株式会社TENTが循環型ビジネスに関する在庫管理の特許を取得、販売とレンタルの効率的な並行運用を実現

レンタルモール「カウリル」やレンタル専用在庫管理ツール「ZAIKA」を運営する株式会社TENT(本社:東京都目黒区、代表取締役:松田基臣)が、循環型ビジネスに不可欠な在庫管理に関するビジネスモデル特許を取得したことを発表しました。この特許により、販売とレンタルを効率的に並行運用できる革新的な在庫管理方法が実現するとのことです。

今回取得された特許は、販売用とレンタル用の在庫を区別することなく両サービスを効率的に運用できるシステムで、メーカーや小売店が循環型ビジネスを展開する際の大きな課題であった在庫管理や運用効率の問題を解決するものです。シェアリングの注文が入ったタイミングで自動的に販売用在庫をレンタル用に引き当てたり、レンタル後の商品を中古販売用在庫として管理したりする機能を備えているとのことです。

【登録日】2025年02月21日
【特許番号】特許第7638515号
【発明の名称】情報処理装置、レンタル管理プログラム及びレンタル管理方法

取得特許について

株式会社TENTが今回特許を取得した仕組みは、販売用とレンタル用の在庫を区別することなく、両サービスを効率的に並行運用できる革新的な在庫管理方法です。この特許により、これまで販売のみを行っていたメーカーや小売店が循環型ビジネス(シェアリングサービス等)へ進出する際に直面していた在庫管理や運用効率の課題を大幅に改善することが可能になるとされています。

具体的な機能としては、シェアリングの注文が入ったタイミングで販売用在庫を自動的にレンタル用として引き当てる機能や、一度レンタルされた商品を個別に管理し、自動的に中古販売用の在庫として扱うといった運用が容易に実現できるようになるとのことです。これにより、企業は既存の販売ビジネスを維持しながら、新たな循環型ビジネスモデルを効率的に構築することが可能になります。

株式会社TENTの特許取得図
株式会社TENTの特許技術説明図

本特許取得の背景

この特許は、モノのシェアリングが現在ほど浸透していなかった2021年に出願されたものです。株式会社TENTは出願当時から、今後のシェアリング市場は専業事業者が在庫を抱えて提供するモデルではなく、これまで良質な商品を製造・販売してきたメーカーや小売店が主体となり、本業と並行してシェアリングサービスを運営していくことが理想的であるという考えのもと、サービス開発・提供を進めてきたとのことです。

サステナビリティの観点からも、シェアリングサービスは社会的意義の高い取り組みです。しかし実際には、収益構造や運用負荷といった課題により、多くの企業がシェアリング事業の開始や継続に困難を感じているのが現状です。株式会社TENTは今回の特許取得を通じて、シェアリング事業に関心を持つ企業に対し、より効率的で収益性の高いサービス運営の仕組みを提供していくことを目指しているようです。

近年、環境問題への意識の高まりやサステナブルな経済活動への注目が集まる中、循環型ビジネスの重要性はますます増しています。しかし、従来の販売ビジネスからシェアリングビジネスへの転換には、運用面での多くの課題があり、その一つが在庫管理でした。この特許技術は、そうした課題を解決し、企業がより柔軟にビジネスモデルを拡張できる基盤を提供するものとなっています。

株式会社TENTの松田基臣代表取締役は「この特許技術により、メーカーや小売店が持つ高品質な商品を、より多くの人々が様々な形で利用できる社会の実現に貢献したい」と述べています。同社は創業以来、モノの循環利用を促進するためのプラットフォームづくりに取り組んでおり、今回の特許取得はその取り組みをさらに前進させるものといえるでしょう。

今後の展望

株式会社TENTでは、モノの循環型ビジネスを単なるレンタルやサブスクリプションといったシェアリングにとどまらず、従来の新品販売や中古販売を融合した包括的な仕組みであると捉えているとのことです。この考え方に基づき、一つの商品在庫をその時々のニーズに応じて最適な形で提供し、必要とする人の手に届けることで、利用者の体験価値と提供者の収益性の最大化を同時に実現することを目指しているようです。

特に注目すべきは、この特許技術が様々な業界やカテゴリーに適用可能である点です。ファッション、家電、家具、スポーツ用品、キャンプ用品など、多岐にわたる商品カテゴリーにおいて、企業は既存の販売チャネルを維持しながら、レンタルや中古販売といった新たな提供形態を効率的に追加することができます。

株式会社TENTが提供する循環型ビジネスに特化した各種ソリューションを、さまざまなカテゴリーのブランドや企業が活用することで、より簡単かつ迅速に循環型ビジネスの立ち上げと事業化を進めることが可能になるとされています。これにより、社会全体でのモノの利用効率が高まり、資源の有効活用や廃棄物の削減にもつながることが期待されます。

また、株式会社TENTは今後も循環型ビジネスの普及・発展に向けた技術開発やサービス提供を続け、持続可能な社会の実現に貢献していく方針だそうです。既に運営しているレンタルモール「カウリル」やレンタル専用在庫管理ツール「ZAIKA」と今回の特許技術を組み合わせることで、より包括的なソリューションを提供していくことを計画しているとのことです。

循環型ビジネスはまだ発展途上の分野ですが、株式会社TENTのような先進的な取り組みにより、今後さらに多くの企業がこの領域に参入し、モノを所有するだけでなく「必要な時に必要なだけ利用する」という新しい消費スタイルが広がっていくことでしょう。これは単なるビジネスモデルの変革にとどまらず、社会全体の持続可能性を高める重要な変化といえます。

株式会社TENTについて

会社名: 株式会社 TENT(テント)
所在地: 東京都目黒区上目黒3丁目6番18号 WIND NAKAMEGURO BLDG.7階
代表者: 代表取締役 松田 基臣
設立: 2017年7月
事業内容:「モノの循環型ビジネス」に関するサービス及びソリューション提供

株式会社TENTは2017年の設立以来、「モノの循環型ビジネス」に関するサービスおよびソリューションの提供に特化して事業を展開しています。同社が運営するレンタルモール「カウリル」は、複数のブランドや企業の商品をレンタルできるプラットフォームとして、消費者に新しい商品体験の機会を提供しています。

また、レンタル専用在庫管理ツール「ZAIKA」は、企業がレンタルビジネスを効率的に運営するためのバックエンドシステムとして、在庫管理から配送管理、返却処理、顧客管理まで一貫したサポートを提供しているとのことです。今回の特許取得により、これらのサービスの技術基盤がさらに強化され、より多くの企業が循環型ビジネスに参入しやすい環境が整ったといえるでしょう。

今後も株式会社TENTは、モノを最大限に活用する社会の実現に向けて、技術開発とサービス提供を続けていくことを表明しています。循環型経済への移行が世界的な課題となる中、同社の取り組みは日本におけるシェアリングエコノミーの発展に大きく貢献することが期待されます。

出典元: 株式会社TENT プレスリリース

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