コマースメディアを展開するCriteo(クリテオ、本社:フランス、日本代表取締役:グレース・フロム)が、Googleとリテールメディアにおけるオンサイト広告の連携を発表しました。Criteoは、Google初のオンサイト・リテールメディアパートナーとなり、この連携はデジタルコマース全域における広告主やブランド各社の機会拡大を促進する重要なマイルストーンになるとのことです。
今回の連携により、まずアメリカ地域を対象に限定ベータ版としてGoogle Search Ads 360を通じて提供され、その後グローバル規模で拡大し、他のGoogle Marketing Platformツールへと展開される予定とのことです。Criteoのリテールメディアを活用する200社を超える小売業者は、Googleプラットフォームからの広告需要を受け入れることができるようになり、広範な業種のグローバルブランドとの接点を得ることが可能になると発表されています。

この戦略的連携について、具体的な内容と市場への影響をご紹介します。
この記事の目次
Criteoとグーグルの戦略的連携の詳細
今回発表された連携は、まずGoogle Search Ads 360を通じて、アメリカ地域を対象に限定ベータ版として提供が開始されます。その後、グローバル規模で展開を拡大し、他のGoogle Marketing Platformツールへと機能を広げていく予定となっています。
この連携の第一段階として、Criteoのリテールメディアを活用している200社を超える小売業者は、Google Search Ads 360プラットフォームからの広告需要を受け入れることができるようになります。これにより、小売業者は幅広い業種のグローバルブランドとの接点を持つことが可能になります。
広告主にとっては、今回の連携によってCriteoの大規模なリテールネットワーク全体にわたるキャンペーンの作成、実行、そして最適化が可能となります。これにより、スケール、効率性、透明性を兼ね備えた柔軟な広告運用が実現します。
さらに重要な点として、CriteoとGoogleは小売業者に統一された測定手法を提供することで、ブランドが広告のインクリメンタル効果(増分効果)を明確に把握できるようにするとのことです。これにより、予算配分の最適化、パフォーマンスの向上、そして確信を持った投資判断が可能になるでしょう。
Googleが語る連携の意義
Googleのエンタープライズプラットフォーム担当ゼネラルマネージャーであるBill Reardon氏は、今回の連携について次のように述べています。
「私たちはシームレスなコマースメディアエコシステムの構築に注力しています。Criteoのリテールメディアを利用する広範な小売業者のネットワークを活用することで、広告主が購買行動の重要な瞬間、つまりオンサイトでのスポンサード商品広告を通じて顧客とつながることが可能になります。Performance MaxやShopping Adsなど、既存のオフサイトソリューションと組み合わせることで、広告主や代理店が広告パフォーマンスをより包括的に把握し、よりスマートな意思決定および、効果的なキャンペーンの運用を実現できるよう支援します」
拡大するリテールメディア市場と競争環境の変化
業界予測によると、リテールメディア市場は2027年までに2,040億ドルに達するとされています。しかし現状では、広告支出は一部の主要プレーヤーに集中している状況です。
今回のCriteoとGoogleの連携は、より多様な小売業者が広告予算を獲得し、より多くのブランドがより広範なエコシステム全体に自信を持って投資できるようにすることで、リテールメディアにおける競争環境の公平性確保に貢献するとされています。
この連携がもたらす大きなメリットとして、小売業者は新たな広告予算へのアクセスが可能になり、インクリメンタル効果の明確な証拠を提示できるようになります。これにより、リテールメディア市場全体の健全な成長が促進されると期待されています。
Criteoのリテールメディア部門プレジデントのコメント
Criteoのリテールメディア部門プレジデントであるシェリー・スミスは、今回の連携について次のようにコメントしています。
「当社の最大級のリテールメディアパートナーの一社としてGoogleを迎え、Criteoプラットフォームをご利用の小売業者にスケールアップされたブランド広告を提供できることを嬉しく思います。本連携を通じて、より多くのブランドを当社のグローバルな小売業者のネットワークに繋ぎ、かつ既存ブランドの投資を強化することで、小売業者のメディアの拡大と広告インベントリの価値の最大化を支援し、同時に広告主が購買意欲の高い消費者にリーチできるよう支援してまいります」
リテールメディア市場の現状と将来展望
リテールメディア市場は急速に成長しており、2027年までに2,040億ドル規模に達すると予測されています。この成長の背景には、消費者の購買行動のデジタル化と、効果的な広告配信への需要の高まりがあります。
しかし現在の市場では、広告支出が一部の大手プラットフォームに集中しているという課題があります。CriteoとGoogleの連携は、この状況を変え、より多くの小売業者が広告収益を獲得できる機会を創出することを目指しているとのことです。
特に重要なのは、この連携によって小売業者が新たな広告予算にアクセスできるようになり、広告のインクリメンタル効果を明確に示せるようになる点です。これにより、小売業者は自社メディアの価値を最大化し、広告主は効果的なマーケティング戦略を展開できるようになります。
Criteo(クリテオ)について
Criteo(NASDAQ: CRTO)は、ブランド、広告代理店、小売業者、メディアオーナーのコマースエコシステムをつなぐグローバルプラットフォームです。AIを活用したCriteoの広告プラットフォームは、年間1兆ドルを超えるコマース売上高のデータを分析し、消費者とのつながりの強化、そして新たな商品やサービスの発見や高度にパーソナライズされた体験を実現します。
世界中の小売からデジタルコマースまで、数千ものクライアントとパートナーシップを擁するCriteoは、企業がパフォーマンスと成長を促進するために必要なテクノロジー、ツール、インサイトを提供しています。
Criteoのリテールメディアに関する詳細は別途ご確認ください。
出典元:CRITEO株式会社 プレスリリース