
企業コミュニティおよびグローバルマーケティング支援を多数手掛ける株式会社イーライフ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤原誠一郎)は、BtoC企業のマーケティング部門やカスタマー対応部門向けに、VOC(Voice of Customer=顧客の声)を短時間で分析するマーケティングAIツール「Discovery AI(ディスカバリー エーアイ)」のSaaSモデル(β版)を2025年9月10日より提供開始したことを発表しました。Starterプランは月額8.8万円(税別)で即日導入可能とのことです。
サービスURL:https://ai.elife.co.jp
この記事の目次
Discovery AIとは
「Discovery AI」は、企業内のコミュニティデータや会員組織データ、自社アンケートデータだけでなく、XやAmazonなどの外部データもリアルタイムに取り込み、顧客理解・商品ブランドの顧客インサイト発見・危機管理を可能とするマーケティングAIツールです。国内の大手食品メーカー、小売、アミューズメント企業と1年間のテストマーケティングを通じて機能拡張と改善を実施し、商品開発・市場調査・カスタマーサポートに有効なアウトプットが得られるとの評価を受けているとのことです。
また、同社の統合デジタル・マーケティング・プラットフォーム「eLife Community Suite(コミュニティスイート)」へのインテグレーションはもちろん、他のコミュニティシステムにも対応可能となっています。今後もSaaSモデルとして、キャンペーン自動化、広告内製化、顧客対応など、様々なエージェント機能のリリースが予定されているとのことです。
イーライフだから実現できた次世代マーケティングツール「Discovery AI」
イーライフは1999年の創業以来、インターネットの発展に合わせて数多くの企業コミュニティを支援し、ファンの声を分析してマーケティング活動に還元する事業を展開してきました。シンガポールや中国に拠点を持ち、多国籍の社員が所属するグローバル企業として、日本企業の海外市場におけるデジタルマーケティング支援や、Shopify Plus パートナーとして日本企業の海外展開も支援しています。
全世代でコミュニケーションチャネルや消費行動が多様化した現在、企業においてVOCの収集・分析・活用の重要性はかつてないほど高まっています。一方で、収集や分析が追いつかず十分に有効活用されていない実情もあります。さらに、マーケティングの現場では「企業により異なる重視点を汲んだ分析結果や提案」が求められるため、汎用的なAIツールでは対応が難しい側面があります。
このような課題に対し、イーライフは国内外の企業のマーケティングやVOC分析における豊富な知見とAI動向に精通している立場から、「Discovery AI」の開発に着手したとのことです。開発にあたっては、ヨーロッパ・北米・ASEAN出身のAIエンジニアからなる特別プロジェクトチームを編成。最新のAI技術動向と、国内企業のコミュニティ運営で培った「価値ある少数のVOC」の選定ノウハウなど豊富な知見を兼ね備え、あらゆる企業が手軽に「顧客インサイト」の発見と理解を高精度に実現できるイーライフ独自のAIモデルを目指しているとのことです。
Discovery AIの概要

「Discovery AI」は、10万〜数百万件といった大量のX、YouTube、Amazon等のデータをリアルタイムに取得するだけでなく、企業が保有するアンケートやレビュー等をインポート可能です。収集したデータは、イーライフが長年蓄積してきた消費者インサイトや抽出ノウハウを学習させた独自のAIモデルおよびアルゴリズムで分析することで、顧客理解・商品ブランドの顧客インサイト発見・危機管理において示唆に富んだ深いアウトプットを得ることができます(機能は随時変更する可能性があるとのことです)。
このツールは月額8.8万円から導入可能で、企業規模を問わず手軽に利用できる価格体系を採用しています。初期費用不要で導入当日から即日運用でき、多言語分析対応で海外市場調査などあらゆる部門・企業で活用できるとのことです。
Discovery AIβ版の主な特徴
・SNS(X、YouTube)やECサイト(Amazon)クチコミデータの自動取得
・自社保有データ(アンケート自由記述回答やレビュー、投稿など)の取込みと分析
・多言語データ対応で海外市場分析にも活用可能
・注目すべきVOCの自動ピックアップと全体傾向の自動生成
・チャットUIによる分析指示
・グラフなど直感的に使えるデータビジュアライズ機能
・分析結果の根拠となる原文を参照できるUI
・ワンクリックでレポートや分析結果を組織内に共有
・キーワード設定やレポート設定のサポート機能
今後のアップデート予定機能としては、以下のものが挙げられています。
・海外SNS(Redditなど)やInstagram、楽天レビューへの対応
・主要なレシピサイトへの対応拡張
・炎上リスク検知時のメールアラート通知機能
・チャットUIによるパワーポイント(PowerPoint)/スプレッドシート出力
・時系列比較分析
・スマートフォン対応
(機能は随時変更する可能性があるとのことです)
Discovery AI責任者より

