BUYMA、購入完了後の特別体験を活かした収益化を実現―Roktの「Rokt Thanks」導入で購買体験を維持しながら新たな価値を創出

米ニューヨークに本社を置くEコマーステクノロジー企業のRokt(ロクト|CEO:ブルース・ブキャナン)が、株式会社エニグモが運営する「BUYMA(バイマ)」に、ECサイトの収益性向上ソリューション「Rokt Thanks」を導入したことを発表しました。この導入により、BUYMAは購入完了後のサンクスページにおいて、ユーザーごとに最適化された外部オファーを自然な形で提示することが可能となっています。

今回の導入では、RoktのAI基盤「Rokt Brain」とBUYMAのファーストパーティデータを連携させることで、購入というポジティブな体験のモメンタムを活かしながら、一人ひとりに最適化された提案を瞬時に表示する仕組みが実現しました。導入初期から成果が安定しており、購買体験を損なうことなく新たな価値循環を生み出していると報告されています。

特別な購買体験を守りながらも新たな収益を模索

BUYMAは、世界中のパーソナルショッパーから直接商品を購入できるマーケットプレイスとして知られています。出品数は650万点以上、185カ国に在住するパーソナルショッパーが23万人以上登録されており、日本では入手困難なアイテムを含む豊富な商品ラインナップを提供しています。こうした希少性やグローバル性により、平均購入単価は3万円を超えており、「特別な購買体験」を重視したサービスとなっています。

このようなブランド特性を踏まえ、エニグモでは購買体験を損なうことなく収益性を高める新たな取り組みを検討していました。Rokt Thanksは、オファーの内容から画面上での表示方法に至るまで、BUYMAの世界観に合わせて最適化が可能である点が評価されました。購入直後というタイミングを活用し、購買体験を妨げず自然に情報を届けられる設計が、導入の決め手となったようです。

BUYMAの購入完了画面に表示されるオファーのイメージ
BUYMAの購入完了画面に表示されるオファーのイメージ

スムーズな導入と展開で、安定した成果に。コアビジネスの成長が収益化にも直結

エニグモはRokt Thanksの導入にあたり、購買体験への影響を慎重に確認しました。ネガティブな反応は見られなかったことから、全面的に展開する判断に至っています。

購入体験の中での最適なオファー表示を実現したことで、パフォーマンスも高い水準で達成されています。導入後の3ヶ月間(2025年4月から2025年6月までの実績値)において、表示されたオファーに対する顧客からの平均クリック率は5.8%を達成し、広告による収益性を示すeCPM(広告1,000回表示あたりの広告収入)は20,000円以上という、高水準の付帯収益の獲得を実現しました。

Rokt Thanksは、トランザクションの増加に比例して付帯収益を創出できる仕組みです。エニグモでは、主力サービスに注力してユーザー数や取引数を拡大することが、そのまま付帯収益の成長にもつながる構造が成立しており、コアビジネスの進化とともに価値が連動する健全な循環モデルとして機能していることが報告されています。

この取り組みを通じてエニグモは、購買体験を軸に据えながらも、持続可能な収益構造を確立しました。Roktは今後も、企業の成長と顧客満足の両立を支援するソリューションを提供していくとしています。

エニグモ株式会社 執行役員 今寺優介氏

エニグモ株式会社 執行役員 今寺優介氏 コメント

BUYMAでは、"ハレの日のサービス"として、心に残る特別な購買体験を大切にしています。Rokt Thanksの導入にあたっては、この世界観を損なわずに新たな価値を加えられるかを重視しました。購入完了後という文脈を活かし、自然な形で外部オファーを届けられる設計や、導入・運用のしやすさが決め手となりました。社内の運用負荷はほとんどなく、安定した成果が得られています。

Rokt合同会社 日本法人代表 三島健氏

Rokt合同会社 日本法人代表 三島健 氏 コメント

特別な購入体験を提供するBUYMA様に導入いただいたことで、Roktが大切にする"購入完了という最もエンゲージメントの高い瞬間"における価値最大化に貢献できたことを光栄に思います。今後も、購買体験を損なわず、企業の収益性とユーザー満足度の両立を可能にするソリューションを提供してまいります。

BUYMAについて

BUYMAは、世界185カ国に在住する23万人以上のパーソナルショッパー(出品者)から世界中の魅力的な商品をお得に購入できるこれまでにない新しいスペシャルティ・マーケットプレイスです。会員数は1,109万人を突破、取扱ブランド数は1.8万を超え、日本未上陸ブランド、国内完売アイテムをはじめとした世界中のファッショントレンドアイテムからコスメ、インテリア雑貨まで幅広く揃えています。

Roktについて

Roktは、Eコマース分野におけるグローバルリーダーとして、Eコマースで最も重要な、「買い物客が購入を行う瞬間」にフォーカスし、リアルタイムで関連性の高いオファーを提供しています。RoktのAI「Brain」とEコマースネットワークは、数十億件に及ぶ「購入の瞬間」を支え、数億人規模の顧客をつなげており、Live Nation、Macy's、AMC Theatres、PayPal、Uber、Hulu、Staples、Albertsons、HelloFreshなど、世界有数の企業とパートナーシップを結んでいます。

Roktの本社はニューヨークにあり、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域にオフィスを展開しています。

まとめ

今回のBUYMAへの導入事例は、特別な購買体験を維持しながら収益性を向上させるという、EC事業者にとって重要なバランスを実現する好事例といえるでしょう。購入完了時というポジティブな瞬間を活用し、ユーザー体験を損なわずに収益化する仕組みは、今後のEコマース業界において注目される取り組みとなりそうです。

BUYMAのようなプレミアムなショッピング体験を提供するサービスにおいても、適切な形で収益化の取り組みを導入できることを示した今回の事例は、同様の課題を抱える他のEC事業者にとっても参考になる事例といえるでしょう。特に、コアビジネスの成長がそのまま付帯収益の向上につながるという好循環を実現している点は、持続可能なビジネスモデルを構築する上で重要な視点を提供しています。

今後も、ユーザー体験を最優先にしながら、新たな収益源を模索するEコマース事業者の取り組みに注目していきたいところです。

出典元: Rokt合同会社 プレスリリース

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