
マイボイスコム株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:高井和久)は、9回目となる「レトルト食品の利用」に関するインターネット調査を2025年8月に実施し、その結果を公表しています。調査によると、レトルト食品を利用する人は9割弱に達し、ふだんの食事のメニューとして定着する傾向が見られることがわかりました。
この記事の目次
調査ハイライト
■レトルト食品を利用する人は9割弱。そのうち、ふだんの食事のメニューとして利用する人が50%で増加傾向
■レトルト食品の不満点は「価格が高い」「具材の量が少ない」が2割前後、「添加物が多い」「味が濃すぎる」「塩分量が多い」が各10%台
この調査は2025年8月1日~7日にかけて、同社のアンケートモニターを対象にインターネットで実施され、11,523名から回答を得ています。調査では、レトルト食品の利用状況や購入状況などについて詳細な分析が行われています。
【調査対象】マイボイスコムのアンケートモニター 【調査方法】インターネット調査(ネットリサーチ) 【調査時期】2025年8月1日~8月7日 【回答者数】11,523名 |
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レトルト食品の利用頻度
調査結果によると、レトルト食品を利用している人は全体の9割弱に達しています。週1回以上利用する人は3割弱で、特に男性においてその比率が高くなっていることが明らかになっています。
この結果から、レトルト食品が多くの家庭の食卓に浸透していることがうかがえます。特に忙しい現代社会において、手軽に調理できるレトルト食品の需要が高まっていると考えられます。
直近1年間に利用したレトルト食品の種類
レトルト食品利用者が直近1年間に利用した製品については、「カレー」が79.3%と圧倒的に多く、次いで「パスタソース」が47.6%、「料理の素」が27.1%という結果になっています。
性別による違いも見られ、女性では「パスタソース」「料理の素」「混ぜご飯の素、釜めしの素」の利用率が男性より高くなっています。これは家庭での調理担当者の違いや、好みの違いを反映している可能性があります。
レトルト食品の利用場面
どのような時にレトルト食品を利用するかという質問に対しては、「ふだんの食事のメニューとして」利用する人が50.0%と半数に達し、過去の調査と比較しても増加傾向にあることがわかりました。
続いて「作るのが面倒」「時間がない、すぐ食べたい」という理由が4割前後となっています。特にこの2項目は女性で比率が高く、30~40代の年齢層で顕著となっています。これは、仕事や家事、育児などで忙しい世代がレトルト食品を活用している実態を示しています。
また、週2~3回以上レトルト食品を利用する層では、「ふだんの食事のメニューとして」「おかずの品数を増やしたい」という回答が他の層より高くなっており、レトルト食品が日常の食生活に定着していることがうかがえます。

レトルト食品の購入場所、購入時の重視点
レトルト食品利用者の購入場所については、「スーパー」が86.5%と圧倒的に多く、「ドラッグストア」が21.5%で続いています。特にドラッグストアでの購入は2019年以降増加傾向にあることが判明しました。これは、ドラッグストアの食品取扱いの拡大や、買い物の利便性を重視する消費者の傾向を反映しているものと考えられます。
購入時に重視する点としては、「味」「価格」が7~8割と高く、次いで「容量、サイズ」が36.1%、「賞味期限」「メーカー」「食べなれている」が各2割前後という結果になっています。消費者にとって、美味しさとコストパフォーマンスが最も重要な判断基準となっていることがわかります。
レトルト食品について不満に感じること
レトルト食品について不満に感じる点としては、「価格が高い」「野菜や肉などの具材の量が少ない」が2割前後と最も多く、次いで「添加物が多い」「味が濃すぎる」「塩分量が多い」が各10%台となっています。
特に注目すべき点として、レトルト食品の利用頻度が「ほとんど毎日」「週4~5回程度」と高頻度の層では、「価格が高い」「添加物が多い」「ゴミが多く出る」が上位3位となっています。頻繁に利用する人ほど、経済的負担や健康面、環境面での懸念を感じている傾向が見られます。

回答者のコメント
気に入っているレトルト食品とその理由(全4,498件)
カレー 1番手頃だから。
レトルトカレーなら、そこにひき肉を入れると量も増え美味しくなるから。(男性24歳) |
無印良品のレトルト食品(カレー、うどんやごはんにかける具、パスタソース)が好き。
何種類もある中で作るのが難しいものや面倒なものも簡単に気軽に食べれるのがいい。(男性42歳) |
カルディで販売しているポークビンダルーカレー。
値段が手ごろで、味も本格的でおいしい。手軽に利用できるので、常備しています。(男性62歳) |
パスタソース全般。パスタは食べたいけど調理は面倒なので。(女性24歳) |
まるみやのご飯付きシリーズ。
種類が多く自分で作れないメニューも食べられるから。(女性40歳) |
ドリアの素。
仕事で帰宅が遅く子どもの夜ご飯を前日に用意しますが、ドリアは子どもも好きだし、バターを塗ったりチーズを足して用意しておけば、誰が仕上げても同じに出来上がるし、私自身の罪悪感も多少減る。子どもも気に入っており何度も食べてくれる。(女性53歳) |
回答者のコメントからは、レトルト食品の利便性や時短効果、バリエーションの豊富さが高く評価されていることがわかります。特に家族の好みに合わせた選択ができる点や、自分では作りにくい料理を手軽に楽しめる点が支持されています。
また、レトルト食品に自分なりのアレンジを加えることで、より満足度の高い食事にしている工夫も見られます。ひき肉を加えたり、チーズをトッピングしたりすることで、量や味わいを調整している様子がうかがえます。
まとめ
今回の調査結果から、レトルト食品が現代の食生活において重要な位置を占めていることが明らかになっています。特に「ふだんの食事のメニューとして」利用する人の割合が増加していることから、レトルト食品が「非常時の備え」や「時々の便利食」という位置づけから、日常的な食事の選択肢として定着しつつあることがわかります。
一方で、「価格が高い」「具材の量が少ない」といった不満も少なくなく、特に頻繁に利用する層では「添加物が多い」「ゴミが多く出る」といった健康・環境面での懸念も挙げられています。レトルト食品メーカーにとっては、こうした消費者の声に応える商品開発が今後の課題となるでしょう。
また、購入場所としてドラッグストアの比率が増加していることも注目すべき点です。ドラッグストアの食品売り場拡充や、医薬品と食品を一度に購入できる利便性が消費者に評価されていると考えられます。
マイボイスコム株式会社は、こうした定期的な調査を通じて、変化する消費者の食生活や購買行動を継続的に分析しています。今回の調査結果は、食品メーカーや小売業者にとって、今後の商品開発やマーケティング戦略を考える上で貴重な示唆を提供するものと言えるでしょう。
マイボイスコム株式会社 会社概要
【代表者】 代表取締役 高井和久
【設 立】 1999年7月
【資本金】 1億6,183万円(資本準備金含む)
【事 業】 インターネット調査、オフライン調査、テキストマイニング、アンケートデータベース、AI分析サービス
【所在地】 東京都千代田区神田錦町3-17-11 榮葉ビル5階
出典元: マイボイスコム株式会社 プレスリリース