マクドナルド「ポケモン ハッピーセット」騒動で約半数の消費者が好感度低下、1,009名調査で明らかに

ノウンズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:田中啓志朗)は、同社が提供するサブスク型リサーチSaaS「Knowns 消費者リサーチ」を通じて、全国の一般生活者1,009名を対象に「ハッピーセット「ポケモン」に関する意識調査」を実施しました。この調査は2025年9月19日に行われたものです。

マクドナルドの「ハッピーセット」は子どもを中心に幅広い世代から親しまれている商品であり、人気キャラクターとのコラボレーションは定番イベントとして定着しています。しかし、今回の「ポケモン ハッピーセット」では、特典のポケモンカードをめぐり発売初日に配布終了となる事態が発生しました。その背景には転売目的による大量購入や食べ残しがあり、SNS上では大きな批判が起こっています。

企業にとって「子ども向けキャンペーン」の炎上はブランドイメージに大きな影響を与える可能性があり、また消費者の価値観や購買動機の変化を示す出来事でもあります。このような背景から、ノウンズ株式会社は消費者がどのようにこの騒動を受け止めたのかを調査しました。

「直近3か月のマクドナルド利用頻度」別にみた購入行動

調査では、マクドナルドの利用頻度が普段から高い層では今回のハッピーセットの購入割合が比較的高く、利用頻度の低い層では「知っていたが購入はしなかった」や「この調査で初めて知った」という回答が多い傾向が見られました。このことから、キャンペーンの認知が必ずしも購買行動に直結するわけではなく、普段の利用頻度によって参加度合いに差がある可能性が示唆されています。

購入または検討した主な理由

子どもに喜んでもらうため:151名 自分のコレクション用:143名 家族や友人へのプレゼント用:71名 転売目的:15名 記念・話題性のため:19名 その他:6名

購入または購入を検討した理由について尋ねたところ、「子どもに喜んでもらうため」や「自分のコレクション用」との回答が大部分を占めました。子ども向け商品でありながら、大人の収集目的でも支持されている傾向が見られます。また、転売目的と回答した人は少数にとどまっており、今回の騒動は一部の購入者による行為が注目された可能性があると考えられます。

キャンペーン認知のきっかけ

SNS(X、TikTok,Instagram等):353名 ニュースサイト・テレビ:308名 マクドナルド公式アプリ・公式ホームページ:116名 家族・友人からの口コミ:56名 店頭で見かけた:58名 その他:16名

キャンペーンを知ったきっかけとして最も多かったのは「SNS(X、TikTok、Instagram等)」で、次いで「ニュースサイト・テレビ」が多く挙げられました。一方で「マクドナルド公式アプリ・ホームページ」や「店頭で見かけた」という回答は比較的少数にとどまっています。このことから、情報拡散においてはSNSとニュースメディアが大きな役割を果たしていたことがわかります。

また、マクドナルド公式アカウントの告知投稿を直接見たケースや、それが拡散されて認知に至ったケースも含まれると考えられます。単なる「第三者の口コミ」だけでなく、公式発信そのものがSNSを通じて大きく広がった可能性も示唆されています。

騒動の原因として考えられること

一部購入者のモラル問題:680名 仕組み設計の甘さ(制限・受け渡し方式):524名 転売市場・プラットフォームの存在:393名 店舗オペレーション不足:240名 SNSでの煽り・バズ文化:180名 あてはまるものはない:34名

騒動がマクドナルドの印象に与えた影響

好感度が上がった(対応が良いと感じた):10.8% 変わらない:37.6% 好感度が下がった(準備不足・倫理面の問題を感じた):47% 特に印象はない:4.6%

騒動の主な要因として最も多く挙げられたのは「一部購入者のモラル問題」でしたが、約5割の回答者が「仕組み設計の甘さ(制限・受け渡し方法)」も問題視していることがわかりました。これは企業側の準備不足や対応の不十分さが消費者に認識されていることを示しています。

その結果、今回の騒動を知った人のうち47%が「好感度が下がった」と回答し、準備不足や倫理面の問題を指摘する声が多く見られました。消費者は購買者の行動だけでなく、企業の設計や対応によっても信頼が左右される傾向があることが明らかになりました。

今後の同様キャンペーンへの参加意向

積極的に参加したい:119名 条件次第で参加したい:336名 興味はない:273名 参加しない:281名

今後マクドナルドが同様のポケモンコラボを行った場合の参加意向については、「条件次第で参加したい」が33.3%と最も多く、完全に積極的な参加意欲を示したのは11.8%にとどまりました。一方で、「興味はない」「参加しない」と回答した層も合計で約55%に上り、参加意欲は二極化している状況が見られます。

つまり、多くの消費者が「内容次第で参加する可能性はある」と考えているものの、無条件で熱量を持って参加する層は限られていることが示唆されました。

調査結果から見えてくるもの

今回の調査では、騒動の直接原因は一部のモラルに欠けた購入者による行為であったにもかかわらず、約半数の消費者が「マクドナルドの好感度が下がった」と回答しています。これは、消費者が個々の購買者の行動だけでなく、キャンペーンの仕組みや運営のあり方にも目を向けていることを示しています。

また、具体的な課題として「仕組み設計の甘さ」も多く挙げられており、消費者の信頼は商品の人気だけでなく、企業の準備や対応によって大きく左右されることが明らかになりました。

さらに今後の参加意向については「条件次第で参加したい」が最多となり、適切な設計や対応があれば再び支持を得られる余地があることも示唆されています。今回の調査結果は、炎上リスクとともに、ブランド改善の可能性も浮き彫りにしたと言えるでしょう。

調査概要

調査名 「ハッピーセット「ポケモン」に関する意識調査
調査期間 2025年8月19日
実施主体 ノウンズ株式会社
調査対象 全国の一般生活者
調査対象者数 1,009名
調査方法 Knowns 消費者リサーチを通じたインターネット調査

ノウンズ株式会社について

ノウンズ株式会社は、消費者の意識データを捉えるポイ活型モバイルアンケートアプリ「Knowns App」と、企業向けにそのデータを活用したサブスク型のリサーチSaaS「Knowns 消費者リサーチ」を展開しています。

「Knowns 消費者リサーチ」は、回収率の高いモバイルアンケートデータをもとに、定量・定性を横断したインサイト抽出を可能にする新しい調査プラットフォームです。マーケティング担当者が"使い倒せる"形で、リサーチの設計から結果分析までを一貫して支援し、日々の意思決定の精度とスピードの両立を実現します。

会社名:ノウンズ株式会社

所在地:東京都渋谷区道玄坂1丁目7-1 渋谷グローリアビル5F

設立:2019年12月

代表者:代表取締役 田中啓志朗

事業内容:消費者データ分析サービス「Knowns 消費者リサーチ」の開発/販売および消費者から意識データを聴取するスマホアプリ「Knowns App」の運営。

出典元:ノウンズ株式会社 プレスリリース

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