True Dataが発表:2025年8月の売上データ分析、「米」の売上個数が減少、嗜好飲料とタンパク質食品が伸長

ビッグデータプラットフォームを運営する株式会社True Data(トゥルーデータ、本社:東京都港区、代表取締役社長:米倉 裕之、東証グロース上場、証券コード:4416)が、ドラッグストアと食品スーパーマーケットにおける2025年8月の売り上げ伸長カテゴリを発表しました。

同社の統計データによると、前月7月に対前年金額伸び率ランキングTOP20で1位だった「米」が、8月には売上個数の大幅減少により売上金額前年比がマイナスとなり、ランキングから姿を消す結果となったことがわかりました。「米」の売上個数は食品スーパーマーケットでも前年同月比で減少しているとのことです。

令和のコメ騒動以降、「米」の消費動向は品薄状態や価格高騰、さらには備蓄米の放出といった様々な影響を受けてきました。新米が市場に出回る9月以降のデータでは、どのような変化が見られるのか、引き続き注目される状況です。

対前年金額伸び率ランキングTOP20の分析結果

米の売上個数が大きく減少

食品スーパーマーケットにおいては、「米」の平均単価が前年と比較して高くなっていることから売上金額は前年同月比43.9%増加したそうです。しかし、売上個数については同7.2%減少しているとのことです。一方、ドラッグストアでは前年に売上個数を大きく伸ばしていた反動もあり、売上個数が同37.0%減少、売上金額も同10.4%減少する結果となったことが報告されています。

以下は米の売上個数の月次推移を示したデータです。

米の売上個数の月次推移グラフ単位:来店者数100万人あたりの売上個数/ データ抽出期間:2023年09月01日~2025年08月31日 カテゴリ:米 / データ出典:ドルフィンアイ

嗜好飲料の売り上げが伸長傾向に

主要メーカーが10月以降の値上げを発表した「インスタントコーヒー」と「紅茶」の売り上げが増加していることも明らかになっています。食品スーパーマーケットでは「インスタントコーヒー」の売上金額が前年同月比21.5%増加、「紅茶」についても同10.3%増加しています。これらの数値からは、値上げ前の駆け込み需要が発生している可能性が考えられます。

タンパク質が豊富な「豆乳」「納豆」が売上好調

健康志向の高まりを反映するように、タンパク質が豊富な「豆乳」と「納豆」の売り上げも伸長しているとのことです。食品スーパーマーケットでは「豆乳」の売上金額が前年同月比4.1%増加、「納豆」が同7.3%増加となりました。また、ドラッグストアにおいても「豆乳」が同11.0%増加、「納豆」が同7.6%増加と好調な売れ行きを示しています。

これらのデータから、消費者の健康意識の高まりが購買行動に影響していることがうかがえます。特にタンパク質を多く含む食品への関心が高まっており、植物性タンパク質を摂取できる商品の需要が増加傾向にあることが示唆されています。

2025年8月の集計データについての詳細

今回の調査結果について、True Dataは以下のような集計方法を採用しているとのことです。

  • 生鮮・惣菜カテゴリ及び、カテゴリ名の冒頭に「その他」を含むものを除外し、1店舗あたり200個以上売れているカテゴリを集計
  • 数値は小数点以下第二位を四捨五入
  • データ集計期間は2025年8月1日~8月31日
  • データ抽出日は2025年9月9日(プレスリリースに掲載されている数値はデータ抽出日時点のもの)

分析に使用されたデータは、全国のドラッグストアおよび食品スーパーマーケットのPOSデータをもとに統計化した購買データです。なお、これらのデータには店舗や個人を特定する情報は含まれていないとされています。

消費動向からみる市場の変化

今回のデータ分析からは、いくつかの市場変化が読み取れます。米の消費動向については、価格高騰の影響を受けて消費者の購買行動に変化が生じていることがわかります。平均単価の上昇にもかかわらず購入個数が減少していることから、消費者は価格に敏感に反応していることが示唆されています。

一方、嗜好飲料については、値上げ前の駆け込み需要とみられる売上増加が見られます。これは消費者が価格変動に対して先回りした行動をとっていることを示しており、値上げ情報が購買行動に大きく影響していることがわかります。

また、健康志向の高まりを反映して、豆乳や納豆といったタンパク質が豊富な食品の売り上げが増加していることも特筆すべき点です。これらの商品は、食品スーパーマーケットだけでなくドラッグストアでも売り上げを伸ばしており、消費者の健康意識が購買チャネルを超えて広がっていることが示されています。

株式会社True Dataについて

株式会社True Dataは、ドラッグストアや食品スーパーマーケットにおける年間レシート規模5.5兆円、年間アクティブ数6,000万人規模のPOS、ID-POSデータを軸としたビッグデータプラットフォームを運営しています。

同社は小売業、消費財メーカー、その他幅広い業種の企業に対して、顧客理解から商品戦略、販促施策、広告最適化、生産・在庫管理など、DX時代に有効なデータ活用ソリューションを提供しています。

東京証券取引所グロース市場に上場しており(証券コード:4416)、全国の消費者購買データを活用した詳細な市場分析を強みとしています。

株式会社True Data (トゥルーデータ)

社名    : 株式会社True Data (トゥルーデータ)
代表者   : 代表取締役社長 米倉 裕之
所在地   : 〒105-0012 東京都港区芝大門1-10-11 芝大門センタービル 4階
設立    : 2000年10月10日
上場市場  : 東京証券取引所 グロース [証券コード 4416]

~事業内容~
全国の消費者購買データを扱うビッグデータプラットフォームを運営。POS/ID-POSなど消費者データ分析や購買行動分析ソリューションを小売業、消費財メーカー等に開発・提供。データマーケティング支援。

今回のデータ分析結果からは、消費者の購買行動の変化が鮮明に現れています。特に価格変動や健康志向といった要素が商品選択に大きく影響していることがわかります。小売業や消費財メーカーにとっては、このような消費者動向を的確に捉え、商品開発や販売戦略に活かしていくことが重要となるでしょう。

出典元: 株式会社True Data(トゥルーデータ)プレスリリース

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