
株式会社GP(本社:東京都港区、代表取締役:時吉 啓司)がこのたびREVISIO株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:郡谷 康士)との共同研究開発を開始したことを発表しました。この取り組みは、コネクテッドTV上でのYouTube広告のアテンション(注視)最適化を目指すものです。
株式会社GPはYouTube上のコンテキスト動画広告サービスを提供している企業で、今回の共同研究では、REVISIOが提供する人体認識技術を搭載した機器を一般家庭に設置し、テレビスクリーンの「アテンション(注視)」を測定するデータを活用していくとのことです。
共同研究開発実施の背景
株式会社GPは昨年、YouTube広告の視聴率および視聴態度に関する調査を実施し、YouTube動画および広告の視聴態度について報告を行ったとのことです。この調査では、YouTube動画がカテゴリごとに異なる視聴態度を示すことが明らかになりました。
しかしながら、前回の調査では、YouTube広告配信のアテンション最適化に必要となる具体的な広告掲載先動画の実際の注視度およびその計測データは調査対象外でした。この点を補完するため、今回の共同研究開発が計画されたようです。
今回の研究プロジェクトでは、REVISIOが提供するコネクテッドTVにおける注視計測技術とパネルのデータを活用します。実際にユーザーがコネクテッドTVでYouTubeを視聴および注視した計測データを基に、具体的な動画ごとの注視傾向の調査・研究を進めていくとのことです。
本研究を通じて、両社は動画ごとの注視度の可視化および広告のアテンション最適化の実現を目指しています。この取り組みにより、より効果的なYouTube広告配信の実現が期待されています。
デジタル広告におけるアテンション指標の重要性
近年、デジタル広告の効果測定において「アテンション(注視)」が重要な指標として注目されています。従来のインプレッション数やクリック率だけでは、ユーザーが実際に広告をどの程度意識的に見ているかを正確に把握することは困難でした。
アテンション指標は、ユーザーが広告に対してどの程度の注意を払っているかを測定するもので、広告の実質的な効果をより正確に評価できると考えられています。特に大画面のテレビでのYouTube視聴は、スマートフォンなどの小型デバイスと比べて視聴環境が大きく異なるため、専用の計測・分析が必要とされていました。
今回のGPとREVISIOの共同研究は、このようなニーズに応えるものであり、コネクテッドTV環境におけるYouTube広告のアテンション最適化という新たな領域を切り開く取り組みと言えるでしょう。
こうした研究成果は、今後のデジタル広告業界において、より効果的で無駄のない広告投資を実現するための重要な基盤となることが期待されています。
REVISIO株式会社について
REVISIO株式会社(リビジオ)は、人体認識技術によってテレビ番組・CMの視聴態勢データを取得し、BtoB向け視聴分析サービスを提供している企業です。2022年10月にTVISION INSIGHTS株式会社から社名変更しました。
同社は、家庭のテレビに独自に開発した人体認識技術を搭載した調査機器を設置し、調査参加者の視聴態勢を毎秒で自動的に取得しています。「誰がテレビの前にいて、ちゃんと見ているか」というREVISIO独自の注視データは、広告主・広告会社・放送局など国内累計250社以上のクライアントに活用されています。
現在、国内では関東エリア2,000世帯・関西エリア600世帯の地上波全番組の視聴データ、ならびにコネクテッドTVの注視データを提供しています。
- 会社名:REVISIO株式会社(リビジオ)
- 代表者:郡谷 康士
- 事業内容:テレビを対象としたメディアリサーチ、テレビCM・番組の効果測定分析サービスの提供
- 本社所在地:東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル
株式会社GPについて
株式会社GPは、YouTube上でコンテクスチュアルターゲティング配信を可能にする次世代の動画広告プロダクトを広告主・代理店向けに提供している企業です。独自の解析技術でYouTube上の動画コンテンツを一本一本解析し、その解析内容をもとにキーワードを指定してターゲティングや配信除外を行っています。
同社のサービスでは、クライアントごとにフルカスタマイズしたキーワードリストを用いることで、通常のYouTube配信では実現できないターゲティングやブランドセーフティを実現しています。こうした技術力と柔軟性により、広告主の多様なニーズに応える配信サービスを提供しています。
- 会社名:株式会社GP
- 代表者:代表取締役 時吉 啓司
- 事業内容:動画コンテクスチュアルターゲティング配信サービスの提供
- 本社所在地:東京都港区六本木6丁目3番1号 六本木ヒルズ クロスポイント
今回の共同研究の意義と今後の展望
今回の共同研究開発は、YouTube広告の効果をより正確に測定し、最適化するための重要なステップとなります。従来の調査では把握できなかった、実際の注視度データを活用することで、広告主にとってより効果的な広告配信が可能になると期待されています。
特に、コネクテッドTVというデバイス環境での視聴行動は、スマートフォンやPCとは異なる特性を持っており、このプラットフォームでの広告効果の理解を深めることは、マーケティング戦略の立案において大きな価値を持ちます。
GPとREVISIOの技術とノウハウを組み合わせることで、動画広告の新たな評価指標や最適化手法の開発が進み、広告業界全体の発展に貢献することが期待されています。両社は今後も継続的に研究を進め、その成果を広告主やマーケティング関係者に提供していく予定とのことです。
出典元:株式会社GP プレスリリース