成や、Web会議の内容をリアルタイムで認識して要約し、次に取るべきアクションを自動的にタスク化するような、高度な事務業務が実用段階に入ります。
AIによる小規模な科学的発見と研究開発の加速化
特定領域に特化したAIではなく、汎用的なモデルが自律的に研究調査を実施し、材料科学や医学などの領域で具体的な「科学的発見」を創出し始めます。AIが博士号保有者の数年分に匹敵する成果を短期間で生み出す事例が増加し、企業の競争優位性は「AI研究アシスタントをいかに活用するか」にかかってくるとされています。
AIの試用期間は終了、能動的に業務を完遂する自律実装の時代へ
2025年は、生成AIの「試用期間」が完了した年と位置づけられています。これから迎える2026年は、AIを単なるツールとして利用する段階から、AIが主体的に業務を完遂する「自律実装」の時代へと移行し、電気や水道のように「存在することが当然の知的インフラ」となります。
今後のビジネス環境においては、AIに適切なプロンプトを入力するだけでは十分ではありません。求められるのは、複数のAIをそれぞれの得意領域で適切に配置し、一連のワークフローを完遂させる「オーケストレーター（指揮者）」としての能力です。
SHIFT AIは「日本をAI先進国に」というビジョンのもと、この歴史的な転換期において、AIという強力なツールを使いこなし、新たな価値を創造できる人材を育成し続けていくとしています。
会社概要
株式会社SHIFT AIは、「日本をAI先進国に」というミッションのもと、生成AIをはじめとするAI技術のビジネス活用を学習できる、利用者数No.1の生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営しています。会員数は2万5000人を超えており、法人向けのリスキリング支援サービス「SHIFT AI for Biz」や、教育機関向けの「SHIFT AI for School」など、幅広い領域でAI人材の育成を推進しています。さらに、独自メディア「SHIFT AI Times」の運営をはじめ、情報発信、研修、イベントを通じて、個人と組織の成長を支援し、日本全体のAI活用を加速させています。
社名：株式会社SHIFT AI
所在地：東京都渋谷区渋谷２丁目24-12 渋谷スクランブルスクエア
代表者：代表取締役 木内 翔大
設立年月：2022年3月18日
資本金：8,300万円（資本準備金含む）
事業内容：コンサルティング / コミュニティ運営 / Youtubeチャンネル運営 / スクール運営
※利用者数No.1
GMOリサーチ&AI株式会社調べ
調査項目/調査時点（2025年2月）における累計登録者数
調査対象/企業が運営するAI活用事例や実践ノウハウなど、ビジネス目的でのAI活用に関する講義を提供するコミュニティサービスを対象とし、講義を行わないネットコミュニティや個人運営のコミュニティ、ビジネス目的以外のコミュニティサービスは対象外とします
代表取締役 木内 翔大について
木内 翔大（きうち しょうた）
株式会社SHIFT AI 代表取締役 / 一般社団法人生成AI活用普及協会 協議員 / GMO AI＆Web3株式会社 AI活用顧問 / GMO AI＆ロボティクス商事 AI活用アドバイザー
Xフォロワー数 14.2万人（2025年12月現在）
「日本をAI先進国に」をテーマに生成AIについて情報発信を行っています。
出典元：株式会社SHIFT AI プレスリリース