株式会社イーライフ チーフAIオフィサー
アーサー・ハード氏
「Discovery AI」はVOCデータを扱うことに特化した前処理、構造化をオリジナルに行っているとのことです。開発にあたり、自然言語処理(NLP)や生成(NLG)・大規模言語モデル(LLM)の技術に精通した海外のエンジニアを中心にチーム編成し、独自かつ最先端のLLMモデルを構築したと説明しています。
日本語、特に口語短文が多いSNSは構造化が難しく、そこからインサイトを抽出するのは至難の業でしたが、精鋭のエンジニアと注目データ抽出について試行錯誤を重ね、ユーザーにインスピレーションを与えるアウトプットの提供が可能となったとコメントしています。ハード氏は、世界水準のAIモデルを体験してほしいと述べています。
アーサー・ハード氏 略歴
eBay社の研究職に従事後、スウェーデンにてOxide AI社を設立、言語処理の責任者としてスマート検索エンジンの開発・実装を主導。自然言語処理(NLP)や生成(NLG)・大規模言語モデル(LLM)・進化計算まで、幅広い分野のスキルセットと同時に日本語学の学士号を持ち、イーライフではチーフAIオフィサーとしてAI開発を主導。スウェーデン出身。

株式会社イーライフ 「Discovery AI」プロジェクトリーダー
シニアテクニカルディレクター 三村 駿氏
三村氏によると、イーライフはコミュニティ事業の草分けで、企業毎のきめ細やかなデータ分析とコンサルテーションを強みとしてきたとのことです。世界規模でのSNSやECサイトの成長に伴いVOCのボリュームも急速に増える中、同社の強みとAI技術と融合させ、「示唆に富んだアウトプットを誰もが手軽に得られる」ツールの開発を進めてきたと説明しています。
「Discovery AI」を「次世代のツール」と称するのは、最先端のAI技術に加え、同社ならではの「人によるきめ細かさや属人ノウハウ」を学習している点にあるとのことです。
三村氏は、「Discovery AI」が企業担当者のお抱え分析者兼マーケッター兼パートナーとして、それぞれにフィットしたアウトプットが提供できるよう、エージェント機能を進化させ発展させていくと述べています。
三村 駿氏 略歴
大手デジタルマーケティング会社にてエンジニア兼ディレクターとして活躍後、大手広告会社傘下のマーケティング会社ではテクニカルディレクターとして様々な業界でのウェブアプリケーション構築やCMSリプレイス等のシステム案件に従事。イーライフではAI技術を活用した特別プロジェクトのリーダーを務めています。
株式会社イーライフについて
イーライフは、創業以来、消費財メーカーから大手小売りなど業界の垣根を超え、様々な角度から企業とパートナーである消費者を繋ぐ対話型マーケティングを実現し続けてきました。企業と消費者パートナーとの対話と協業を実践するPRM(Partner Relationship Management)の全体戦略の立案から運営支援、プラットフォーム開発など、企業のマーケティング活動に還元する仕組みを構築・運用しています。
また、シンガポールと中国に拠点を持ち、Shopify Plus パートナーでもあることから日本企業の海外進出の支援も得意としており、多国籍からなる社員が市場調査から現地での運用サポートまで幅広く支援しています。これまでのマーケティング支援実績は国内外で1,300以上あり、大手企業の顧客基盤構築、コミュニティ構築、SNS運営、グローバルD2C事業など幅広く支援しているとのことです。
会社概要
代表取締役CEO:藤原 誠一郎
設立:1999年9月 資本金:4.2億円(資本剰余金含む)
社員:52名 その他 SOHOスタッフ約1,400名(2025年3月現在)
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-21-1 シアターウェスト2階
URL:https://www.elife.co.jp/
出典元:株式会社イーライフ プレスリリース