
YACYBER株式会社は、直売所検索サービス「YACYBER」において、2025年8月31日(日)にアップデートを実施し、生産者登録時に「YACYBER store(EC機能)」を追加できる機能を実装しました。この機能により、EC未経験の生産者でも簡単にWeb上での販売を開始することが可能になります。

この記事の目次
「YACYBER store」機能追加の概要
直売所検索サービス「YACYBER」は、農園・直売所(生産者)と消費者の思考と嗜好を繋ぐことをコンセプトにした検索サービスです。今回のアップデートによって、EC販売の経験がない生産者でも、簡単にウェブ上での販売を始めることができるようになりました。
このサービスは、各地域の新鮮で旨味が凝縮された農産物を発見できるだけでなく、心を込めて栽培された農作物と、その生産者との出会いを提供します。消費者は生産された農作物の本来の美味しさを楽しむ体験ができるという特徴があります。
国内生産者が直面する課題
現在、日本国内の農業では、温暖化による生産の難しさや適性産地の北上化が大きな問題となっています。従来は高い正品率を維持できていた農作物も、近年の温暖化による高温障害などの影響で正品率が低下し、規格外となる農産物の割合が増加している状況です。
また、ウクライナ情勢などの国際問題に関連した物流費や資材費などの原価率高騰により、規格外の農産物を販売する手段が非常に困難になっています。そのため、一般流通に耐えうる品質の規格外(規格からは外れるものの、気にならない程度の細かい傷がついている程度で、それ以外は問題ない品質のもの、いわゆる「半規格外」)でさえも、ジュースなどの2次加工商品の原料となるか廃棄処分となり、生産者の収益性が著しく低下するという問題が生じていました。
YACYBER storeの機能を活用することで、生産者は適正価格での販売はもちろん、これまで廃棄していたり低価格で材料用に卸していたりした規格外・半規格外農産物を、高い利益率で無駄なく販売することが可能になります。
機能の詳細について
従来の「YACYBER」では、マッピング対象として直売所のみを扱っていましたが、「YACYBER store」を追加することにより、通常の「探して、訪問して、お買い物」だけでなく「探してお取り寄せ」という新たな購買体験が可能になりました。
この「YACYBER store」を利用するためには、「YACYBER」サービスの会員登録(無料)が必要です。会員登録はウェブ上で簡単に行うことができます。
販売手数料と決済手数料について
「YACYBER store」での商品販売手数料は原則として「無料(0%)」となっています。ただし、決済時にカード等のキャッシュレス決済を利用した場合には、一律5%の手数料が必要となります。この点は生産者にとって大きなメリットとなるでしょう。
より地域とヒトに密着したサービスへの進化
YACYBER株式会社は、食を通して「生産者と消費者の思考と嗜好を繋ぐ」サービスとして、オフラインでの地域コミュニティの活性化や、オンラインでの消費者向け農産物販売など、「地域」と「ヒト」がより良い形でつながる世界を目指してサービスを提供しています。
同社のサービスでは、イベント開催から販売促進へのアプローチ、直売所を管理しやすい内容へとアップデートを行っています。「YACYBER直売所」を通じて、より多くの隠れた農産物や名品が消費者の食卓に並ぶようサービスを最適化し、新たな地域へと着実にエリアを全国へ広げています。
YACYBER株式会社について
YACYBER株式会社は、農産物直売所の検索サービス「YACYBER」や食と農のお役立ちメディア「やさコレ」の企画・運営を行っています。また、無人キャッシュレス農産物直売所「YACYBER STORE」の企画・運営や、農業生産者D2Cプラットフォーム「YACYBER store system」の開発・運営も手がけています。
同社は大阪府大阪市中央区に本社を置き、沖縄県那覇市にもオフィスを構えています。代表取締役社長は唐澤太郎氏が務めています。
YACYBER株式会社の事業内容は、YACYBER事業として、農産物直売所の検索サービス「YACYBER」の開発・運営、食と農のお役立ちメディア「やさコレ」の企画・運営を行っています。store事業としては、無人キャッシュレス農産物直売所「YACYBER STORE」の企画・運営、農業生産者D2Cプラットフォーム「YACYBER store system」の開発・運営を行っています。さらに、クライアントワーク事業として、ウェブサイト制作やシステム開発なども手がけています。
まとめ
今回のアップデートにより、YACYBER株式会社は生産者と消費者をより効率的につなぐプラットフォームとしての機能を強化し、農業における課題解決に貢献していくことが期待されます。特に規格外農産物の有効活用という視点は、食品ロス削減にも寄与する取り組みといえるでしょう。
このようなサービスの展開により、地域農業の活性化や、消費者の食生活の多様化にも貢献していくものと思われます。また、生産者にとっては新たな販路の開拓と収益向上の機会となり、消費者にとっては多様な農産物の選択肢が広がるメリットがあります。
YACYBER株式会社の取り組みは、農業のデジタル化を促進し、持続可能な農業経営の実現に向けた一助となることが期待されます。
出典元:YACYBER株式会社 プレスリリース